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この作品面白くてつい見入っちゃいました笑!!これから楽しみにしてます!
※影日要素めっちゃあります
※なんでもありな方だけ見てください
もっと頑張らないと。
誰よりも努力して追いつかないと。
捨てられないために___。
日向side
俺は皆みたいにバレーが上手じゃない。
俺が点を決めれるのは影山という天才セッターがいてくれるからだ。
影山がいなかったら、俺はベンチにすらいられないと思う。
だからこそ、俺には休んでる暇なんてない。
キャプテンにオーバーワークだと注意されるけど寧ろ足りないくらいだ。
最近は睡眠時間を削って帰ってからも練習している。
そうしないと見捨てられる。
必要ないという言葉を言われてしまったら___
そう思うだけで胃が痛くなる。
日「ふぅ、…。」
昨日はちょっとやりすぎたかもしれない。
気づいたらいつもより1時間半近く多く練習してた。
正直眠い。笑
けど授業はちゃんと受けないと…。
追試にでもなったりしたらバレー云々の問題じゃなくなる。
「日向!」
日「!」
「なんだ?」
「なんだ?じゃねえよ、笑」
「何回も呼んでんのに!笑」
日「え、嘘?!全然気づかなかった…笑」
「大丈夫か?笑」
日「大丈夫!ごめんな!笑」
「でさー、…」
友達に名前を呼ばれてたらしいけど全然気づかなかった…。
疲れてんのかなーなんて考えたけど、休む暇なんてないんだから仕方ない。
影山side
次の数学の授業の教科書を忘れた。
まあ寝てるから教科書なんてあってないようなものだけど。
日向に持ってるか聞きに行くか…
影「…」
「日向?」
影「おう、」
「日向ー!呼んでるぞ!」
日「影山?」
影「数学の教科書忘れた。貸してくれ、」
日「もー、影山くんはおバカなんだからー。」
影「あ”?!」
日「はは、ww」
「ん、これ…、っ!?」
影「っ、と。…危ねぇな、」
日「ごめ、つまづいた!笑」
影「怪我でもしたら許さねえからな。」
日「つまづいただけだって!笑」
影「ふーん…。じゃ、」
日「おう!」
教科書を渡されたタイミングで日向が倒れかけた。
ぎりぎりで支えたから倒れずに済んだものの…。
でもあれは本当につまづいたのか…?
いつもの日向となんか違う気がした。
表情も声色もいつもと同じだったけど、何か違うような気がする。
当てにならないけど、勘やら本能?やらそんな感じの類のものだと思う。
部活の時にいつもより少しだけ気にかけるか…
日向side
あっぶな…。
急にバランス取れなくなって倒れかけた。
影山がいて助かった。
あれは立ちくらみ…なのか、?
いや、大丈夫。
俺は元気だ。なんともない…!
授業疲れたなー…
早く部活になんねえかな…。
部活
日向side
日「もう1本!!」
影「日向!」
影山のトスが来て、それを打つ。
あいつのトスは気持ち悪いくらいに精度が高い。
手にボールの中心が当たる感覚。
この感覚が1番心地いい。
でもやっぱり影山ありきのアタックだ。
俺は俺で、もっと出来ることを増やさなければ。
大「7分間休憩!ちゃんと水分摂れよー!!」
「うっす!/はい!」
日「影山!トスあげてくれ!!」
影「いいけど…お前水分摂ったのか?」
日「…ちゃんと飲んだ!だから早くあげてくれ!」
本当は水なんて飲んでない。
けど俺には休んでる暇なんてないんだ。
影山、嘘つくけど今日だけは許せよな。
影山side
やっぱりいつもの日向じゃねえ。
なんか焦ってる…?
休憩にもトスを求めてくるのはいつもの事だけど、今日はなんか…集中してない気がする。
いつもの、俺のトスだけしか見ていない日向じゃない。
なにか別のことを考えてる感じだ。
かといってはっきりとした確証はないし、何も言えない。
日「影山、!早く!」
影「…」
大「こらこら、休憩はちゃんと休みなさいよ。」
菅「そうだぞー?」
日「キャプテン、菅原さん…!でも、!」
菅「でもじゃねーの。笑」
「休む時はちゃんと休まないとダメだぞー?」
日向side
休憩なんてしてる場合じゃないのに…。
練習時間が減って、俺だけ下手なままで、…捨てられて、
どうしよう…捨てられたくない。
練習しなきゃ、でも止められちゃったし、
日「はぁ、っ、ひゅっ、!?」
あれ、呼吸ってどうするんだっけ、
日「は、ひゅっ、ふぅッ、ぅ」
苦しい。
菅「日向、!!?」
日「すが、わらさん、はあっ、」
菅「大丈夫だぞー、俺ここにいるからな。」
日「かげやま、っふ、」
菅「ん?影山?」
日「かげ、やま、ッげほっ、!ひゅっ、」
菅原side
日向と影山のオーバーワークを止めた。
…と思っていた矢先、日向が急に過呼吸を起こした。
流石にびっくりした。
急に日向の呼吸おかしくなって胸押さえだして…
菅「…縁下、!影山どこ?!」
縁「マネの手伝いしてるかもしれません、!」
影山、ってずっと言ってるから影山を呼びたかったんだけど、生憎マネの手伝いで見当たらない。
なんでこういう時に限って…
やっぱりこういう時は相棒に傍にいてほしいみたいだ。
俺もこういう状況になったら、きっと大地に来て欲しいと思うだろうな。笑
菅「大地!!」
大「おう、どうした…日向!?」
菅「過呼吸起こしてる。影山に来て欲しいんだけど見当たんなくて…」
大「タイミング悪かったな…」
「縁下と木下と成田!影山探してきてくれ!」
「はい!」
大「田中と西谷、部室からタオルと要りそうなもの頼んだ!」
「うっす!」
大「旭なんか飲めるもん頼む、」
旭「了解。」
流石大地。
こんな状況でもすぐ指示を出せるのがすごい。
俺なら多分慌ててできない。笑
大「月島、山口、先生呼んできてくれるか、」
山「っ、はい、!」
月「…」
大「日向なら大丈夫だ。な?」
月「!…行こう。」
山「…うん、!」
日「かげ、や、まぁ…っはぁ、ひゅっ」
大「大丈夫だぞー日向。影山すぐ来るからな。」
菅「日向、ゆっくり息しような。」
日「でき、ない、っぅ、かひゅっ」
大「泣くともっとしんどくなるぞ、大丈夫だからな。」
日「かげや、まぁ、ッひゅ、げほっ!」
菅「俺と一緒に深呼吸しよう。大丈夫、日向ならできるからな。」
影山side
谷「影山くんありがとう!折角の休憩なのにごめんね…、」
影「別に大丈夫っす。谷地さんが謝ることじゃねえよ。」
清「ありがとう影山。2人で運ぶの結構大変だから助かる。」
影「…(ぺこ」
縁「あ、!!影山!!!」
影「、?はい、」
縁「はぁ、っ、体育館!早く、!」
影「え、何かあったんすか、?」
縁「日向が、っ過呼吸起こしてる、!はぁっ、」
影「、!?」
縁「ずっと影山を呼んでる、!早く、!!っ、」
清「それここに置いて。早く行って、!」
影「すいません、!」
日向が過呼吸…?
やっぱあいつ調子悪かったんだな。
早く行かなきゃやべえ。
いや待て、まず俺が落ち着かねえと。
日向を焦らせたら困る。
とりあえず急がないと、!
影「日向っ、!!」
日「、!げほ、はぁっ、ひゅッ」
「かげ、や、げほっ、!はぁ、ッぅ」
影「大丈夫だから。ちゃんと息吐け。」
日「くるし、っ、ひゅっ、」
影「泣くな。もっと苦しくなるぞ。」
「俺と一緒に深呼吸しろよ、」
日「ぅ、かひゅ、ッはぁ、」
影「ゆっくり息吐け。」
日「ふぅっ、ひゅっ、ぅ、はぁッ」
影「もうちょっと。」
日「は、っ、ふぅ…ッ、げほっ、!」
影「次ゆっくり吸え。」
日「すぅ、っ、げほ、!ひゅっ、」
影「大丈夫か?苦しくないか?」
日「…(こく」
影「ん。」
日「かげやま、…」
影「…。(ぎゅっ」
なんとか落ち着いた…。
なんで過呼吸なんて起こしたんだ、
まあ後で聞くか。
日向が手を広げて、目で「抱きしめて」と訴えてきた。
他のみんながいるけどまあいい。
今はそんなこと気にしてる場合じゃねえ。
日「こわかった、」
影「…。」
日「くるし、かった、…」
影「ごめん、すぐ来れなくて。」
日「だいじょうぶ、」
影「…。」
日向の頭を撫でる。
こいつの髪の毛、まじでふわふわだな…
髪の毛ってふわふわすることあるんだな…。
俺の髪とは全然違う。
撫でた時、少し表情が緩んだ日向をとても愛おしく思った。
西「翔陽、大丈夫か?!」
田「まじでビビったぜ…。もう苦しくないか?」
日「いまは、だいじょうぶです、!」
「迷惑かけて、すんません…」
菅「日向、誰も迷惑なんて思ってないよ。」
大「元々体調悪かったのか?」
日「いや…そんなことないとおもいます、」
大「そうか…、」
「…月島と山口の表情見てみろ。まるで旭みたいだぞ。笑」
旭「大地それどういう意味…?笑」
月「別にそんな顔してません。」
旭「月島遠回しに俺の顔ディスってる…?!」
山「日向ぁ…心配したよぉ…!」
日「ごめん、ふたりとも、笑」
「なかないでよ山口、笑」
山「ごめんん…泣」
武「日向くん!大丈夫ですか?!」
「遅くなってすいません。会議に参加していて外に出れなくて…」
日「だいじょうぶです…、!」
武「一応保健室で少し休みましょう。」
日「、!!」
影「…俺も行くから。な、」
日「…(こく」
影「キャプテン、!」
大「日向の傍にいてやれ、笑」
「ずっと影山の名前呼んでたからな。笑」
菅「俺たちじゃ落ち着かなかったのにな。笑」
影「あざス!!」
IN 保健室
日向side
武「日向くん、落ち着きましたか?」
日「はい…、」
武「過呼吸が起きてしまった理由、思い当たる節があるなら話してもらえませんか…?」
日「…。」
置いていかれるのを想像して怖くなって…
なんて言えない。
こうなったのは弱い自分のせいだ。
影「日向、あるなら話してくれ。」
武「無理にとは言いません。ただ、理由を知っておいた方が助けられることもあるかと思って聞いているだけなんです。」
日「はなすのが、こわくて…」
武「そうなんですね…。」
影「俺だけに教えるのも嫌か?」
日「、!」
武「影山くんにだけ言えるならそれでもいいですよ。日向くんが言いたいと思った人だけでいいんです。」
影山の俺を見る目がいつも以上に真剣で、でもすごく優しくて。
気を抜いたらつい涙が出て、「助けて」って言ってしまいそうだった。
影山と目を合わせていたら視界がぼやけてきて、瞬きをしたら涙と共に全て溢れてしまいそうだった。
目を逸らした瞬間___
影「…」
日「、!」
____影山に抱きしめられた。
もう耐えられなかった。
日「かげ、やまぁ…っ、」
影「全部受け止めてやるから。」
日「こわ、かった、ッ…”」
「おれ、みんなみ、たいにッ…ばれー上手くないから、っ”」
影「…」
日「みんな、に、ッ”…おいて、いかれるんじゃないかって…、」
「もう、いらない、って…はぁッ、いわれて、げほっ、!」
影「日向、深呼吸。また過呼吸なりかけてるぞ。」
日「ん、っ、”」
影「もういい。無理に話させてごめん。」
日「じょ、ずにはなせなくて、ごめん、”」
影「日向は悪くねえから。謝んなよ、」
日「ぅ、ッ”…ぁ、…」
影「日向。」
日「ん、?…、」
影「俺がお前を置いていくことはない。」
日「、”!」
影「お前は俺にとって1番特別だ。」
「1人で突っ走ってた俺に、初めて仲間って存在を教えてくれた。」
「俺がこれから追い続けるのもお前だし、お前がこれから追い続けるのも俺だろ?」
日「…(こく」
影「俺は死ぬまでお前の相棒だ。」
「俺がやりたいと思ったバレーを一緒に実現できるのはお前しかいない。」
「何があっても、俺にはお前が必要なんだよ。」
日「かげやま、ぁッ、!”…ぅ、」
影「…もう1人で抱え込むなよ。」
日「ごめ、ん、ッ…ごめん、…”」
涙が止まらなかった。
影山の体温が凄く心地よかった。
気づいたら眠ってて、起きた時には部活が終わる20分前だった。
「体育館戻ってるから。来れたら来い。」
と置き手紙があった。
影山、ほんと字汚ねえな…笑
体は随分楽になっていた。
なにより、皆に会いたかった。
体育館に顔を出すと、皆がすぐに駆け寄ってきてくれた。
大「日向!もう体は大丈夫か?」
西「しょうよーう!!心配したぞ!!」
日「皆さんすいません、!!」
「体は、っ!」
思いっきり頭を動かしてしまった。
「体はもう大丈夫です!」と言いかけた瞬間に、体が耐えきれずに倒れかけたのを田中さんがなんとか支えてくれた。
田「おーおー、大丈夫か、?」
日「すいませ、ん…、」
影「日向、!お前水飲んでねえだろ、」
そういえば、長い間水分を取ってなかった。
なのにすっげえ泣いたから余計水分が足りてない。
影山が差し出してくれたボトルの水を飲む。
影「あんま一気に飲むなよ。」
日「ん、…」
大「なあ日向。」
日「はい、!」
大「俺ら全員、お前の事を置いていったりしないから安心しろ。」
日「え、…?」
菅「ごめんな日向。無理言って影山に教えてもらったんだ。」
日「…、!」
菅「でもな日向。理由を聞いたって、誰も嫌わないし迷惑だとも思わないよ。」
日「、!!」
思っていることを全て見破られていた。
理由を言ったら面倒くさがられるんじゃないかとか、嫌われるんじゃないかとか。
でも全員が優しい目でこっちを見ていた。
皆、俺を受け入れてくれるんだと感じた。
日「ありがと、ございますっ、…!」
菅「泣くなよぉー、笑」
日「すい、ません、っ…”、」
日「影山、」
影「あ?」
日「今日はありがと。」
影「…次からは相談くらいしろよな。」
「1人で抱え込んでんじゃねえよボケ。」
日「へへ、笑」
影「あとちゃんと寝ろよ。」
日「え、?」
影「最近しっかり睡眠取ってねえだろ。」
「どんどん隈酷くなってんぞ。」
日「…やっぱお前には適わねえや、笑」
影「7時間は寝るようにしろよ。」
日「はいはい…影山くんは過保護なんだから。」
影「あ”?!うるせえ日向ボケ!」
日「はは、笑」
烏野に来てよかった。
烏野のバレー部の皆と出会えてよかった。
俺の相棒が影山でよかった。
改めて、そう実感した日だった____。