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人が人を敬い、嫌悪する時代。

憎悪.憎しみ.悪意.犯す.嬲る.絶望.疲労.


その様な感情が日に日に溜まるこの世の中…

漏れ出した感情の行き場は何処へ彷徨うのか


その感情は…、時に産み親の人を苦しめる結果と成る、

人から産まれ堕ち、害を振るう。


その名を……“魂沌こんとん”と呼ばれる様になる。

魂沌は名も無き使命を果すべく、蠢き続ける


そして人を殺し。力を蓄えて行く、

それらを浄化し、天へ送り届ける者も存在する。


人々はそれ等を”魂霊術師こんれいじゅじゅつし“と呼び始めるのはまたの先、

そして今、現代も密かに脅威を振るい続ける魂沌をあの世に送る魂霊術師に迫る、…




「ねぇ、最近また負傷者この学校で出たらしいよ〜……、」

「怖いね〜……最近物騒な話ばっかり」

「……」

俺はこの混沌とした高校の生徒だ。最近はこの学校での負傷者が絶えず出ている、理由は分からないが、聞いてみると何が起こったのか分からない者が多数。これは…一般人には見えない何かが蠢いていると見た…

気になる……。この学校で渦巻く闇の存在に俺は手を差し伸べたい、!部活が終わり、大半が家に帰る中.俺は1人暗闇の学校で佇んでいた。


「……暴いてみせる…、!」


息往々と渦巻く俺の厨2心を押さえ込み(抑え込めてません)、スマホのライト片手に探索を進める。電気が付いていないので怖い……、が.ここで怯む用じゃ俺は唯の一般人…。何があろうと屈しないのが俺のポリシーなのだ!

途中疼く右手を抑え込み探索する。ここで奴を解放してしまうとこの学校の異変が祓われてしまうからだ。俺の本当の力は強大だ…(何も封じ込めてはいません)


「…けどちょっと怖いかもぉ゛……」

「……ぃや、此処で弱音を吐くのはいけない…。俺は選ばれし力を持った暗─────」

「ぅ゛うぅ゛ぅぅうう゛っ…、?」

「ふぇ…?」


負傷者が良く出る階段付近に近寄ると、何か…“人から外れた物”の声がする。怖い、足が無意識にガタガタと怖気.震え始め、制御が効かない…右手に封じられた者も出てこない……、俺は恐怖で死にそうになったが、勇気を振り絞りライトを横に勢いよく翳す!

俺の横には…歪な芋虫の様な気色悪い物が唾液を垂れ流し佇んでいた。大きく開かれた口の周りには血、人の皮膚.抉り取られた肉が所々に付いている。そして今、俺を食そうとする直前だったのだった……、


「ぁ────────────」


俺の厨二病は軽々と弾け飛び、居なくなった。俺は死を覚悟し瞼をグッと瞑ろうとする…、

グジュ゛ッ…っ!!

すると鈍い音が俺の目の前で響き渡り、顔に想像し難い何かがへばり付く。恐る恐る俺は死を覚悟し目を開ける…、目の前には倒れた物に.その物に日本刀に似た刀を刺している………同級生の姿が見える。


「……ぇ?」

「ぁ〜…、驚かしちゃってごめんね。本当に何にも無いからさ、」

「学校に忘れ物して取りに来ただけなんだ」


本人はこの物を俺が認識出来ていない物かと思っており、たははと笑い白々しい嘘を付く。だが.俺の目に映るのは母校の制服を着て物の濁った紫色の血で汚れている彼女…同級生の姿、少しチビってしまっている俺は奴にソレを聞いてみる事にした。


「………、ねぇ…、その変な奴何…?もしかして助けてくれた──────?」

「ぇ?」


俺がそう言うと、彼女は驚いた様子で固まり.少し気まずい空気が流れ、やっと思考が行動に追い付いたのかはっとした様子で彼女は刀を取り振り血を落とし.鞘の中に綺麗に入れる。その姿に俺は感激し、拍手を送ると自慢げにムフーと言った様子で笑う。が、現実に戻ったのかハッとして俺を見て口を開く。


「君………、もしかしてこれ見える…?」

「ぇ゛、うんめっちゃはっきり見える。」

「まじか〜……、ちょっと待ってて。今お師匠に電話するから、」


そう言いお師匠?と呼ばれる人に電話をかける。俺は本当に何が何だか分からなくなった。どうやら俺は”本当は“見えない物を視認出来るらしい…、と脳内で完結した。すると厨二病がまた俺を襲うが、もう俺は卒業した身…軽々と避け普通の俺へと戻った。電話を終えた様子で彼女が俺に質問する。


「さっきの質問を返すよ。で、これは何かって話だったっけ?」

「うん……、そのずっと踏み付けてるキモイの何……」

「これはね、魂沌こんとんって言うんだ。」


話を聞くに、人が人を恨み、敬う感情から産まれる云わばお化け.呪い…と言った所だ。この魂沌は機密情報で、これを聞き怯え、それを糧にまた新しい魂沌が産まれないように退治する。そしてこの話は魂霊術師こんれいじゅじゅつしの家系や寺.神社の家柄の人。政府の上層部にしか知らされていない。

そして俺にこの情報を教えてくれた理由は、この魂沌が見えるのはその特別な家系の人にしか見えないからだ。何故俺が見えるのかは今は不明らしい…


「今お師匠が来るから待っててね。少し気味が悪いだろうけど…」

「……てか君凄いね…、俺こんなの出来ないもん。」

「大丈夫。私も前はそうだった、君もその“家系”の人だと分かれば嫌でも刀を振るう事になるよ、」


そんなこんなで会話を続けていると、学校の校門近くからバイクの音が聞こえ、階段を登り此処へ近づいてくる人の足音が聞こえる。電気をパチリと付けると目の前には身長の大きな180…?は優に超えている黒髪のサングラスを付けた大人が居た。その人が彼女の言うお師匠だ、そう直感で理解出来た。


「お師匠…、この子魂沌見えるらしいんですけど………」

「ふぅ〜んッ……君名前は?」

九条 幽基くじょう ゆうき…です」

「わぁお!君めっちゃ疎遠で遠いけど僕の親戚!大歓迎だよ!」


そう言うと彼女とワイワイと手を合わせダンスを踊る、彼女は溜息を付き乗り気では無さそうだった……。が、と言うとこは俺は魂霊術師になるという事になるのかもしれない…、正直言って成りたくない、人を護るなんて荷が重い…

そんなこんなでお師匠と呼ばれる方にバイクで送ってもらい、俺は家に帰り自分の部屋のベッドで突っ伏した。まさか…、俺がこんな都合でなるなんてな……嘘に決まってる、


「………、嘘だったら良いな、」




翌日…、


「って事で、お義母さん。君の息子さんは魂霊術師に成ります、これは政府が決めた義務ですので…お見知り置きを」

「命がかかっておりますが、私共々御守り致します。」

「………」


予想通りお師匠と彼女が家に来ては、頭を床に当て土下座し、昨日の人と同一人物だとは思えない程丁寧な口調でそう言った。親は反対していたが、人手不足.政府の義務という事なので半強制的に俺は魂沌を狩る魂霊術師になった。

そして俺はそれを証明するパスポート的なのを貰った。まぁ、俗に言う運転免許証とか学生証みたいな物だ。そして、俺に新品の刀が送られ、俺はそれを持ってお師匠の行っていた場所に地図を頼りに向かった。

2話. 𝓽𝓸 𝓫𝓮 𝓬𝓸𝓷𝓽𝓲𝓷𝓾𝓮𝓭

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