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付き合う、
恥ずかしいな。
でも、もうすでに付き合っているような感じだし、あまり変わらないかも。
まぁ、今日は帰ろう。
僕たちは帰路を歩く。
琥珀さんは身体を寄せる。
嬉しそうだ。
そして、家に着く。
時刻は18:30分前、
少しゆっくりして、ご飯を食べて、風呂に入って、
あとは寝るだけ。
時刻は22:30分ごろ、
時間はあっという間に過ぎていた。
今日も琥珀さんは隣で横になってこちらを見ていた。
『琥珀さん、明日は何をしたい?』
琥珀さんは考えて、
『甘ちゃんと一緒にいたい。』
と言った。
『いつもじゃないか。』
と、僕は笑った。
琥珀さんも笑う。
『今日はどうだった?』
訊いてみる。
『琥珀はただついて行っただけだよ。甘ちゃんは、どうだった?』
と、返って、訊いてくる。
『彼らは皆優しいし、僕のことをわかってくれる。一緒にいて楽しいとは思う。ただ、命の危険さえなければなぁ、』
鷹也隊長と東雲さんは間違いなく優しい。
如月さんも悪い人ではない。ガツガツくるタイプだけど。
『気をつけてね、』
琥珀さんが心配そうな顔を見せる。
『ありがとう、大丈夫だよ。』
さて、眠ろうか。
できれば夢は見たくないな。
ふと、思い出した。
『あの、琥珀さん。夢で見たんだけど、銀色の髪に、青い目をした女の子を知ってる?』
夢に出てきた女の子。
一体誰なんだろう。
今ある記憶の中でその子と会ったことはない。
『ルリちゃんかな…』
琥珀さんが悲しそうに言う。
誰だろう。
初めて聞いた名前だ。
『ルリ…さんってどこで……』
ふわりと、あの女の子の笑顔が思い浮かぶ。
きっと、本当に会ったんだろう。
だけど、琥珀さんは悲しそうな顔をしていた。
?
なぜだろう。
何かが引っかかる。
その子が着ていた真っ白な服。
一部から徐々に赤くなっていった。
血、
もし血だったら。
『ルリちゃんは、』
琥珀さんが、口を開ける。
『瑠璃ちゃんは、あの時…』
琥珀さんが、涙をこぼす。
『うぅっ…』
僕は琥珀さんの頭を撫でる。
『辛いなら無理して言わなくていいよ。』
僕は優しく言った。
『・・・』
あの子は琥珀さんの名前を言っていた。
きっと、2人にとってお互いは大切な人だったのだろう。
でも、琥珀さんの悲しそうな表情や涙を見れば、あまり良くないことが起きたのだろう。
最悪…
その可能性が高い。
・・・
琥珀さんは泣き疲れてしまったのか、いつの間にか眠っていた。
僕も眠ろう。
ー僕は、真っ暗闇の中にいた。
周りには誰もいない。
暗い。
僕は歩く。
どこまでも続く闇。
すると、
1つ、人影が見えてくる。
その人影を知っている。
『琥珀さん!』
僕は安心して走る。
振り返る人影。
そこに、優しい笑みを浮かべた琥珀さんがいた。
だが、
『え、』
琥珀さんが、
ナイフを持っていた。
なぜ?
琥珀さんは、笑みを浮かべたままこちらに近づく。
僕は後ずさる。
だが、すぐに躓き、尻もちをつく。
琥珀さんは、僕に近づき、
ナイフを、僕に向けた。
『どう…して…』
僕は、琥珀さんの顔を見る。
『全て、甘ちゃんのせいだよ。』
っ‼︎
僕は走る。
琥珀さんから逃げる。
なのに、速く走れない。
『待ってよ、甘ちゃん。』
琥珀さんが、歩いて追いかけてくる。
その歩みの方が速かった。
そして、あっという間に追いつかれた。
僕はもう、動けなかった。
『ぜんぶ、アマちゃんのせいだよ?』
『どう…して…』
さっきより恐怖で、うまく喋れない。
身体が震えて、力が入らない。
『どうしてだとおもう?』
琥珀さんが訊いてくる。
『僕が、琥珀さんを…信じてあげられなかったから?』
琥珀さんは優しくしてくれた。
なのに、怖くなってしまったから?
疑ってしまったから?
『うん、そうだね。でも、いちばんは、アマちゃんがコハクを、しばりつけて、くるしめて、ころしたから、だよ?』
『え…うそだろ、』
『こはくはいまもくるしいんだよ?』
嘘だ、
嘘だ嘘だ嘘だ、
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ……
『ぜーんぶ、あまちゃんがわるいんだよ?』
ナイフがゆっくり、僕の胸に近づく。
『僕が悪かった!許してくれ、たのむ…おねがい………』
『だめだよ。こうやって、やさしくしてるんだから、いいこにしてなきゃ、ね?』
ナイフが刺さる。
っ‼︎
痛い‼︎
やめてくれ‼︎
でも、琥珀さんは止めない。
ゆっくり、刺していく。
『ぐっ‼︎いたい‼︎、くるしい‼︎、たすけて‼︎』
『いたい?くるしい?たすけてほしい?にげたい?でもにげないなんて、うんうん!いいこいいこ、』
いしきががとおくなっていく…
コハクさんはぼくを、えがおでみつめる。
そして、ナイフをいきおいよくぬく。
ぼくのむねから、ちがふきだす。
こはくさんのかおに、ふくに、ちがつく。
ぼくはたおれる。
『おやすみ、あまちゃん、』
ぼくはめをとじた。ー