テラーノベル
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私の名前はシャル
私は今閉じ込められています
でも私は閉じ込められ続けます
彼を現実世界へ連れ戻す役目が私にはあるのですから
彼が世界の英雄というのは本当です
けれど、彼は私の事なんか好きじゃないって思って欲しいのです
だって私も彼を好きだから
好きな人に幸せになって欲しいから
私は自分勝手です
相手が自分の事を好きだって分かったらふっと消えます
魔法のように、ひとときの安らぎを求める者だけに私は現れる
でも、あの人から私は離れられない
だって私はあの人が好きになってしまったから
私は消えたくて仕方ない
でも手を未だに差し伸べてしまう
大丈夫だからと言ってしまう
その言葉の重みを何よりも大切にしてきた私でさえも、彼には敵わない
彼の強い束縛にも疲れる事はあります
でも彼にも事情があると信じて
なんと愚かなのでしょうか
私の役目を放棄してまでも彼と結ばれようだなんて烏滸がましいにも程があるのに
私の目から涙が溢れた
私の涙の味は、甘くてけれどどこかしょっぱくて、私の恋みたいだ
私は傷つけられる前に逃げるタイプだ
けど、この恋からは逃げたくない
ふっと消えるのならば、最後の結末を見られないだから私は未だにここにいるのかもしれない
自分の存在する意義とはなんなのか、ずーっと探し求めているのかもしれない
コメント
1件
しゅなさん、第2話読みました。シャルの内面がこんなに深く描かれているとは思わなくて、冒頭から引き込まれました。特に「涙の味が甘くてしょっぱくて、私の恋みたいだ」という表現、すごく好きです。自分の存在意義を探しながらも、彼から逃げたくないという矛盾した感情が痛いほど伝わってきて…。英雄を現実に戻す役目と、恋心の板挟み、これからどうなるのか気になります。続き、楽しみにしています!