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ナチ日帝っぽいです。

注意

うちの日帝は女の子です

地雷の方は回れ右

駄作











レザーブーツのコツコツという音が廊下中に広がる。 歩いてるのはナチス・ドイツ。

ナチスはある目的のため、ある場所に向かった。

向かった場所は大日本帝国の仕事部屋だった。

「日帝、入るぞ。」

ドアノブに手を触れ、捻る。かちゃ、と音がした後に、煙で視界を遮られた。 異様な煙たさと匂いにナチスは鼻と口を抑えた。

火事かと思ったが、原因はすぐに分かった。日帝が煙草を吸っていたのだ。

ナチスは煙草が嫌いだ。いや、昔はよく吸っていたが、身体に毒だと思いやめた。それから煙草が嫌いになり、誰かが吸っているのを見るとイライラする。

「日帝。」

やっと日帝も気づいたようだ。

「先輩。」

姿勢を正し、日帝はナチスに体を向けた。

と、ナチスが自分の持っている煙草を睨みつけていることに日帝は気がついた。

「おや、これは失礼。」

申し訳なさそうな顔をし、机に置いてあった金属製の灰皿に煙草を押し付ける。

「来たなら一言いってくれればいいのに。」

「入ると言ったはずだが。」

「それはそれは、すみません。」

日帝はナチスに座るように促した。

「さて、どうしましたか。」

「資料を持ってきただけだ、この前のな。」

そう言ってナチスは、机の上に資料の束を置いた。

日帝は嬉しそうに言った。

「ありがとうございます。きっと忙しいでしょうに。」

「いいや、最近は仕事も落ち着いてきた。」

そう言いながら、ナチスは金属製の灰皿に目を向けた。

灰皿には、消された煙草が数本入っていた。

ナチスは日帝にきいた。

「なぜお前は煙草を吸うんだ。」

少しの間があき、日帝は答えた。

「昔、父さんが吸っていたのをよく見てて、かっこいいと感じたんですよ。まぁ理由はそれだけではありませんが。」

「他の理由を聞かせてくれ。」

「あなたがそんな煙草に興味を持つなんて、珍しい。」

日帝はくすくす笑いながら言った。

「落ち着くんですよ、煙草を吸ってるとね。もちろん身体に悪いのは百も承知です。でも、これがないと、苛立っちゃって。」

ナチスはなんとなく、共感した。

今はそうでもないが、昔は煙草がないと苛立ちが収まらなかった。

ぼんやりとあの時が思い浮かぶ。

昔の思い出に浸っていると、日帝が懐から新しい煙草とライターを出した。

「そろそろ吸っても?」

吸いたいのを我慢していたらしい。日帝が痺れを切らした。

正直嫌だが、一応受け入れた。

日帝は煙草に火をつけ、ライターをしまった。

煙草に口を付けては煙を吐きの繰り返しをナチスはただ見つめていた。

「俺にも1本くれ。」

ナチスはそう言った。

ナチスのその言葉を聞いて、日帝は目を大きく見開いた。

「もう、吸わないんじゃなくて?」

「お前のせいで副流煙を十分吸った。もういいさ。」

「なんとまぁ申し訳ない。しかし、ここから出ていけば良かったのでは?」

そう言いながら日帝は持っていた煙草を口にくわえ、懐を探り、煙草が入った箱を渡した。

ナチスは箱から煙草を1本抜きとった。

「火、くれるか。」

「ええ、もちろん。」

日帝はまたライターを取り出そうとした。

「ありがとな。」

ところがナチスは、日帝がくわえている煙草から火をもらった。

日帝は一瞬時が止まったかのように静かになったが、気にせずまた煙草を吸い始めた。

ナチスは日帝のその素振りが気に入らなかった。

ナチスは煙草を吸い、日帝の顔に煙を吹きかけた。

日帝はナチスの思いもよらない行動に驚き、吹きかけられた煙で咳き込んだ。

「ご馳走様。」

ナチスは満足気にそう言い、まだ残っている煙草を灰皿に押し付け、部屋を出ていった。

咳き込みが収まって、日帝は呟いた。

「勿体ないな。」

そして、さっきのナチスの行動を思い出し、また呟いた。

「あの人、意味わかってやってるのかな…。」

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