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貴方は大切な人を覚えていますか?
覚えていられますか?
これは俺の
最初で最後の恋物語
『○○校から転校してきました“赤“です。』
思い返せばこれが全ての始まりだった
[じゃあ赤は桃の席の隣にしよう、桃、手を挙げろ…赤、あいつが桃でお前の席はその隣だ、]
止まっていた俺の心の時間が動き始めた
『はい』…(席につく)
「赤って言うんだ!よろしくね!俺は桃って言います!」
俺はなにも考えずに隣に座った転校生に挨拶をした
『…うん、よろしくね』ニコッ
少しの間があったけど彼は笑顔で答えてくれた
「この時期に転校してくるなんて珍しいね」
そう、今は秋がもうすぐ終わり冬が来るぐらいの季節
そんなときに転校してくるなんて大変だなって思った
『だよね、こんな中途半端な時期に転校してくる人なかなかいないよね、』
「…おうちの都合?」
聞いていいかわからなかったけど、気になったから聞くことにした
『………うん。そんな感じ』
「へ~大変だね、まぁ仲良くしよ!」
『…うん、』
彼は話すときにいつも間がある、話すのが苦手なのかな?なんて考えていたら、彼が話しかけてきた、
『なんて呼べばいい?』
「え?」
『君のこと、なんて呼んだらいい?』
「あ、えっと、好きなように呼んでいいよ!」
『わかった』
「あっでも…さん付けはやめてほしいかな、距離感じるし!」
『ん、…じゃあ…桃くんとか?』
「……え?」
はじめて呼ばれたのに、どこか懐かしい気がした
『あ、駄目だった?』
「あっいやっ違う!全然いいよ!いいんだけど」
「ただ…なんか懐かしい気がしてさ、そんな呼び方誰にもされてないのにな~って考えてただけ!」
『…そうなんだ…じゃあ桃くんって呼ぶね』ニコッ
「うん!俺は赤って呼んでもいい?」
『うん、好きなように呼んで』
「わかった!じゃあ赤って呼ぶ!」
『うん』ニコッ
1時限目が終わり、クラスメイトは転校生の話で持ちきりだった
数日立った
彼はまたたくまに人気者になった
見た目はもちろん、声、歌、絵、運動、勉強、全てが完璧だった
「赤って将来の夢とかないの?」
これだけすごい才能があったら将来色々なことができそうだと思い、俺は彼に問いかけた
『ないよ、なんもない、』
即答されて俺は驚いた
『俺に“将来“はないから』
…え?将来がないの?将来の夢だよね…?言い間違えたの?
「……なんかその言い方だと、赤に未来がないみたいに聞こえちゃうよ…」
俺は怖くなって思ったことを言った
『…うん』
「え?」
『ん?どうしたの?』
「いやっ…今‘うん’って言った?」
『……言ったよ?言ったたけどそっちの意味じゃなくて、確かにそう聞こえるねの‘うん’だよw』
よかった、やっぱりいい間違えただけか…
『桃くん、びびってんの?w』
「//…うるさいなぁ、そりゃびびるでしょ?友達が未来がないなんて言い出したら…」
『友達ね…』
「え?何か言った?」
『うん、そんなことでいちいち心配してたららちあかないよって言った』
「だって!本当に心配したんだもん!」
『そんなに?』
「うん!!」
『ふっwありがと、心配してくれて』ニコッ
「え、あ、いやっ別に…当たり前のことだし、ありがとなんて言わなくていいよ…」//
急に笑顔で『ありがと、』何て言われたら男の俺でも照れる…!!
『何?照れてるの?』
「う、うるさいー!!」
『桃くんの方がうるさいでしょw』
「それは!…確かに…」
『w』
「もう笑わないで!」
『はいはい』
「もう」
『ごめんて…許して?』
「ウッ…ゆ、許す!許すから!その顔やめて!」
『?…その顔って?』
無自覚なんだ…やば…
「えと、何て言うの?そのー上目、遣いみたいな…?」
『…』
「え?急に黙りこんでどうしたの?」
『───じゃ、──た?』
「え?ごめん、もう1回言ってくれる?」
『…変な顔じゃなかったかって聞いてるの』
「…えw?全然変な顔じゃなかったよ!むしろ可愛かったから無自覚なことにびっくり」
『…そう、良かった…』フイッ(そっぽ向く)
「…え?もしかして赤照れてる?」
『うるさい』
「え~、へー」ニヤニヤ
『何』
「いや、赤も照れるんだなって」
『赤のこと感情無い人だと思ってるの?』
「いや違う違う!」
「赤ってさ、いつもポーカーフェイス?みたいな感じじゃん?」
『…そんなことないよ、赤だって照れるし』
「え、可愛い」
『っ…それやめて』
「え?」
『可愛くないから、俺男だし…』
「ふっw男の子でも可愛い子いるよ?」
『…でも照れるから…言わないで』
「スー……守らなきゃ」サッ(赤の前に立つ)
『え、…何してんの』
「赤は俺が守るね!」ニコッ
『え、あーうん?』
「ふふっw」
「俺赤に会えて良かった!」
『え、どうしたの』
「いやぁ?思ったこと口にしただけ!」
『そ、』
「赤は~?」
『……よかったんじゃないですか』
「赤はツンデレか~」
『違うけど』
「いや絶対そう!これは譲らない!」
『…別に何でも良いよ』
「赤は冷たいな~」
『そう?……桃くんは暖かいね』キュッ←(無自覚)
「は?」
え?どゆ状況?赤に…抱き付かれてる?
『んぅ、この教室寒くね?暖房ついてないのかな?』
「…」
『?…桃くん?』
「赤~危機感って知ってる?」
『え、何急に』
あー駄目だ、赤は無自覚ちゃんなんだ
なおさら赤のこと守らなきゃいけなくなったな
「んーん、なんでもない」
『そう?』
「うん、てか赤寒いの?」
『ん、寒い』
「暖房ついてないよ、つけに行く?」
『…ううん大丈夫、桃くんいるから暖かい』
「そう、」
頑張れ俺、理性を保つんだ
フー、違うこと考えよ……ん?
「赤の髪めっちゃ良いにおいする!…あ、変態的な意味はないからね!!」
『wわかってるよ』
「良かった…」
「てかマジ良いにおいする」
『そんな?』
「うん、なんか落ち着くし安心する」
それに…なぜか無性に懐かしい
『へー、普通のシャンプーだけどね』
「そうなんだ…」
え、めちゃ懐かしいにおいなんだけど…なんでこんなこと思うんだろ、
そんなことを考えてたら
「ね、ねぇ、赤と俺ってどこかで会ったことある?」
そんな言葉を口にしていた