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コメント
5件
わーーーー好きです(? 若井さん可愛過ぎませんか…?💞 大森さんも全てわかってる感あるのめっちゃ好き🫶
めっちゃいいですねコレ…… 若さんが可愛くて可愛くて、もー愛でたい。
ハァーーーーーー大森さんやるわねぇ!?
side w
きゅっと胸が痛むのを誤魔化すみたいにわざとらしく大きく声──「気にしない、気にしない!もー、早く寝ろよな〜!」を上げて寝室に向かう。
…寝れない。
自分より素敵な人を見て勝手に不安になるとか、あまりにも乙女すぎる。
僕方が元貴の近くにずっといるし、何より誰より好きな自信はある。
あるのだが元貴が綺麗な女の子と歩いている姿を想像してしまうともうだめだった。
もし、もしもだけれどそんなことになったら、僕は元貴とその子のこと純粋に応援できるのかな。
いや、純粋じゃなくても応援はしないと。
元貴が好きになる子だもん。いい子に決まってる。
結局眠りにつけたのは辺りが薄く明るくなり始めた頃だった。
ぼおっとした頭で企画の方のお話を聞く。
寝不足なことを悟られまいとじっと相手の目を見つめながら適度に相槌を打ちなんとか持ちこたえていた、かな?
話合いが無事に終わると俺と涼ちゃんは各自の練習を、元貴はまだ話すことがあるからとその部屋で打ち合わせをすることになった。
最近できた楽譜を読んでいると、昨日なかなか眠れなかったからか瞼がやたらと重い。
涼ちゃんは30分ほどで他の仕事があるからといそいそ出て言ってしまったから、これまた話し相手もおらず睡魔をどこかに飛ばす手段が見つからない。
どーしよ…
「…かい。 …わーかーい!」
「わっ…あ、元貴。打ち合わせは?」
どうやらその後呆気なく寝てしまっていたらしい。
「さっきおわったとこ。てか、こんなとこで寝てたら風邪ひくよ?」
「そっか、大丈夫大丈夫!めちゃめちゃ元気だか…っへ、くしゅ」
「ほらー言わんこっちゃない。こんなクーラーガンガンの部屋でお腹出して寝てたらそりゃそうなるよ笑」
正論に返す言葉もなくしゅんと身体を縮こめる。
「あーもう、スマホもこんなとこほっぽり出してさ。なにしてんのよ──あれ?若井ってX入れてたっけ?」
拾ったスマホを見た元貴が言う。
「え?あ、えいや?な、なんで?」
ひったくるかのようにスマホを奪い明らかに動揺した口調で否定するが、一方の元貴はかなりいぶかしげな顔をしていた。
「ほんと?通知が来てるように見えたんだけど、気のせいかな。──まぁいいや、マネージャーが送ってくれるらしいから帰ろ」
「あ、うん!ありがと」
口から出てきそうなほどにバクバクしている心臓に収まれ〜と念じながら元貴たちの待つ車へ乗り込む。
ドアの閉まるガチャンという音にすらビクッと反応してしまう。これじゃ全然隠せてないじゃないか。
マネ『おふたりそれぞれのご自宅でいいですか?』
「あ、は──「いや、僕の家だけで大丈夫です。」
割り込んできた元貴の言葉。
急で理解できずぽかーんとしていると
「ね、いいでしょ?」といたずらっ子みたいな顔しながら言ってくるから、あっさり頷いてしまった。
今日の今日で何してんだか
車に揺られてるうちにまた眠くなってきてこくこくも頭を揺らして眠気と戦っていると──「着きました、お疲れ様でした」
と声が聞こえた。
どうやら着いたらしく、元貴はもう既にドアノブに手を掛けている。
「ありがとうございました!」とバタバタ言い残して走ってあとを追う。
また寝てたことについてなにか言われるかと思いきや先程から元貴はスマホに夢中。
なにか調べ物でもしてんのかな
エレベーターホールに着くとはっと気がついたみたいに
「そいえば若井、寝不足でしょ。打ち合わせ中も完全に心ここに在らずって感じだったし」と元貴が言ってきた。
まじかばれてた?なんて図星をつかれてあわあわしている俺を面白そうに見て
なんで寝れなかったのかと聞かれてしまった。やばい…どうしよ
元貴は考え込む俺を見て少し不思議そうな顔をしている。そうこうしている間にもう部屋の前。
ほんとのことは言えるわけない。けどーーまた寝れなくなるのも…
「元貴ってさリアコの子ってどう思う?」
ガチャンと閉まる扉の音で誤魔化すみたいに小さな声でつぶやく。
あれこれ考えた結果がこれ。今考えると馬鹿すぎる。ほら、元貴もえ?って顔してんじゃん
彼は少しむむむっと考えたあと、ゆっくり口を開き
「…別に居てもいいと思う、けど…」
「けど?」気になるとこで終わって俯いてしまった彼の顔を覗き込む───
その瞬間玄関に軽いリップ音が響いた。
反射的に元貴を押し返して口元を抑える。
「!、?え?あ、なんで…?」
混乱した頭でしどろもどろに言葉を紡ぐと元貴はにやっと笑う。
「好きな人以外は興味無いね。」
「???」
寝不足のせいか回らない頭で、ぐるぐる考える。
「あ、あのさ、元貴の好きな人ってさ」
「うん。若井」
食い気味の返事に驚きのあまり声も出ない。ただただ目を見開いてしまう。
だってそんな素振り全くなかったし。
元貴は、頭にはてなとびっくりマークを浮かべまくる僕に
「まぁ言うなら、別に他のリアコの子には興味無いけど、1人のファンだけば別かな。ね、『ひろひろ』さん?」
と平然と告げた。
「あ、え?うそ!」
ばっと顔を上げると100%のイタズラ顔の元貴と目があった。
(終)
すぐ書くとか言いながら遅くなりました。
最後まで読んでいただいた方ありがとうございました!
文中で分かりにくいこと等ございましたら教えていただけたら、修正、解説等をさせていただこうと思います。
また、余談なんですが、私似たようなシチュエーションしか思いつかなくて、良ければリクエスト等くださるとめちゃめちゃ嬉しいです!
書くのは遅いのですが…