夫婦皿

夫婦シリーズの食器を買って、喜んでいた宮舘。だが、お茶碗を渡辺がまた割ってしまった。手に怪我してない？と心配してくれる宮舘。渡辺はなんだか、悪い気がする。割れてしまったのは渡辺のお茶碗。宮舘が買ってくるからと言う。

だが、シリーズ物。単品売りはしていないとのこと。

特に夫婦茶碗は、単品では売ってない。宮舘はとりあえず、似たような茶碗を買ってきた。

渡辺ー違うじゃん。

宮舘ー単品売りしてないの。

渡辺ーまぁ、いいけど。

宮舘ーいや、そこは残念がろう？

渡辺ー食べれたら、何でもいい。

宮舘ーこんなに模様違うし、これでも似たようなものなんだけど。

渡辺ーだから、何でもいい。

この返事が宮舘は気に入らなかった。その夜は、渡辺を執拗に責めた。当然、渡辺は怒ってしまった。

渡辺ー痕付いてる！

宮舘ーあぁ、そうだね。

渡辺ーお前、ふざけるなよ。

宮舘ーふざけてません。

渡辺ーなおさら、悪いわ！しばらく来ない。

宮舘は、反省などしていない。

悪いのは、渡辺だと思っているから。大事な2人の食器たち、

大事に思うのは、宮舘だけなんだろうか？

目黒ー割ったのは翔太くんでしょ？

渡辺ーわざとじゃない。

目黒ーだてさんが買ってくるからと言って、何でもいいって言ったんでしょ？

渡辺ー茶碗なんか何でもいいし。

目黒ーそれがだてさんと違うところかな？

渡辺ー何？

目黒ーせめて似たやつが、欲しかったと思うよ。だけどなかったから、まぁまぁ似てるの買ってきたのに、何でもいいって言ったら、傷つくよ。

渡辺ーだって、何でもいいって思ったから。

目黒ー愛着を感じられないんだよね、夫婦シリーズに。

渡辺ーそんなの、あるかぃ。

目黒ー自分用なら、少しは残念な顔したら良かったのに。

渡辺ーホントに、拘りがないから、仕方ない。

目黒ーその、熱量の違い。よく続いてるね。

練習日。

宮舘が控え室で、渡辺に声を掛けてきた。そろそろ我慢が出来なくなったのだ。小さな声で。

宮舘ー翔太、来て？

渡辺ーん。

渡辺は、目黒と話してから考えた。

夫婦シリーズを嬉しそうに、選んで買った宮舘。洋食用の食器もあったが、渡辺が和食だけでいいと言い和食器しかない。

いつも、美味しそうな、和食を作り、あの食器を使っていた。

どれでもいい、何でもいい。

失礼だと、今は思う。

心を込めて作った料理をあの食器に盛り付けて。嬉しそうに。

休憩中。

渡辺ーなぁ、俺が悪いって分かった。

目黒ー今日、会うの？

渡辺ーん、どうしてやればいい？

目黒ー翔太くんの、思ったこと言ってあげれば？

渡辺ーん。

宮舘の家。

渡辺ー何で？

宮舘ー何が？

渡辺ーあのシリーズの食器使ってない。

宮舘ー翔太、どれでもいいみたいだから、前のにした。

渡辺ー涼太、使いたかっただろ？

宮舘ー美味しいって食べてくれるなら、何でもいいんだ。

渡辺ーごめん。あの食器持ってこいよ。移し替える。

宮舘ー翔太・・？

渡辺ー嬉しいんだろ！一緒がいいんだろ！持って来い。

洗い物は2倍になったが、宮舘は嬉しそうだ。

手際よく、洗っていく。渡辺はソファから見てる。

渡辺ー無理しちゃって、やっぱり使いたいんじゃないか。

頬を撫でられて、眠っていたことに気づく。コーヒーを持っていた。

宮舘ーはい。

渡辺ーサンキュ。

宮舘ー使っていいの？

渡辺ーん。

宮舘ー今夜、泊まる？

渡辺ーん。無茶するな？

優しく、渡辺が焦ったく思うくらい優しく抱きしめてキスして愛してくる。

渡辺ー涼太・・もっと・・。

渡辺ー強くしていい。

渡辺ーあぁ・・はぁ・・あたる・・いい・・いい・・。

宮舘ー翔太、綺麗。

渡辺ーふふふ。

宮舘ーもう、だめ。

渡辺ー俺より、先にイクな？

渡辺ーはぁはぁ・・はっ・・はっ・・涼太っ・・！

渡辺ー涼太・・いい・・イク・・はぁはぁ・・んっんっ・・あっ・・あっ・・。

大事な渡辺を抱きしめて、共に果てる。その日以降、シリーズの食器が活躍している。