テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
1,316
293
773
Episode 26
「方針」四人がロビーに集まっていた。
「基本的な動き方だけ決めとくか」
三上が口を開く。
「撃破されたらその日は再出撃できないですし」
奈央が続ける。
「時間が早い内はトリオン兵を慎重に狩りつつ、 後半になったら他の隊員を狙うのはどうですか?」
「落とされるリスクも考えると序盤は慎重に動いた方が良いかなと」
三上が頷く。
「まあ序盤は様子見しながら通貨稼ぐ感じか」
黒瀬が静かに口を開く。
「逆に前半から撃破した方が良くないですか」
「相手の試験内通貨を稼がせない方が後々有利になりますし」
三上が少し考える。
「確かに」
「序盤から動いた方が相手の選択肢を削れるな」
黒瀬が続ける。
「森林区域や廃ビル市街地ならいつもの動き方で奇襲できますし」
「あのエリアを狩場にするのはどうですか」
奈央が頷く。
「離脱もしやすいですしね」
「当真さんを怖がって皆射線が通りやすいエリアには行きたがらないと思いますよ」
水瀬がのんびり言う。
「高架道路とか工場の開けた所は多分みんな避けますよね〜」
「だろうな」
三上が苦笑する。
「つまり廃ビルと森林に人が集まりやすいってことか」
「人が集まるなら獲物も多いですね」
黒瀬が静かに言う。
「それでいきましょう」
三上が頷く。
「じゃあ役割分担するか」
「俺は基本的にトリオン兵を狩りまくって通貨稼ぐ役だな」
「黒瀬は奇襲担当か」
「そうですね」
黒瀬が頷く。
「水瀬さんは別のエリアに行って当真さんがいそうな場所や射撃位置の下見をお願いできますか」
「了解です〜」
水瀬がのんびり答える。
「当真先輩がいそうな場所、目星つけてきますね」
奈央が端末を見ながら言う。
「私は拠点から各自の位置を把握しながらサポートしますね」
「情報共有はこまめにお願いします」
三上が頷く。
「よし、方針決まったな」
黒瀬は静かに頷いた。
端末の時計が10時に変わる。
出撃可能時間になった。
コメント
1件
Episode 26、読み終えました。戦術会議の場面、すごく良かったです。それぞれのキャラの役割がクリアに決まっていく感じがテンポ良くて、まるで自分も作戦を練っているような気分にさせられました。黒瀬さんの静かな口調で「前半から動いた方が…」と提案するシーン、一瞬で空気が引き締まる感じがあって印象的でした。当真さんの名前が出たときの微妙な空気感も効いてるなあ。次の出撃、楽しみにしてます!