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「次の方どうぞー」待合室で座って本を読んでいると、そう声を掛けられる。
パタンと本を閉じ立ち上がり案内された診察室に入る。
「失礼します。」
と一声掛けて椅子に座る。目の前の髪の毛の色が派手な先生が此方に顔を向け青い眼を細め笑顔で「今日も自殺方法のご相談ですか?」と尋ねてくる。
その先生の名は、中原中也と言う。
ずいぶん前に風邪を引いて担当してくれたのがこの中原先生だった。目はつり目だし、髪の毛の色も派手だったから最初は怖い先生なのだと思っていたが、案外優しく話もまあまあ合うのでことある事にこの診療所に通うようになったのだ。
「否、今日は別の事で中原先生に話したいことがありまして。」
「へぇ、珍しいこともあるですね。」
と中原先生は大きい目を更に見開いて驚いた顔をした。
「どんな内容なんですか?」
そう聞かれて、今回話す内容を考えてこれは本当に言っていい事なのだろうか?と頭を悩ましているとそんな私の心情を読み取ったのか
「なんでも話してください。」
と笑顔でそう言われて思わず目線を下に降ろすが意を決して口を開く。
「あの、実はその、最近お尻の穴と言いますか、その穴がどうも痛くなってしまって、自分でも直そうと保湿クリームを塗ったりしてたんですけど、なかなか治らなくて…。」
一通りその内容を話し終わって自分が言った言葉を思い出し、だんだん顔が赤くなってしまう。チラッと中原先生を見ると珍しく顔を顰めて
「なるほど…」
と呟いた。すると何かを思い付いたのかまたいつもの笑顔になり
「それならいい薬がありますよ。」
と立ち上がり戸棚から何やらチューブ型の薬を取り出してきて、また椅子に座る。
「この薬ならきっといい効果が出ると思いますよ。」
「本当ですか?ありがとうございます。」
とお礼を言いながらその薬を受け取ろうと手を伸ばすとひょいと避けられる。
「あの、中原先生?薬をくださるんじゃないんですか?」
「太宰さん今回が初めてですよね?俺が塗ってあげますよ?」
といつもの笑顔で言われ、思わず「お願いします」と言いそうになるのを寸でで止める。
「否、でも流石に…。」
幾ら親しい中原先生と言えど人にお尻の穴を見せるというのは恥ずかしいし、それが当然。
そんな私の想いと裏腹に中原先生は
「大丈夫ですよ。私はこれでも医者なのでそういう事は慣れてます。」
と言うのだ。
なんとかして逃れなければと策を考えるが、何も思いつかない。結局私は
「大丈夫ですよ?」
と言う笑顔の中原先生の圧に負けて塗られる羽目になったのだ。
「では、太宰さん此方に絝とパンツを脱いで四つん這いになってください。」
私は診察室の隣にあるベットに連れてこられ、いきなりそう言われ体を固める。
「絝とパンツ…全部脱がなきゃダメ、なんですか?」
「俺的には全部脱いでいただいた方がやり易いです。カーテンも閉めておきますので。」
と言われ仕方なく全部脱ぐ事にし、ベットに腰掛けゆっくりと絝とパンツを脱いでいく。中原先生の視線が気になるが、できるだけ気にせずに全部脱ぐとベットに四つん這いになる。
「あの、これで良いですか…?」
と聞くが、返事が無く「中原先生…?」と名前を呼ぶと
「はい、大丈夫です。」
という声が後ろから聞こえてくる。
「では、失礼します。」
と声を掛けられると突然お尻の穴を撫でられ、
「んっ…!」
と変な声を出してしまい、バッと口を手で覆う。顔から火が出そうなくらいに熱くなってしまう。
「す、すみません…」
「大丈夫です。声を我慢するより声を出した方がいいですから、気にせず声を出してくれても構いません。」
「其れに、手もしんどいと思いますので脱力して頂いてもいいですよ。」
と言われるがままに手を着いているのをやめて、傍にある枕を取り枕に顔を埋める。
後ろの方で何やらガサゴソと準備をしているのか物音がする。暫く待っていると、いきなり冷たいものが注がれ吃驚して
「ひぁっ…!」
とまたもや変な声を出してしまった。
「な、何をかけたんですか…?」
「ローションです。」
「ろ、ローション?…なんでそんなものを」
「この薬は穴の中に直に塗る薬なので、いきなり指を挿れてしまうと余計に痛いと思うので、ならしてからの方が痛くないからです。」
ならすという言葉を聞き、顔が熱くなる。
ならすってことは、お尻の穴の中に中原先生の指を挿れるってこと?其れはあまりにも不衛生なのでは?
そう思い
「あの、ならすのはじ、自分でやり…ます。」
と言えば、
「いえ、こういうのは俺の仕事なので太宰さんはそのまま寝ていて大丈夫です。」
キッパリと断られてしまった。確かに中原先生ならこういう事は慣れているかもしれない。
「…でも、手袋付けといた方が…。」
「慣れてます。」
とまたキッパリと断られた。
矢張り、医者というものは強い。というか中原先生の圧がすごいのだ。さっきから四つん這いをしているせいで顔が全く見えないけどそれでも圧が伝わってくる。
「挿れますよ。」
という声と同時にズプッと中に指が侵入してくる。その感覚に「んぅ…」と声が出る。
「大丈夫ですか?」
「んっ…、だい、大丈夫です。」
と言ったものの、正直全然大丈夫じゃない。指の圧迫感がとてもじゃないけどあるし、それに他人の指だから異物感というものが否めない。やっぱり自分でやった方が良かったと後悔する。
「そうですか…。じゃあそろそろ動かしますね。」
「う、動かす?」
「はい、ならすためにです。」
そう言うと中の指がくいっと動く。その動きにビクッと体が反応し声が漏れる。その後もぐちゅぐちゅと中を荒らされる。その度に声が出てしまい、恥ずかしくなり口を手で覆い声を抑えようとする。
「そんな事しても、声が漏れるだけっすよ?」
と突然耳の傍で中原先生の低い声が響き
「んぁっ…!」
と更に大きい声が出る。
いつもの中原先生の喋り方とは少し違う喋り方で中が疼く。なんで私、中原先生の声で興奮してるの?と考えていると次の瞬間中の指がある一点に当たる。
「あっん……!?」
いきなりの快感にはあ、はあと肩で息をし呆然とする。
何?さっきの……
と疑問に思っていると
「あー、これは前立腺ですね」
と中原先生が答えてくれる。いつの間にか喋り方が元に戻っていた。
「ぜ、前立腺…?」
「はい、そこを刺激すると男の人は女の人と同じように気持ちよくなれるんですよ。」
「そう、なんですね。」
「試してみます?」
「はい……え?」
今なんと?何を言ったのか全く分からずフリーズする「試してみます?」試すって何を?前立腺を?てゆうかさっき試したばかりなのだが?と色々と思考を巡らせていると、中の指が前立腺目掛けてぐっと押される。
「ひぁあっ!」
と叫び声に近い声が出る。咄嗟に手で覆うが、何度も何度も前立腺を刺激され声を抑えようとしてもどうしても声が漏れてしまう。
「んんっ…んっ!やっあ…んんんっ!」
あまりの快感に耐えきれず、ビクッと体震わせると同時に中の指の動きも止まる。
「…太宰さんもしかしてイきました?」
「…へ?」
恐る恐る自分のを見ると白い液体がシーツに飛び散っていた。その光景を見て一気に血の気が引く。
…え?、もしかして私後ろで、しかも中原先生の前で達してしまった?
嘘…恥ずかしい。どうしよう。嫌われた?
とぐるぐる考えていると「ティッシュ持ってきますね。」と言う中原先生の言葉で我に返る。
「あっ、あの、ごめんなさい。その、シーツ汚してしまって。」
「…あー、大丈夫ですよ。こういう事もあるので。」
と中原先生はいつもの笑顔でそう言うが、正直「こういう事」って普通にある物なのか?もう何が何だか分からず取り敢えずシーツをティッシュで拭う。
私の心情を理解したのか中原先生は私を落ち着かせるために優しく声を掛けてくれた。
「そんなに気にしないでください。元はと言えば俺の責任なんですから。」
「あ、はい…。」
「じゃあ、最後にまたうつ伏せの状態になってください。薬を塗るので。」
そうだった。まだ薬さえ塗っていなかったのだ。ならすだけで色々な失態を中原先生に見られてしまい、もう穴があったら入りたいくらいなのに。
そんな事を考えていても、薬を塗るまで中原先生は帰してくれないだろうし、仕方なくうつ伏せになり腰を少し上げる。
「薬、塗りますね。」
とまた指が侵入してくる。中で薬を塗るために指が動いているからどうしても声が出てしまう。
「はぁっ、あ、んんっ…ぁ」
全部濡れたのか指が抜かれると同時にまた声が出る。
「んっ…!」
事が終わりやっと安心して声が出せるようになりはぁ、はあと息をする。ティッシュで後ろや前を拭き、絝とパンツを履いてベットから降りる。
「あ、ありがとうございました。…その、色々恥ずかしい所をお見せしてすみません…。」
「いえいえ。また困ったらいつでも相談してください。」
と中原先生はニコッりと笑ってくれる。
その笑顔に安心し、「分かりました。」とだけ告げ部屋を出ていこうとドアノブに手を掛けてからまた、振り返る。
「あ、あの、…もし、その、家で自分で濡れない場合って……」
と目線を下にしながらそう尋ねると
「全然大丈夫ですよ。また、手伝ってあげます。」
と言う言葉を聞き、また安心する。
「…ありがとうございます。」
とお礼を言い、部屋を後にした。
これから始まる中原先生との秘密の診察の幕が開ける。