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「……ぃ…!…おい!」
揺さぶられる感覚聞きなれた男性の声が耳に響くしかしまだ耳が遠い様だった
「おい!起きろ!」
はっきり聞こえるとやっとの事で誰なのか察しが着いた
「……うっせぇよ…起きてる。鼓膜に響くから辞めてくれ」
自分の体をゆっくり起こし、頭をくしゃくしゃとしながら言う
「やっと起きたか……心配したぜ」
ほっとしながらそう言ったガタイのいいおっさんで赤い盾の装備と赤い鎧のような姿のこいつはザペル歳は同じくらいで毎回鬱陶しく絡んでくる
「そこまで心配する程じゃねぇだろ……そっちにワープしようとしたら意識が飛んで………」簡単に説明しようとしたがなにか引っかかる気のせいだろうか
そんなことを考えてるとザペルがまた叫ぶ
「ってそんなことしてる場合じゃねぇんだ!早く手伝ってくれ!」
ザペルらしくないな
そんなに必死になるなんてよっぽどの事だ
「その前になんでそんなに急いでるんだ。ここのワールドはなんかのゲームかなにかか?深呼吸してから話せ」
言われた通りザペルは深呼吸してから説明する「俺もゲールさん達のところに行こうとしたら意識が飛んでよ!!そんで気づいたらここにいたんだがみんな居ねぇし周り白い壁しかねぇしよ!!」
勢いで話しているがなんとなく把握した
「それで?なんでそんなに慌ててるんだよ」「こっからなんだよ!!みんないるのかなってメニュー開こうとしたらコントローラーがねぇんだ!!」
“コントローラーが無い”?
試しにボタンを押そうとするが親指で手のひらを押す感覚が来る
まさか…恐る恐る手を自分の頬に当てる
さっきの違和感はこれか…
自分で手のひらを抓ってみる”痛みが走った”感覚なんて導入されたのか?
そう考えているとまた耳元がうるさくなる
「なぁ!!お前ならわかるんじゃねぇか?!頭いいしよぉ!」
ガシッと肩を掴まれ揺さぶられる
「わかったからもう少し落ち着けこの馬鹿野郎」「いでっ…!」
手をグーの形を作り上からあいつの頭を叩く彼も感覚があるらしいなくそほど痛がってるししかしどうしたものか
みんなを探すにしても周りを見る限り殺風景で何も無いただ白い空間が広がっているだけだ「さて…どうする。みんなを探すにしてもその様子じゃあもう全体見たんだろ」
そう言いながら俺は壁に触る
「あぁ……見たがなんもなかった」
それで頭パンクして俺を起こしたと…まぁこういう謎解きは得意だがあまり役に立たなさそうだしな
すると突然天井からモニターが出てきた俺らはモニターを警戒する
『はいはーい!皆様〜!ようこそいらっしゃいました〜!』
モニター越しから聞こえてくる少女の声
しかし画面は真っ暗なままだ
『ちょっと〜?早く撮してってば〜』
砂嵐がちょくちょく起こったが少し待つとしっかりと少女の姿が見えたカメラに顔をドアップで近ずけ片目だけを見せる赤黒い瞳は少し不気味に感じた
『おー?やっと映ったかな?じゃあ始めるよー!』
そう言いながらカメラから離れ、後ろにあった大きな黒い椅子に座る大切そうに持っているピエロの人形を片手で抑えながらもう片手でひらひらと手を振りながらニコリと笑顔で話し始めた
『皆様初めまして!私はここのゲームマスターを務めるカルメでーす!!よろしくね〜』
見た目の年齢だとまだ13ら辺だろうか
髪色はピンクのショートヘア赤黒い瞳の色に水色の線が斜めに入っている
身長は140~150くらい
黒イメージのゴスロリファッションでピエロの人形が好きなようだ
『皆様にはこのゲームに強制参加していただきまーす!拒否権はありませーん!』
両腕でバッテンを作る
「そんなことより俺らはここから出たいんだけど…つーかゲームってなんだよ」
ザペルがそう言う中、話は続く
『あ!そうそうこのゲームにはまだ何個かステージがあるから皆様頑張ってくださいね〜!とりあえずどっかしらの壁が開くのでそこから移動お願いしまーす』
説明が雑だし軽すぎるな…
何となく嫌な予感はするが警戒するだけ警戒するか
『それではまたお会いしましょー!”生き残っていれば”…ね?』
そう言われた後、壁がスライドし開かれたが真っ暗だったその他何も無いのかと後ろを振り返る俺はすぐさま大声でザペルに伝える
「走れ!!」
何故そういったのか後ろから尖った槍が一直線に飛んできたからだ