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『好きの置き場所』
🦈「……すちってさ」
🍵「なに」
🦈「好きな人とかいるの?」
ぴたり、と。
シャーペンが止まる。
🍵「……なんで急に」
🦈「気になっただけ」
こさめはできるだけ軽い声で言う。
でも。
心臓はうるさい。
🍵「……いるよ」
🦈「……え」
あまりに即答で、
逆に反応が遅れる。
🦈「……そ、そっか」
🍵「うん」
🦈「……」
空気が、少しだけ変わる。
🦈「……どんな人」
できるだけ自然に聞く。
🍵「かわいい」
🦈「……へぇ」
🍵「あと、放っとけない」
🦈「……」
胸の奥がちくっとする。
🦈(あー……)
なんとなく分かってしまう。
自分じゃない。
たぶん、自分みたいなのじゃない。
もっとちゃんとしてて、
もっと素直で、
もっと――
🍵「……こさめちゃん?」
🦈「え」
🍵「聞いてる?」
🦈「聞いてるよ」
慌てて笑う。
🍵「……」
すちは少しだけこさめを見る。
🍵「……そっちは」
🦈「え?」
🍵「好きな人」
🦈「……!」
急に返されて、息が止まる。
🦈「……い、いるけど」
🍵「ふーん」
🦈「……」
言った瞬間、
すちの目が少しだけ揺れる。
でも、こさめは気づかない。
🍵「……どんな人」
今度はすちが聞く。
🦈「やさしい人」
🍵「……」
🦈「あと、頼りになって」
🍵「……」
🦈「一緒にいると安心する」
🍵「……そっか」
すちが小さく笑う。
その笑顔が、少しだけ苦しい。
🍵(ああ)
やっぱり違う。
こさめちゃんがそんな顔をする相手。
自分じゃない。
沈黙。
シャーペンの音だけが響く。
こさめは問題集を見つめながら、
さっきの言葉を思い出す。
“かわいい”
“放っとけない”
🦈(誰なんだろ)
胸がもやもやする。
聞きたい。
でも、聞きたくない。
すちはすちで、
“安心する”
その言葉を繰り返していた。
🍵(いいな)
そんな風に思われてる相手。
きっと、自分じゃない。
ふたりとも、
すぐ隣に答えがあるのに。
見えてない。
🦈「……あ」
こさめのシャーペンが止まる。
🍵「なに」
🦈「間違えた」
🍵「どこ」
すちが自然にノートを覗き込む。
肩が触れる。
近い。
こさめの心臓が跳ねる。
でも。
🦈(こんなの、すちにとって普通だよね)
そう思ってしまう。
🍵「……ここ」
すちが指差す。
🍵「符号逆」
🦈「……ほんとだ」
🍵「集中してる?」
🦈「してるし」
🍵「してない」
🦈「してるもん」
いつものやり取り。
いつもの距離。
🍵「……」
すちは、こさめの横顔をちらっと見る。
少し赤い耳。
伏せられた視線。
🍵(……かわいい)
思わずそう思う。
でも。
🍵(こういう顔、好きなやつにもするのかな)
そう考えた瞬間、
胸の奥が少し痛くなる。
こさめも同じだった。
隣にいるだけで落ち着く。
声を聞くだけで安心する。
笑ってくれると嬉しい。
でも。
🦈(すちは別の人が好きなんだもんね)
そう思ってしまう。
だから、
言えない。
🦈「……ねぇ、すち」
🍵「なに」
🦈「その人と上手くいくといいね」
できるだけ笑って言う。
🍵「……」
すちは一瞬だけ目を見開く。
🍵「……そっちも」
少し遅れて返す。
🍵「好きな人と」
こさめが笑う。
少しだけ寂しそうに。
🦈「……うん」
その顔を見て、
すちはまた胸が痛くなる。
(そんな顔、俺以外に向けるんだ)
勘違いばかり積もっていく。
本当は、
目の前にいるのに。
リクエストぉぉぉぉぉぉありがとうございましたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
「気持ちのすれ違い」っていいよねぇ‥
リクエスト待ってます☆
#緑水4つとも乗ってて…!
ありがとうございますっ!!まじで
しかも全部長編のやつで暴れちゃう(?)
#ご本人様とは一切関係ありません
コメント
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