コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
目が覚めると、古びた小屋の中の暖炉の前にいた。
「どうなってんだ…」ポケットにしまっていたはずの拳銃がない。雪山に放り出されたときに落としたのか。
小屋の中を見渡すと、机の上に拳銃が置いてあった。俺はすかさず拳銃を回収した。すると、
ガチャリ。小屋の扉が開き、猟銃を背負った男が入ってくる。
「動くなや!」男に拳銃を構えた
「おぉ、起きたか。早速物騒なものを持っておるようだが、ちゃんと残弾は確認したのか?」
「あ?」俺は拳銃の残弾を確認した。弾が抜き取られているのだ。
「諦めろ小僧、わしには勝てぬ。安心しろ敵意はない」
俺は睨みつけて手に持った拳銃をポケットにしまった。
「さて、わしの名はコロウだ。このスモーク山で猟師をしている。お主の名は?」
「浪田悠だ。」
コロウは猟銃を壁に立てかけ、やかんに水を入れ始めた。
コロウ「紅茶は飲めるか?」
水の入ったやかんを火にかけ、棚から二つのマグカップを取り出す。
見たことのない紅茶パックをマグカップに入れ、沸騰した熱湯を注いだ。
コロウ「お主、その恰好を見るに、この地の者ではないな?一体どこから来た?なぜスモーク山道にいた。」
悠「わからない、パーティー会場で誘拐された子供を見つけたけど…あれ、どうなったんだっけ」
コロウは紅茶を差し出し、椅子に腰かけた。
コロウ「何やら、訳ありのようだな」
コロウ「まさか…な」
悠「なんだよ」
コロウ「誘拐された子供といったな。その子供は海賊がさらったものではないか?」
その時、あのどくろマークが頭によぎった。
悠「まさか、海賊とかいう連中が犯人なのか?」
コロウ「もしそうなら、海賊共に心当たりがある。」
悠「是非教えてくれ!俺は一刻も早く恋人を取り返さなきゃならねんだ!」
コロウ「やめておけ、お前が太刀打ちできる相手じゃない。奴らはティード海賊団という人身売買で世界的に有名で極めて危険な海賊団だ」
コロウ「なんといっても奴らは並行世界を自在に移動でき、いつでも逃げ隠れ出来て、王国からの目から上手く逃れておる」
悠「そんな海賊がこの世にいたのか…!」