テラーノベル
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朝、病室にやわらかな光が差し込んでいた。
ことねは、うさちゃんを抱きしめながら目を覚ました。
「ママ……おはよ」
愛は優しく微笑み、ことねの頭をなでた。
「おはよう、ことね。よく眠れた?」
「うん。でも、お兄ちゃん先生たちに会いたい」
その言葉を聞いて、愛は小さく笑った。
すると、病室のドアがゆっくり開いた。
「ことね、おはよう!」
風磨たち先生が笑顔で入ってきた。
「ことね、今日はどんな気分かな?」
聡がベッドのそばに座って尋ねた。
ことねは少し考えてから、小さな声で答えた。
「今日はね、お兄ちゃん先生たちといっぱいお話したい」
「もちろん!いっぱいお話しようね」
寺西が優しく笑った。
「でも、ことね。疲れたらいつでも休んでいいからね」
ことねはうさちゃんを抱きしめながら、嬉しそうにうなずいた。
ことねは風磨の白衣の袖を、ちょこんとつまんだ。
「風磨せんせい、お願いがあるの」
「ん?どうした?」
「みんなで、ことねのそばにいてほしいの」
風磨は優しくうなずいた。
「もちろん。みんな、ことねのそばにいるよ」
勝利も聡も、寺西も原も橋本も篠塚も周杜も笑顔でうなずいた。
「約束だよ!」
ことねは安心したように、にっこり笑った。
愛がことねの手を優しく握った。
「ことね、ママもずっとそばにいるからね」
「ママ、ぎゅーして」
愛はことねをそっと抱きしめた。
「大好きだよ、ことね」
「ことねもママ、だいすき!」
その様子を見ていた先生たちも、温かい笑顔になった。
小さな病室には、優しい笑い声が広がっていた。
「ことね、今日はみんなで楽しいことをしない?」
原が声をかけた。
「たのしいこと?」
ことねは目を輝かせた。
「絵本を読んだり、お絵かきしたりできるよ」
橋本が提案すると、ことねは嬉しそうに手を挙げた。
「おえかきしたい!」
「よし、じゃあ準備しよう!」
周杜が元気よく答えると、ことねはうさちゃんを抱きしめて笑った。
篠塚が色鉛筆と画用紙を持ってきた。
「ことね、何を描こうか?」
ことねは少し考えてから、ピンク色の色鉛筆を手に取った。
「うさちゃん!」
「いいね!楽しみだな」
聡が隣で見守る中、ことねは一生懸命に絵を描き始めた。
少し曲がった耳と、丸いお顔。
「できた!うさちゃん!」
ことねは嬉しそうに絵を先生たちに見せた。
「とっても上手だよ!」
先生たちの拍手に、ことねは照れくさそうに笑った。
「ことねね、先生たちのお顔も描く!」
ことねは新しい画用紙を広げた。
「ぼくたちも描いてくれるの?」
風磨が嬉しそうに尋ねると、ことねは大きくうなずいた。
「うん!みんなだよ!」
ことねは一人ずつ顔を思い浮かべながら、色鉛筆を動かした。
「これは風磨せんせい!これは聡せんせい!」
先生たちは顔を見合わせ、嬉しそうに笑った。
ことねの小さな絵には、大好きな人たちへの気持ちがいっぱい詰まっていた。
しばらくすると、看護師さんがお薬を持って病室にやってきた。
「ことねちゃん、お薬の時間だよ」
その言葉を聞いた瞬間、ことねの顔が曇った。
「いやぁ!おくすり、いやなの!」
ことねはうさちゃんをぎゅっと抱きしめ、首を横に振った。
「飲みたくないよぉ……」
愛がそっと背中をなでる。
「嫌だよね。でも、先生たちと一緒に頑張ろうね」
風磨もベッドのそばにしゃがんだ。
「怖かったら、ちゃんと教えてね。無理に急がなくていいからね」
聡がことねの目線に合わせて、優しく声をかけた。
「ことねちゃん、お薬が嫌なんだね」
「うん……にがいの、いやぁ」
ことねの目には涙が浮かんでいた。
「そっか。嫌だよね。どうしたら少し安心できるかな?」
ことねは少し考えてから、小さな声で答えた。
「せんせい、て……つないで」
「もちろん。ずっと握っているよ」
聡はことねの小さな手を、そっと握った。
「やっぱり、いやぁ……」
ことねは涙をぽろぽろこぼした。
「ママ、だっこぉ……」
愛はことねを優しく抱きしめた。
「大丈夫だよ。怖いときは泣いていいんだよ」
周杜も心配そうに顔をのぞき込んだ。
「ことねちゃん、僕たちもここにいるからね」
ことねはうさちゃんを抱きしめながら、小さくうなずいた。
先生たちは、ことねの気持ちを大切にしながら、ゆっくり待っていた。
風磨は看護師さんと小さな声で相談した。
「ことねが少しでも安心できる方法を考えよう」
看護師さんもうなずいた。
風磨はことねのそばに戻り、優しく話しかけた。
「ことね、先生たちで飲みやすい方法を確認してみるね」
「ほんと……?」
「うん。ことねの気持ちを大切にするよ」
ことねは涙を拭きながら、風磨の顔を見つめた。
勝利がことねのそばにやってきた。
「ことね、先生と一緒にゆっくりやってみようか」
ことねはうさちゃんをぎゅっと抱きしめた。
「こわいけど……お兄ちゃんたち、いてくれる?」
「もちろん。みんなここにいるよ」
寺西も原も、橋本も篠塚も、優しくうなずいた。
「ことねちゃんのペースで大丈夫だよ」
聡の言葉に、ことねは小さくうなずいた。
「……ちょっとだけ、がんばる」
先生たちは、ことねの小さな勇気を優しく見守った。
看護師さんが、先生たちと確認したお薬を持って戻ってきた。
「ことねちゃん、準備ができたよ」
ことねは少し緊張した顔で、お薬を見つめた。
「これ……のまなきゃだめ?」
風磨は優しくうなずいた。
「必要なお薬だからね。でも、無理に急がなくていいよ。分からないことや嫌なことがあったら教えてね」
ことねは聡と手をつないだまま、ゆっくり深呼吸をした。
「ことね、やってみる……」
みんなが静かに見守る中、ことねは小さな一歩を踏み出そうとしていた。
ことねは聡と手をつないだまま、お薬を見つめていた。
「せんせい、いっしょにいてね」
「もちろん。ここにいるよ」
看護師さんは、ことねの様子を確認しながら優しく声をかけた。
ことねは少しずつ勇気を出して、お薬に挑戦した。
「……できた?」
「うん、よく頑張ったね!」
風磨が笑顔で褒めると、ことねの目に涙が浮かんだ。
「ことね、がんばったよ……」
「本当によく頑張ったね」
先生たちは、ことねの小さな頑張りをたくさん褒めてくれた。
お薬を終えたことねは、少し疲れた様子でベッドに横になった。
「ママぁ……だっこして」
愛は優しくことねを抱きしめた。
「頑張ったね。えらかったよ」
ことねは愛の胸に顔をうずめた。
「ことね、いっぱい泣いちゃった……」
「泣いてもいいんだよ。頑張ったことに変わりはないからね」
周杜がうさちゃんをそっと枕元に置いた。
「うさちゃんも、ことねちゃんを褒めてるよ」
ことねは小さく笑い、うさちゃんをぎゅっと抱きしめた。
「ことねちゃん、今日は本当によく頑張ったね」
勝利が優しく声をかけた。
「えへへ……」
ことねは少し照れくさそうに笑った。
「明日も、みんな来てくれる?」
篠塚がうなずいた。
「もちろん。また会いに来るよ」
風磨も優しく微笑んだ。
「だから今日はゆっくり休もうね」
「うん。おやすみなさい……」
ことねはうさちゃんを抱きしめ、安心したように目を閉じた。
先生たちは、静かに病室をあとにした。
コメント
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第5話、めちゃくちゃ温かい回だった…!ことねちゃんがお薬を嫌がるシーン、すごくリアルで胸がぎゅっとなった。でも先生たちが無理強いせず、手をつないだり「ことねちゃんのペースで大丈夫」って言って寄り添う姿勢が本当に優しくて。ことねちゃんの「ちょっとだけ、がんばる」って小さな勇気、めっちゃ刺さったわ。こういう「強さの理由」がちゃんと描かれてる作品、大好き。次の話も楽しみにしてる🔥