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むかしむかし米津町というところに、どろりくんと いう白い肌と黄緑色の目をした、
おばけのような男の子がおりました。
どろりくんはかなしいことが大嫌いでした。
ある日、どろりくんはどろりくんのお父さんとお母さんが大喧嘩をしているのを見ました。
かなしいことが嫌いなどろりくんは
ケンカを止めようと
お父さんの腕を引きました。
すると、おそろしいことに、どろりくんの
お父さんはどろりととけて消えてしまった
のです。
そして、不思議なことにどろりくんのお父さんのことを、なぜかお母さんも、米津町の
皆もまったく覚えていないのです。
こわくなったどろりくんは色んな本や、
世界のことを教えてくれる魔道具さん達の
話を聞いて、なんとかお父さんを元に
戻そうとしました。
しかし、どんな本を読んでも、
どんな魔道具さん達に聞いても、
どろりくんのお父さんを元に戻す方法は
ありませんでした。
どろりくんは魔道具さん達から
世の中にはたくさんのかなしいことが
あることを教えてもらいました。
どろりくんは、自分の力を
かなしいことをなくすためだけに使おう
と考えたのです。
どろりくんは、自分の手のひらで触れた人を溶かす力に
魔道具さんから聞いた歌の一つである。
「メルト」という名前をつけました。
どろりくんはそれからいろんなことに
悩みながら、苦しみながらもたくさんの、
たくさんの 人を救ったのでした。