「"甘 い 誘 惑"_ 」
𝑠𝑡𝑎𝑟𝑡_
🐹「それじゃあ….乾杯!」
🐨「かんぱ〜い!」
その声と共に、僕達7人のグラスの音が部屋中に響く。
🐿「はぁ…..このお酒…めちゃくちゃ美味いなぁ…」
と、深いため息をつきながら、疲れを切らしているホビヒョンが言った。
🐰「同感ですㅎ」
🐹「ははっㅎなら….良かったよ」
🐹「この酒….たまたまネットで見つけて買っただけだからさ…口に合うか不安だったんだよ…ㅎ」
🐹「でも….やっぱり…..俺が選ぶお酒は絶対当たりなわけだしㅎ」
🐹「勿論美味いに決まってるよな〜ㅎ」
なんて1人楽しく喋っているジンヒョンとは裏腹に、少し呆れ気味なメンバー達。
🐿「あ〜はいはい…..流石ジンヒョンですね」
🐨「うんうん。天才ですよ…ほんと。」
🐹「ちょ、なんだよその言い方ㅎ」
そんな和気あいあいとした空気とは違って外は真っ暗で涼しいそよ風が音を立てながら吹いている。
🐨「まぁ…..改めて….2人ともおめでとう」
🐰「あ、はい、ありがとうございます」
🐰「ほら、ヒョンもお礼言わないとダメでしょ….?」
🐻「あ、うん…ありがとㅎ」
そう。今日は同じメンバーのテヒョナとグガの付き合って4年記念日。
🐹「いやぁ…まじで…..お似合いだよなぁ….2人共….」
🐿「本当…それ俺も思います」
🐱「特に….性格とか、相性がいいよな。お前ら。」
この2人が交際したのは約4年前の6月13日。
初めて世間に交際発表を公開した際は、かなり世の中がざわついていた。
「嬉しい」という声もあれば、「男同士で付き合うなんて気持ち悪い」と言う声も沢山あった。
勿論この事でショックを受けた人もいたし、悲しすぎるあまり、armyを辞めてしまう人も多く、この2人の関係をよく思わない人も居たせいか、悪質な書き込みや、
誹謗中傷などの被害を沢山受けた。
その事が苦しかったのか、みるみるうちに、2人とも精神的に弱っていき、今までの自信も無くなり、どんどん表情も暗くなっていった。
その度に、ヒョン達はずっと「やりたい事をやればいい」とか、「こんな事は気にするな」「俺達はお前らの味方だ」とか、沢山はげましてあげていた。
本当は….僕も素直に2人のことを応援してあげたかった。
「大丈夫だよ」って、「辛い時はいつでも頼ってね?」って、優しい言葉をかけてあげたかった。
なのに….なのに…..僕は…何も出来なかった….
え?
なんでって?思ったでしょ?
そんなの簡単じゃん。
🐰「ふふっㅎありがとうございます」
そう。今目の前で嬉しそうにニコニコと微笑んでいる”此奴”の事が好きだからに決まってるでしょ?
此奴は、練習生の頃からずっと、僕がどんなに此奴の事を可愛がったとしても、全然懐いてくれなかった。
たとえ、なにかのゲームで、一緒のチームになったとしても、「最悪」とでも言うかのように、全く話を聞いてくれず、おまけに冷たくあしらわれて来た。
その度に「なんで僕だけ?」とか、「ちょっとは懐いてくれよ」なんて思いながら、ずっと自分の気持ちを隠し通していた。
でも、それから、デビューして約3年が経った時、ちょっとづつ、本当にちょっとだけ、僕にも心を開いてくれるようになった。
前までは、僕が話しかけるだけで嫌気をさしていた癖に、あの時は自分から話しかけてくれて、おまけに「ヒョン、一緒にゲームしましょ?」とか、いっぱい遊びに誘ってくれたりもしてくれていた。
本当に….嬉しかった。
こいつのそばに居れるだけで。
此奴の幸せそうな顔を見れるだけで。
本当に…本当に…..嬉しかった。
でも、当然僕には無理だったみたいㅎ
🐻「ㅎㅎ….」
僕なんかより….テヒョナの方がずっと上だったみたいㅎ
僕よりもかっこよくて、
魅力的で、
歌も上手くて、
ダンスも上手で、
誰からも好かれる。
そんなテヒョナの事がグガは好きなんだもんね?
仕方ないかㅎ
なんて思いながら、グラスに注がれているお酒を口に運んだ。
勿論この2人が付き合っている事をカミングアウトされた時は本当に辛かった。
ずっと一緒に活動してきた友人と、
僕の唯一の弟…じゃなくて、僕のずっと大好きだった人が付き合ったんだもん。
辛くないわけないよね?ㅎ
ヒョン達も、勿論驚いてたし、すぐに受け入れてはくれなかった。
でも、結局は自分達の事よりも、弟達の事を優先して、「お前らが幸せならそれでいい」と背中を押してあげていた。
でも、僕はその光景を遠くから見守ってあげることしか出来なかった。
一日一日がすごく辛くて、勿論メンタルもズタボロ状態。
「もしかしたら」という淡い期待も、呆気なく崩れ落ち、
誰かに相談したくても、誰にも相談出来なくて、始めっから無理だったって言うのに、希望を持っていた自分が馬鹿みたい。
それでも、頑張って現実を受け入れようと、自分から距離を置いてみたり、あまり喋りかけないように注意して生活したり、自分なり結構工夫したつもりだった。
これで嫌いになれるよなって…..
忘れられるよなって…
最初は思ってた。
でも違ったんだ。
🐰「あ、ヒョン達、聞いてくださいよ、俺テヒョニヒョンとお揃いのピアス買ったんですよㅎ」
そう言って、優しく微笑んで自慢げにピアスを見せびらかす君。
此奴と過ごしていくうちに、「嫌いになれる」と言う想いも、呆気なく崩れ、
ステージ上では絶対に見せない様な甘い表情も、
凄くかっこよくて、マンネの癖に僕よりも身長が高くて、男らしいところも、
他の誰よりも涙もろくて、すぐ泣いてしまうところも、
たまに見せてくれる、少しお茶目で、意地悪なところも、
全部。
より僕を虜にしてしまった。
🐱「うわっすげぇな….」
🐻「へへっㅎやっぱりヒョンもそう思いますよね?」
🐻「僕も、貰う時凄く嬉しかったんですよㅎ」
🐰「そっかㅎなら…良かったですㅎ」
そう言いながら、愛おしそうにテヒョナの頭を撫でるグガ。
はぁ……
僕はいつまで….
この"叶わない恋 "をし続ける事になるんだろ。
🐱「……ミナ、ジミナ?」
🐥「え、あ、はい?」
1人でぼ〜っとしながら、お酒が半分まで注がれているグラスを見詰めて居ると、突然ユンギヒョンが僕に声を掛けてきた。
🐱「いや、その…..さっきからなんか…浮かない顔してるからさ….」
🐱「ちょっと心配になって…」
🐥「あぁ…ごめんなさいㅎ…考え事してましたㅎ」
ふふっㅎシュガヒョンって以外に僕のこと気にかけてくれるよねㅎ
なんか….嬉しいかもㅎ
🐱「そ、そっか….まぁ大丈夫なら良かったよㅎ」
🐹「あ、ほらほら2人とも全然呑んでないじゃん、はい、ちょっとグラス貸りるよ」
そう言って、僕のグラスと、シュガヒョンのグラスを片手で持って、
元々半分までお酒が入っていたのにも関わらず、さらにお酒を注いで、グラス満タンまでお酒を入れてきた。
🐱「あ、ちょ、何してんすか」
流石に注がれるのが嫌だったのか、自分のグラスをジロジロと見ながら、少し怒り気味でジンヒョンに問いかけるシュガヒョン。
🐹「いやいや、だって….全然呑んでなかったじゃん」
🐱「だからと言って….勝手に注ぐのは良くないですよ」
🐹「で、でm」
🐿「あ〜はいはい、2人共喧嘩はしちゃダメですよ」
そう言って、さっきまで言い合いしていた、2人の輪の中に割り込み、無事喧嘩になる前に止めてくれたホビヒョン。
うん。やっぱりホビヒョン…..
流石だな。
🐿「まぁ…..今日はめでたい日だし…みんなで朝まで呑み明かそう!」
🐨「そ、そうだな….!」
そう言って、本日2度目の乾杯をした。
……………………………………
pm. 11:30
🐥「はぁ。」
「今日は朝まで呑みあかそう!」なんて元気よく言っていたホビヒョンも、今は僕の隣ですやすやと気持ちよさそうに眠っている。
他に、ユンギヒョンとか、ナムジュ二ヒョン、ジンヒョン、テヒョナとかも全員仕事で疲れているのか、それとも酒で酔いが回ったのか、ソファに腰を乗っけながら、寝てしまっている。
僕もジンヒョンにもっと呑めって言われて結構呑んだけど….正直あんまり酔ってはいない。
特に、しんどくも無いし、強いて言えばまだまだ呑めそう。
でも当然、みんなが寝ているのにも関わらず一人でお酒を呑むのはちょっと…..なんて言うか…..寂しいし…..
🐥「僕も寝よっかな」
なんて思い、瞳を閉じようとした瞬間。
🐰「あれ、全員寝ちゃったんですねㅎ」
と、さっきまでトイレに行っていたグガが戻って来た。
🐥「え、あ….うん」
なんでよりによって此奴が起きてんだよ….
🐰「どうします?俺……まだまだ呑めそうなんですけど…..」
🐥「あ、ぼ、僕も….まだまだ呑めると思う」
ヒョン達と話す時は全然緊張しない癖に、
此奴と話す時は変に緊張しがちだから勿論言ってる言葉も噛み噛み状態。
🐰「じゃあ….俺の部屋で2人で呑み直します?」
🐥「……え?」
え?…..ちょっと待てよ…..呑み直すって事は…..
あの広い空間に…..2人っきりって事だよね?
でも……僕なんかと呑んで
楽しいのかな。
🐰「いや……ですか?」
と、元々大きい目をまん丸にして、眉を八の字にしてから問いかけてきた。
🐥「あ、いや….違くて….その….」
なんでそんな悲しそうに聞いてくるんだよ。
期待しちゃうじゃん。
もしかしたら…..まだチャンスはある….って
思っちゃうじゃん。
僕だって…..勿論お前と呑みたいよ。
でも…..でも…..もっと好きになっちゃうんだよ。
🐥「わ、分かった…..行こっか」
なのに….僕は…..いつも君の”甘い誘惑”に身を任せてしまうんだ。
🐰「ふふっㅎじゃあヒョン先に部屋で待っててください。」
🐰「俺….用意してから来るんで」
🐥「わ、分かった….早く来てね?」
🐰「勿論ですよㅎ」
リビングに1人取り残されたグガを置いて、先にグガの部屋に行って待っておくことにした。
はぁ。今日ぐらいは…..期待しちゃっても…..いいよね?ㅎ
一旦切りまーす笑
なんか4000文字超えたのだが…
あ、それでですね
私初めて「Dom/Subユニバース」書くんですけど….間違ってるところが合ったらすみません。
私実はめちゃくちゃ「Dom/Subユニバース」好きなんですよ!!
でも今のところ全然それっぽい要素出てきて無いですね笑
でもまぁ….次皆様が大好きなエッティシーンなんですよ笑
なので♡で応援してください!
(絶賛熱出てます)
次回♡×500
コメント
11件
続きみたいです!!!!!!
おおっ、一番乗りかもー🙌 ドムサブ(読み方合ってますかね?笑)あんま詳しくないけど良い設定ですよね! 🐤の片思い…?叶って欲しいです笑 お身体お大事に…🙏