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蝉の声が夜にもかかわらずうるさい八月のある晩。


俺の隣には疲れているのか既にうとうとしている、長岡亮介がいる。


亮介は、時々こうやって俺の家に泊まりにくる。特に夏の間は。というのも、彼の家のエアコンは何故か毎年調子が悪くなる。



「んー…わっちぃ…」

亮介が、寝ぼけながら俺の肩にもたれかかってくる。

クーラーが入って、ひんやりしている部屋にいるはずなのに、自然と体が火照ってくる。


「亮介、ちゃんと布団で寝よ。ほら、おいで」


彼の細い体を、ゆっくり抱き起こして、支えながら寝室に連れて行く。


俺のベットの下に隣に敷かれた布団に、彼を寝かせると彼が腕をぎゅっと掴んで来た。


「こーら。離して?」


「わっちと寝るの…」



か…可愛い…。

前々から、そういう風(まぁ、いわゆる恋愛対象)に見そうになった事はあった。


でも、一生懸命押さえ込んでいたんだ…だって男同士だし、メンバーだったし、それこそ事変は解しちゃったけど、ずっとこうやって仲良しでいたかったから。



でも、こんな顔されたら….止まらないんですけど…。

「わっち?」


「あ、ごめん。て、え、ちょ、おい!」


色々考えていたら、下から亮介にぐっと引っ張られて、彼の胸に倒れこんだ。


「り、亮介?」


「あのね、わっち、僕、本当はずっと、わっちのこと…」


消え入りそうな声とは裏腹に、亮介の鼓動はものすごく大きく高鳴っていた。


「好き、だったの」


俺は彼にかぶさったまま、ゆっくりと彼の顔を手で覆った。


恥ずかしいのか、小さな顔真っ赤に染めながら目にうっすら涙をためている。


「亮介、俺も亮介の事、ずっとずっと大好きだったよ。たぶん…これからも…ずっと」


それだけを早口に告げて、彼の唇に唇を重ねた。


「ん…///ふぁ…///わっち…///」


ゆっくりと、彼のシャツに手を入れて、彼の体を撫で回すと身を捩りながらも、彼は物欲しそうな目で見つめてくる。

「ふぁあ…///わっちぃ…///っやぁ///」


胸の突起に吸い付くと亮介の声が下から響いてきて、余計に理性を揺さぶる。


「亮介、すっごいやらしい」


「そんなことぉ…///ない…///はぅっ///」


身体に滑らせていた手を下半身に伸ばし、服越しに軽く彼のモノを撫でると身体を敏感なほどに震わせながら亮介が身を捩った。


「すげぇ…こんなになっちゃって。亮介もしかして、欲求不満気味だったの?」


「違う…もんっ…///わっちが変なことするからじゃん!///」


「嫌なの?じゃ、やめようかな」


そう言って俺が身体を離すと、先ほどよりも弱く、ためらいがちに亮介が俺のシャツを引っ張った。


「やめちゃ、だめ…///」


「ふふっ、いいこだね、亮介は」




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