⚠️ 夢、成人済
同僚に数合わせで入れられた合コン。
最初は断っていたけど、しつこかったので仕方なく了承した。
女3、男3の計6人らしいが、5人しか集まっていない。
1人が「遅れるらしいんで先始めましょ!」と仕切り、展開が進んでいく。
しばらくすると、
「すみません、遅れました」
見覚えのある顔がひょこっと現れる。
いつ見たっけな、
「あれ、高校の時同じクラスだった○○?」
思い出した、高一の時、隣の席だったことのある国見くんだ。
隣の席の時だけではなく、そこから普通に友達として接していた記憶がある。
『国見くん?お久しぶり!!』
「うん、久しぶり」
なんか昔と雰囲気変わったな、髪型違うし、
当たり前だけど、高校生だった頃と違って、
大人!って感じがする。
時間が経つにつれ、合コンは盛り上がっていく。
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3人でトイレ休憩という名のメイク直し。
同僚の女性2人が目をつけた男性はバラバラで、喧嘩は幸い怒らなかったので助かった。
数合わせで来たのに、同僚の喧嘩を観戦する羽目になったら、ただの時間の無駄になるし。
「えー、○○、知り合いならあの子狙えばー?」
まあ、知り合いだけど成人してから話してないし
あんまり関係ない気もしなくもない。
『まぁ、ありかもねー』
適当に相槌を打って、会話を逸らした。
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少し休憩に外の空気を吸いにその場を離れることにした。精神的にも、体力的にもしんどい。
そうすると、後ろから声を掛けられた。
「○○」
『あれ、国見くんどうしたの?』
「まぁ、俺も疲れたし休憩かな」
話を聞いていると、どうやら国見くんも数合わせだったらしい。
「合コン、楽しい?」
『いや、自分も数合わせだし、特にかなー』
「…じゃあ、2人で抜け出さない?」
まさかの提案だった。
まあ、つまらないのも分かるけど…
『いやいや、自分といる方がつまんないよ?』
「え、○○って合コン以上に面白くないの?」
『いや、そんなことないかも…笑』
ということで、同僚たちには申し訳ないが、
急遽用事ができたと嘘をついて抜け出した。
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「○○、合コン参加してるってことは彼氏いないの?」
『1言目から失礼な!!いませんけど!』
「なんか、いそうなイメージ勝手にあったし」
『そうかな?全然そんなことないよ』
急に恋愛の話題を振られたので、内心びっくり。
こうは言っているが、国見くんも彼女はいないらしい。国見くんこそ彼女とかいそうなのに。
そんな感じで、長々と雑談を交わしていた。
「そろそろ遅くなってきたし、帰る?」
『あー、じゃあそうしようかなぁ』
「危ないし送ってく、歩きだけど」
『いやいや全然、気遣わなくても大丈夫だよ』
「危ないから、深夜に女性1人はどう考えてもダメでしょ。」
『じゃあお言葉に甘えて…』
そういう所もしっかりしてんだな〜と思うと同時に、申し訳ないなとも思う。
『ほんとありがとうね、国見くん』
「じゃあ、お礼に連絡交換してよ」
『え?』
まさかの連絡交換の要望。
どうせ交換して終わりだとは思うけど…
「無理ならいいけど」
『いや、全然大丈夫だよ』
「ん」
『じゃあ、改めてありがと、またね』
「うん、また」
そこには、国見くんの連絡先と、連絡交換求めてきたのはなんでだろ?という疑問だけが残った。
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