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コメント
3件
じっ、実話なんですか……? えでも、すごく好きですこの作品! 続き待ってます
昨日の実話だったんだけど 、 今日「これネタにできるくね?」ってなっちゃったので書いてしまった… 時間が経ったら消すかもしれません 二次創作の方 、全く進んでないです ほんっとすいません
「ねぇ 、
ちょっと懐かしい所まで寄ってかない?」
夜 。
満たされた腹部 。
帰りの走行音 。
母と二人きり 。
「いや ~ 、沢山食べたね ~ 笑」
夜は暗いけど 、母親の声は
いつも明るかった 。
『うん 。ありがとうね 笑 』
「また二人で食べに行きたいね」
『夏休み中なら沢山行けるね』
会話の流れ
それはまるで落とすことのないキャッチボ ー ルのようだった 。
このまま帰れば二人の時間はなくなってしまう 。
私たちを待っている弟達と父親がいるから 。
帰りたくない 。
もっと二人でいたい 。
『ドライブしたいな ~ 』
心地よい風の冷たさと車内の揺れを味わっていたい 。
何より
二人でいたい 。
もっと 。たくさん 。
「おっ 、いいねぇ ~ ♪」
誰よりも心が若くてノリの良い母親は
私の誇りだ 。
「あっ 、じゃあさ_」
母は続けて口にした
「ちょっと懐かしい所まで寄ってかない?」
『… ?』
『… あ』
昔住んでいた地域だった 。
その地域に住んでいた
その地域の保育園だった 。
『… 懐かしすぎでしょ』
いやホントそれ 、って
共感しあった 。
『こんなに入口小さかったっけ … !?』
「ママも小さく感じる 笑」
『ほら 、ママ!やっぱ二階あんじゃん !!』
「… ホントだ … よく覚えてたね?」
『遊具はまだあるのかな』
「う ~ んどうだろ ~ …
こっからじゃ見えないね」
『えっ !? ホ ー ルちっっさ !? 私の記憶じゃ体育館並の天井だったんだけど !?』
「いや ~ ちっちゃいな 笑」
ꕤ︎︎ ꕤ︎︎ ꕤ︎︎
「_向こうがさっちゃん家で 、
もっと先行けば …
誰だっけ … えp … え 、えぽ?」
『ぽわちゃんね 。それお姉ちゃんの方だから』
「そうだったわ」
「… あぁ 、」
『… ホントに懐かしいね 。』
ずっと
うんと昔
ママと二人で住んでたアパートだ
もう昔の面影はすっかり消えて 、
色も変わってたし
心做しかちょっとキレイ 。
「うわっ 、あれ隣のじじいじゃね?
まだ住んでんのかよ」
『隣のじじい?』
「お隣さん」
『へぇ』
父親や弟達がいなかった時は
ず ー っと二人でここでさ 、
『あっちの奥はとうわ達が住んでたよね
よくお泊まりもしてた!』
「あ ー そうそう 」
『キャベツ畑!』
「あったねぇ ~ 笑」
『おさんぽずっとしてたね 』
「したねぇ ~ 」
おんなじところを
何回も 。
『楽しかったな ~ …』
「楽しかったね」
私は
二人きりでもよかったのに 。
車の中 、
鼻先に熱が籠るのを感じ取った 。
泣きそう 。
戻りたい 。
わからない 。この人がどう努力して今の生活を手に入れたのか私は知らない 。
だから
《戻りたい》
口になんてしてはいけない 。
絶対に 。
でも 、
せめて
『やり直したいな … 』
「恋しくなっちゃった?笑」
当たり前
『もっと
大事にしとけばよかったなって 。
ママといる時間を
もっと堪能したかったなって 。』
戻れるなら
戻りたい 。
ごめんなさい 。ママ 。
やっぱり戻りたい 。
やり直したいよ 。
ごめんね 。