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その言葉を聞いた時、了孞は 救いを感じたようだ気がした。
大抵の鬼は会話する気など一切なく、
獲物を見た瞬間、飛びかかってくる。
だが、この1仇鬼は、まだ会話する余裕があるそうだ。
了孞は、いつもより 少し、低い声で
嗚呼…
そう答えた。
すると驚いたことに、さっきまで、冷酷さを感じた目は、少々輝いているように見えた。
しばらくの間を開けてから、1仇鬼と思われる、美男は 椅子からそっと降りて、 鬼とは思えない言葉を話し始めたのだ。
「私は…1仇鬼だ。 」
「だが、了孞。そなたと争う気など、 微塵もない。」
は … ?
本当に1仇鬼なのだろうか。
そんなことを鬼が言っていいのだろうか?
まぁ、争う気がないのは… 本音を言うとありがたいのだが。
そうして、そっと手を伸ばしてきた。
「少し、話がしたい。」