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“最初はすれ違いがあったなぁ…”《私はアテナ・ゼーレ。私は訳あって男装して妹と一緒に入学した。彼と出会ったのは私が1年生として入った入学式の後だった…》
〜イグニハイド寮 談話室〜
歓迎会をしている
アテナ「僕はアテナ・ゼーレです。こちらは僕の妹のアム。好きな事は発明です♪よろしくお願いします!」
イデア「あー、イデア・シュラウド、です。よろしく…」
オルト「兄さん!しっかりしなきゃダメだよ。ごめんね」
アテナ「いえいえ、大丈夫です」
《最初の第一印象は気だるげな人。だけど、何故か気になった。もしかすると、オルトくんとアムが似たようなヒューマノイドだからかなと思った。だから、同じ境遇だし、これをきっかけに仲良くなりたいと思った》
ー次の日ー
〜廊下〜
アテナ「あ!イデア先輩こんにちは!」
イデア「ヒィ!あ、ど、どうも…」
アテナ「今から何の授業ですか?」
イデア「え、あ…魔法史…」
アテナ「あ!僕もです。一緒に行きましょ!」(イデアの手を引っ張って少し走り始めた)
イデア「ちょっ、え⁈」
アテナ「席とっておかないと。それに遅刻はダメでしょ?」
イデア「だからって走ることなくない⁈」
アテナ「ふふっ、ほらほら。行きますよ〜」
イデア「ひぃ〜!!」
《私はイデアさんを見かけたら、よく声をかけるようになった。だけど…》
ー数日後ー
〜大食堂〜
アテナ「なんでよ〜…」
ヴィル「何してんのよ、アテナ」
アテナ「ヴィル兄〜…」
《彼はヴィル・シェーンハイト。私の幼馴染で保護者。幼い時、私が森で彷徨っていたところ、ヴィルのお父さんに保護された。それ以降、私とアムはヴィルの家に居候してほぼヴィルとは家族で私にとって兄的存在》
ヴィル「その呼び方はここでは辞めなさい。どうしたのよ」
アテナ「イデア先輩と仲良くなりたいのに最近距離置かれてる〜」
ヴィル「アンタがよく構うからじゃない?」
アテナ「え〜?その時、嫌とは言ってなかったよ?聞いたけど、少し驚くぐらいだって」
ヴィル「お世辞じゃない?まぁ、アイツがお世辞言うか分からないけど」
アテナ「…やっぱりこの目かな…」(小声)
ヴィル「…」
アテナ「そうかもね。聞いてくれてありがとう。またね、ヴィルさん」(行った)
ヴィル「…全く、困った子ね」
ー放課後ー
〜イグニハイド寮 アテナの部屋〜
アテナ「…」(無言で集中して機械いじりしてる)
アム「姉さん、大丈夫?元気ないよ」
アテナ「大丈夫よ、アム。気にしないで」(きっとこれが正解…)
バンッ(扉を勢いよく開けた音)
イデア「アテナ氏!!」
アテナ「え…?イデア、先輩…?」(今、私の名前を…?)
イデア(正座した)「ごめん!!」(土下座した)
アテナ「え、え⁈な、ちょっ、とりあえず顔を上げてください⁈一体どうしたんですか⁈」
イデア「ヴィル氏から色々と聞いた」
アテナ「え?」(ヴィル兄から?)
イデア「君を避けた事は謝るよ!けど、避けていた理由が違うんだ!」
アテナ「理由…」
イデア「その、えっと…」
オルト「兄さん、頑張って!」
イデア「ッ!…アテナ氏が可愛いくて避けていたんだ!」
アテナ「…え?」
イデア「いや、分かるよ⁈君は男なのに何言ってんだとか気持ち悪いとか分かってるんだよ⁈君って本当美人じゃん⁈拙者あまり女の子と喋ったことないから変に意識しちゃって…///」
アテナ「…(そっか。そうだったんだ)…良かった…」(小声)
イデア「え?」
アテナ「嫌われなくて良かった…」
イデア「!き、嫌わないよ。だって、一応後輩だし、それに君の瞳の色、綺麗だよ。宝石みたいで」
アテナ「!」
《そう。私にはコンプレックスがあった。この紅い瞳だ。多分生まれた時から。何故かアムは可愛らしいピンク色だ。その結果、私は昔いじめられた。“血の瞳だ”や“呪われてる!”って。その度にヴィル兄とジャックが助けてくれた。でも、苦しかった。こんな私の瞳を、私を好きになる人なんていないって。けど…》
アテナ(涙を流し始めた)
イデア、オルト「⁈」
イデア「ご、ご、ご、ご、ごめん⁈気持ち悪かった⁈」
アテナ「いえ。(涙を拭った)嬉しいです。そう言ってくれて」
イデア「!…あー、えっと、その…」
アテナ「?」
イデア「アテナ氏が良ければ、拙者の部屋で一緒にゲームしない?」
アテナ「え、いいんですか?」
イデア「う、うん。アム氏もいいよ」
アム「わーい♪」
アテナ「ありがとうございます。イデア先輩」
イデア「うん」
《それから私はイデア先輩と交流が増えた。授業移動で一緒に行ったり、たくさんゲームや発明をしたりした。私が2年生となってから私はイデアさんと呼び方を変えて、男装している事を話した》
〜イグニハイド寮 イデアの部屋〜
イデア「え〜⁈アテナ氏、本当に女の子だったの⁈」
アテナ「はい。色々ありまして…。とりあえず内緒でお願いします」
イデア「うん…。え、え⁈マジで。嘘、今まで、あ、あ〜!!」
アム「…イデアさん混乱してる」
オルト「兄さん💧」
アテナ「あははは💧」
《その日からの一週間は大変だった。イデアさん凄くぎこちないような感じだったり、大袈裟に驚いたりしてた。しばらくしてやっと戻った》
〜廊下〜
アテナ「あ!イデアさん!」
イデア「!(振り返った)アテナ氏」
アテナ「今日の放課後どうしますか?期間限定走ります?」
イデア「いいね〜。やっちゃう?」
アテナ「やっちゃう!」
《この距離感はとても楽しい。だけど、何かが引っかかる。何か忘れていたような…》
“その心の正体を知るまでもうすぐ…”
〜to be conteneu〜