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その日、陛下と私はエドババーバ軍の視察に城砦都市内の訓練所に出向いていた。
「見よ!
我が軍の見事なこと!
騎虎隊が重装にて突撃し、騎狼隊がそれに続き敵を蹴散らす、さらに騎猫隊が塀の上の敵さえも逃さない。
これぞ、軍の完成型だ!」
「果たしてそうでしょうか?
何事にも、完成というのはございますまい。
私は完全なものなど無いと思っております。」
「なに?
そなたは我が軍が不完全であると申すのか!?」
「御意。
陛下、これからの時代の戦いを制する物は何だと思われますか?」
「なんだ?
数か?
地の利か?
陣形か?」
陛下は当てずっぽうに言う。
「全て違います。
いいえ、全てに共通する、ある物だともいえます。」
「なんだ?
もったいぶらずに申せ。」
「それは…
情報にございます。」
「情報…?」
「まさに。
敵軍の正確な数を捉え、地の利を知り、陣形を見極める。
そのための情報をどちらが先に手に入れるか、それが勝負を分かつのでございます。」
私は言った。
「ふ、ふむ。
そなたの言いたい事は分かった。
しかし、これ以上軍隊をどうせよ、というのだ?
偵察部隊ならば、もう作っておるしな。」
「もっと進化した偵察部隊を作ってみる気はございませんか?」
「もっと進化した…?」
「そうです。
普通の偵察部隊ならば、敵軍も持っておりますゆえ、勝負はフィフティフィフティでございます。
しかし、空からの偵察部隊ならば、いかん?」
「空…から…?」
「鈍うございますよ、陛下。
つまり…
騎鳥隊を作るのです。」
「騎鳥隊とな!?」
「えぇ、運がいい事にウチの副騎士長ラッセル殿は調教のスキルを持つ者。
虎、狼、猫を従える事ができれば、鳥も従えられるでしょう。
まさか、敵も鳥が偵察するとは思っておりますまい。」
「なるほど!
ラッセル、どうだ?
出来るか?」
陛下は隣に控えるラッセル殿に声をかけた。
「陛下の為、全力を尽くして期待に応えます…!」
そうして、騎鳥隊が3週間後には出来上がった。
騎虎隊、騎狼隊、騎猫隊、騎鳥隊を従えたエドババーバ軍はますます負け知らずの強国として名を馳せたのだった。