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kaede🍁
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篝火

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kaede🍁
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阿部はクローゼットから一枚のシャツを取り出した。
目黒がよく部屋で着ている、大きめの黒いシャツ。
「……大きい。」
くすっと笑いながら袖を通す。
深澤と渡辺に言われたことを思い出し、少しだけ頬が熱くなる。
ふわりと香る柔軟剤と、どこか目黒らしい安心する匂い。
「……なんだか。」
「すごく落ち着く……。」
阿部はソファに座り、目黒の帰りを待つことにした。
スマートフォンを見る。
本を開く。
気づけば心地よい安心感に包まれ、阿部はそのままソファで眠ってしまっていた。
___________
しばらくして玄関のドアが開く。
「ただいま。」
返事はない。
目黒はリビングへ向かい、思わず足を止めた。
「……あべちゃん。」
ソファで気持ちよさそうに眠る阿部。
そして、自分のTシャツを着ている姿。
「……。」
目黒は口元を押さえる。
「かわいすぎる。」
思わず笑みがこぼれた。
「こんなの反則でしょ。」
「もう、どうなっても知らないよ?」
そっと近づき、阿部を優しくお姫様抱っこする。
「軽い。」
目黒は幸せそうに呟きながら寝室へ向かった。
「……ん。」
浮遊感に気づいた阿部がゆっくり目を開ける。
「めめ……?」
「おかえり。」
「ただいま。」
目黒は嬉しそうに微笑む。
「寝ちゃってた?」
阿部は寝ぼけた声で笑う。
「うん。」
「待っててくれたんだ。」
「……待ってた。」
目黒は抱きかかえたまま、少しだけ歩く速度を速めた。
阿部はその様子に少し慌てる。
「めめ。」
「落ち着いて。」
「……無理。」
目黒は照れたように笑った。
「今日は、もう待てない。」
「あべちゃんが悪いんだよ。」
「最後まで付き合ってね。」
阿部は真っ赤になりながら小さく笑う。
「もう。」
目黒は愛おしそうに阿部を見つめる。
「いただきます。」
そう言って寝室へ入り、静かにドアを閉めた。
コメント
2件
ああ、もう、このエピソード……! 阿部ちゃんが目黒くんのシャツを着て「大きい」って笑うところから、もう胸がきゅんとしました。目黒くんの匂いに包まれて安心して眠っちゃうの、すごくわかるなあ。お姫様抱っこで「かわいすぎる」「反則でしょ」って言う目黒くんの優しい声音が聞こえてくるみたいで、読んでるこっちまで幸せな気持ちになりました。最後の「いただきます」の流れ、余韻が美しくて、何度も読み返したくなる一篇です。みらさんの描く二人の距離感が、本当に大好きです🌷