テラーノベル
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りま
33
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ヒーローに憧れたことなんかなかった。
昔から、ヒーローになる以外の道を与えられたことはなかったから。
ヒーローになるためだけに育てられて、ヒーローになれなければ一族の恥と呼ばれる。
そんなクソみたいな家に生まれたから。
「なにやってんだよ」
4歳の夏、近所の公園のベンチで1人、手の ひらから小さく霧を出して遊んでいたあの日。
上から声が降ってきて見上げると、赤い瞳が私を見下ろしていた。
「個性、もうつかえるの?すごい!かっこいいね!」
隣にいた緑の髪の子が、きらきらした目で私を見た。
「ねぇ、いっしょにあそぼう!ヒーローごっこだよ!」
「えっ」
2人は、私のヒーローだった。
あの日、私の手を引いてくれた小さな手に、 私はどれだけ救われただろう。
〜〜〜
人物紹介
夕霧 千凪(ゆうぎり ちなぎ)
・士傑高校ヒーロー科1年
・個性:霧
・緑谷出久&爆豪勝己と幼馴染
恋愛要素はゼロではありませんが、たくさんは出てこない予定です!
がっつり恋愛系(?)が読みたい方は申し訳ないです
コメント
1件
うわあ…これ、すごく好きです。タイトル静かなのに、千凪の生まれ育った重さが最初の一文でズシンと来ました。「ヒーローになるためだけに育てられて」って言葉が刺さる…。そんな中で出久くんと勝己くんの無邪気な「すごいね」「遊ぼう」が、彼女にとってどれだけの光だったか。2人の手を引かれたあの日の記憶が、これからの話の芯になりそうで、続きがすごく気になります🌙