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ムメイ
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谷崎爽奈
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コメント
7件
心の病は、悪意のない言葉や行動が、当事者をさらに苦しめてしまうこともあるのでしょうか。その難しさを改めて考えさせられました。ルドさんのお菓子屋さんが彼女の救いになりますようお祈りします🥲
第7話、読ませていただきました。エシアとリルの距離がぬいぐるみの物語を通して少しずつ縮まっていく様子に胸が温かくなりました。特に「わかってくれるの?」と涙ぐむリルに「うん」と頷くエシアの優しさが沁みますね。児童精神科医の娘だからこそ抱える複雑な気持ちと、祖母ルドの存在が印象的でした。二人がスイーツハウスで本当の笑顔を取り戻せる日を願わずにはいられません🍀
🌙エシアとリル
エシアがリルのお見舞いに行って、ぬいぐるみ達の物語を話すと、リルは楽しそうに聞いてくれた。
「黒猫さんは、わたしの誕生日にお母さんが作ってくれたから、一番のお気に入りなの」
黒猫誕生秘話も話した。
「今は仕事で忙しいけど、あの頃は育児休暇っていうのでわたしが小さい頃はお母さん家にいてくれた、その時作ってくれたの」
エシアは黒猫のぬいぐるみを抱きしめた。
ピンクのうさぎと黄色いキリンは、リルのベッドの上だ。
「エシアさんのお母さんはどんな仕事してるの?」
リルが聞いた。
「わたしの両親は2人とも児童精神科医よ、名前はラフィア」
もしかしたらリルは母親のほうも知っているかもと思って、エシアは母親の名前を言った。
「ラフィア先生ね、わたしと遊んでくれる先生」
リルはラフィアに大嫌いと言ってしまって次の遊戯療法は少し気まずい。
入院しているため、病室にいることが多いが、遊戯療法には参加するように言われている。
「わたしの身体、精神的なものなんだけど、すぐこわばってしまって、うまく行動できないの、でも先生達は練習すればできるようになるって言ってわたしがやりたくもないこともさせるんだよ、緊張した身体をほぐすために時々わたしの身体をマッサージもするけど、わたしはもう静かにじっとしていたい、そんなことされて無理矢理先生達の言葉で動くなんてしたくないのに」
リルは涙を浮かべた。
「ごめんねリルちゃん、2人とも光の国の方針に忠実だから、わたしが幼い頃お母さんに言われたことは、やりたくなくてもやるべきことはやりなさいだった、わたしはもっと遊びたかったのに」
エシアにとって祖母ルドだけが本当の理解者だった。
ルドは自由を愛していた。
エシアはルドの性質を受け継いでいるのか、自由が大好きだが、光の国に勉強によって適応するしかなかった。
「エシアさん、わかってくれるの?」
リルは驚いた。
先生達の娘なのに。
精神疾患になってしまった子供達を、一刻も早く光の国に適応させるのが先生達の仕事だというのに。
「リルちゃん、退院したらわたしのおばあちゃんがやっているスイーツハウスっていうお菓子屋さんにおいでよ、おばあちゃんならわかってくれると思う、子供達の笑顔のためにお菓子屋さんを開いた人なの」
エシアはルドにどれだけ救われたか知れない。
「うん、ありがとう」
リルは早く退院したいという気持ちになった。
エシアは小さい頃、おもちゃで遊んでいて、ラフィアに洗濯物をたたむのを手伝ってと言われて、遊ぶのを中断しなければならなかったのを思い出していた。
成長するにつれて、自由な心を抑えられないエシアを心配したラフィアは、勉強をしなさいとも言うようになった。
(わたしが光の国に適応する方法は勉強しかない)
エシアは精神疾患で児童精神科にいる子供達を他人事とは思えなかった。
「エシアさん、ぬいぐるみ達の物語もっと話して」
リルはぬいぐるみ達の物語を楽しそうに聞いてくれる。
「いいよ、ピンクのうさぎさんと黒猫さん、今日はおいしいものを持って黄色いキリンさんのうちへ遊びに行くの」
エシアとリルは、ぬいぐるみ達の物語を楽しむのだった。