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騎士「何と無礼な!」
ナミ「ひぃー!ごめんなさいぃぃ!」
ナミはロビンの後ろに隠れる。
ロビン「フフっ。」
ブルック「あの…皆さん。私達も自己紹介するのはいかがでしょう?」
ブルックが提案する。
フランキー「おう!いい考えだな!」
ルフィ「俺はモンキー・D・ルフィ!」
エール(ピクッ)
ルフィ「海賊王になる男だ!」
ルフィがニカッと自己紹介する。
エール「モンキー・D……ルフィ?」
エールは表情を変えた。
ルフィ「ん?そうだけどどうかしたのか?」
エール「い、いえ。何もありません。」
麦『………』
麦わらの一味の、ルフィとウミ以外がエールの反応に違和感を覚える。
ナミ「私はナミ!船の航海士をしてるの。」
ロビン「考古学者よ。フフっ」
ウソップ「おれは勇敢なる海の戦士!狙撃の王様!ウソップだ!」
チョッパー「俺はチョッパー!医者なんだ!」
サンジ「おれは黒足のサンジ。この一味のコックです。レディ。」
ゾロ「海賊狩りのゾロ」
フランキー「俺様はスーパーな船大工!サイボーグフランキーだ!」
ブルック「私は死んで骨だけ、ブルックです。」
あとは、ウミだけだ。
エール「皆さん個性的ですね。そして貴女は?」
エールはウミを見ながら尋ねる。
ウミ「私はモンキー・D・ウミ!四皇になる女だ!そんでルフィの妹なんだ!」
ウミがニカッと笑う。
エール「ルフィ…ウミ…」
エールは懐かしむような眼差しで2人の名を呼ぶ。
ウミ、ルフィ「???」
アリア「?お姉様?」
アリアもエールの反応に気づいたのだろう。
エール「貴方たちのご両親は?そして貴方たちの出身地は!?」
エールは慌てるように質問攻めをする。
ルフィ「母ちゃんは知らねぇけど」
ウミ「父ちゃんはドラゴンって名前だったよな?」
!!!!!! )
エール、アリア、騎士たちは目を見開いた。
アリア「ドラゴンさんって…」
アリアはそういうとエールに視線を移す。
エール「……貴方たちは革命家ドラゴンの子で…海軍中将、ガープの孫ですか?」
ウミ「おう!そうだぞ!」
ルフィ「よく知ってんなぁ!」
エール「知っていますとも。会えて良かった。」
エールがウルウルしながら優しく微笑む。
『。。。』
ルフィとウミ以外の麦わらの一味は少し様子が変だと言うこと、そして少し混乱していた。
『皇子殿下!おやめ下さい!お身体にさわります!お部屋へお戻りになられてください!』
扉の向こうが騒がしい。なにかあったのだろうか。
『??』
部屋の中の全員が何事かと混乱している。
扉が開かれる。
?「エール!」
細く、見た目からして身体が良くないであろう男性が皇帝の名を呼ぶ。
エール「皇子殿下、何をなさっているのでしょう。身体が悪いのですよ。お休み下さい。」
エールはその男性を”皇子殿下”と呼んだ。
ナミ「皇子殿下?」
皇子「エール!今すぐに強力な護衛を付けろ!」
エール「何を。私にはアクスと言う強い護衛が居ます。」
皇子「アクスだけじゃお前を守れない!」
エール「兄上!なぜ、ジークレインお兄様が親友であるアクスを信じないのですか!」
フランキー「修羅場だな。」
ブルック「修羅場ですね」
ジークレイン「頼む、この通りだ!」
ジークレインが頭を下げる。
エール「…はぁ〜、皇子殿下、皇族としての自覚をお持ちください。そう簡単に頭を下げないで😔」
エールがジークレインに歩み寄り身体を支える。
エール「皇子殿下がそこまで頼むなら従うしか無いでしょう。」
ジークレイン「いつも、すまない…エール」
エール「いつものことでしょう。ですが誰に頼むのです?この国にアクス以上に強い者など居ないでしょ。」
ジークレインが麦わらの一味を見る。
エール「お兄様…まさか、この方達に頼むのですか!?それだけは…」
?「私もこの者たちに頼むのに異議はないわ。」
開かれたままの扉から透き通るような声が聞こえた。
そこにはシンプルで気品溢れるドレスを身に纏う高齢の女性が現れた。
『!!!!帝国の美しき皇太后殿下にご挨拶申し上げます。』
エール達が口を、揃えて言う。
皇太后「楽になさい。」
エール「皇太后殿下、私はこの者たちを護衛につけるのは反対です。」
ルフィ「俺もやだぞ!俺たちは海賊だぞ?ヒーローじゃねぇんだ!」
皇太后「ではソナタの好きな物を与えよう。肉でも良いぞ?」
ルフィ「肉!?」
麦『嘘だろ!?肉で釣られるのかよ!』
ウミ「私達海賊じゃなくて海軍とか世界政府に頼めばいいじゃねぇか。皇族なんだからよぉ。」
皇太后「お汁粉もあった気がしてがァ…」
ウミ「よし!護衛してやる!」
麦『お前も単純か!』
皇太后「では決まりですね。よろしくお願いしますよ?ルフィ、ウミ。そしてお仲間の皆様。」
そういうと皇太后は部屋を出ていった。
そして、その背中を見送ったエールが口を開く。
エール「…私は、貴方達に頼みたくはなかった。でも皇太后の命令だからお願いいたします。」
エールは作り笑顔で言う。
ゾロ「なんで、俺らに頼みたくなかったんだ?」
サンジ「俺達は強いよ?」
フランキー「スーパー任せとけ!」
そして、エールとアリアは麦わらの一味を客室へと案内しようと歩き出していた。
すると、
?「何度も言わせるな!復帰せぬと言ったらせぬのだ!」
?2「俺はそこを何とか考え直してくれと言ってんだ。」
?「何度言っても変わらん!帰れ!若僧!」
?2「なんだと?下手に出てりゃバカにした様にいいやがって老いぼれが」
?「貴様!今なんと申した!」
ルフィ「なんだ?なんだ?」
エール「お父様!?」
ウミ「ケムリン!?」
言い争いをしていたのは、グロウピース帝国の先代皇帝とG-5海軍中将、白猟のスモーカーだ。
スモーカー「あ?てめぇら、麦わらの一味…!」
先代皇帝「エール、来てくれたか。この若造が言うことを聞かぬのだ。」
エール「何があったのですか?」
スモーカー「俺がこのジジイに海軍中将に復帰してくれって頼んでんだ。」
先代皇帝「だから何度も言わせるなと言っているのだ!ガープや、センゴクと親友だったのは昔のことだ!」
ルフィ、ウミ「じいちゃんをしってんのか!」
先代皇帝「じいちゃんとな?センゴクに孫など居たか?」
ウミ「ちげぇよ!」
ルフィ「ガープは俺とウミの」
ルフィ、ウミ「じいちゃんだ!」
先代皇帝「。。。。。へ?はァァァ!?ガープの孫!?ということは!わt!ムグッ。いや、なんでもない。」
フランキー「さっきから皇帝も先代皇帝達も様子がおかしくねぇか?ルフィとウミを前から知ってたみてぇな様子じゃねぇか」
ブルック「私も感じていましたよ。」
ロビン「……」
ロビンがエールとウミを交互に見る。
ロビン「まさかね。そんなことはないとは思うけど…」
ナミ「ロビン、どうかした?」
ロビン「少し気になることがあってね。」
ナミ「気になること?」
2人の会話は途切れる。
その間に麦わらの一味とエールは仲良くなっていた。
サンジ「エールすぁーん♡美しいね〜好きだァァ♡」
エール「ふふっ。ありがとうございます。でも私、歳も離れてますし」
エールが微笑みながら言う。
サンジ「歳なんて関係ないよ♡エールさんが俺より若くてもね♡」
エール「あら?サンジさんは私より年上なの?そうは見えないけど…」
サンジ「俺は21だよ~ん♡」
エール「あら、私より随分お若いじゃありませんか。」
サンジ「え?」
エール「だって私、45ですし。子供だって2人も居ますわ。ふふっ」
麦『よ、45!?!?』
ナミ「見えない!!!!見えない!!!!」
フランキー「スーパーな俺様より年上だとぉ〜!」
エールの歳に驚きを隠せない麦わらの一味。
ロビン「子供が2人?」
ロビンがエールに尋ねる。
エール「ええ。息子と娘が1人ずつ」
チョッパー「じゃあ皇子と皇女なのか?」
エール「血筋はそうなるけど、一緒に居ないのよ。たぬきちゃん」
チョッパー「たぬきじゃねぇ!俺はトナカイだぁぁぁ!」
エール「えーーーーー!トナカイなのーー!?」
チョッパー「オーバーリアクション過ぎるだろ!!!」
チョッパーがツッコむ。
ブルック「1つお聞きしてよろしいですか?」
エール「なんでしょう。」
ブルック「普通は第1皇子が皇帝、皇太子の地位を与えられるはずですが、なぜ第1皇女である貴女が皇帝に?」
ナミ「それは私も気になってたのよね〜」
エール「…先程ご覧になった通り我が国の皇子は1人、そしてなおかつ身体が悪い。兄上は生まれながらにして身体が弱く、この国のトップに立ち、政をすることができる状態ではないと医者にも言われていました。ですから私が幼い頃から皇太子という地位に居た。と言うことですね。でも兄上には特別な力があった。」
ウソップ「特別な力?」
エール「兄上が見た夢は全て現実になる。」
エールは真顔で言う。
麦『!!!!』
エール「でも、きっと私は生まれた時から皇帝になる事は決められていた。兄上が元気であったとしても…」
ゾロ「?どういうことだ?」
ロビン「貴女達、兄妹の中で魔力があるのは貴女だけ。違うかしら」
エール「流石ね。そう、この国では皇族だけが魔力を持って生まれる。皇族でも一世代に1人だけ。その1人が皇帝の座につける。そして私は初代皇帝と並ぶ程の強大な魔力を持ってうまれた。だけど私以外の2人は魔力を持っていない。」
ウソップ「ほんじゃぁ昔からチヤホヤされてたんじャねぇか?」
エール「……そうですね。でも私は、皇族という立場が嫌で嫌で仕方なかった。」
チョッパー「え?」
エール「『皇族ならばこうあれ。』昔から次期皇帝と期待を受けていた私には自由も私の意思も何もないに等しかった。」
麦『……』
エール「でも、そんな私にも一時の幸せがあった。」
エールが幸せそうに微笑む。
ゾロ「旦那と子供の存在か」
フランキー「泣かせる話だぜ!うわぁぁぁ」
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ルフィとウミが一生懸命食べている。
ルフィ「王と皇帝って何が違うんだ?」
ウソップ「確かにそれ気になるな」
エール「ん〜。簡単に説明するなら”王”とは、ある1つの民族によって作られた国家の長。一方で、”皇帝”とは、複数の国家を同時に支配する支配者の事を指します。」
『。。。。。へ〜』
ロビン「絶対わかってないわね。」
ロビンがその様子に微笑んでいる。
そしてエールは執務のため執務室へ向かい、客室には麦わらの一味だけが残っている。
そして夜になり、
執事「お客様、ご入浴なされますか?」
扉の向こうから執事が声をかけた。
ナミ「お風呂!!皇宮のお風呂は広いんでしょうね〜」
ナミが目をキラキラさせる。
ŧ‹”ŧ‹”( ‘ч’ )ŧ‹”ŧ‹”
ウミとルフィはまだ食べている。
ナミ「ちょっと、ウミ!お風呂行くわよ?」
ウミ「ん?いっへはっはーい(行ってらっしゃ〜い)」
ナミ「アンタも行くの!!」
ウミ「んへ!?なんへ〜!!(なんで〜!!)」
ロビン「汗を落とさなきゃでしょ?」
ゴックン)
ウミ「絶対か?」
ナミとロビンが頷く。
ウミ「どうしても?」
ナミとロビンが頷く。
ルフィ「行っへほいほ、ふひ(行ってこいよ、ウミ)」
ウミ「だぁぁぁ!わかったよ!」
ナミとロビンが微笑み合う。
ウソップ「お前も行くんだよ!」
ウソップがルフィにツッコむ。
チョッパー「風呂楽しみだな«٩(*´ ꒳ `*)۶»ワクワク」
そして麦わらの一味は部屋の扉を開け、廊下へ出る。
ナミ「それじゃあ、行きましょっ」
サンジ「は~い♡ナミすわぁーん♡」
風呂へ向かう途中、皇帝の執務室の前を通りかかり、ロビンが立ち止まる。
扉の前に控えている騎士が麦わらの一味に声をかけた。
騎士「陛下に御用でしょうか?」
騎士がそう尋ねると扉が開いた。
アリア「あら、皆様、お揃いで。どうかなさいました?」
ロビン「陛下や、貴女と仲良くなれたからお風呂一緒にどうかと思ってね。どうかしら?」
アリア「私や、陛下は専用の風呂がありますからーーーー」
アリアが言いかけると椅子に座っていたエールが口を開く。
エール「良いではないか。楽しそうであろう。」
アリア「よろしいのですか?陛下。陛下は易々と身体を見せてはなりませんが」
エール「麦わらの一味の皆様がいる間くらい良い。」
ナミ「ほんと!?私も貴女達ともっと話したかったのよ!」
ナミが嬉しそうに笑いかける。
そして今、ナミ達女子チームは大きな湯船に使っている。
エールとロビンは微笑ましそうに会話を交わしている。
ナミ「ウミ!泳ぐな!」
湯船で泳ぐウミにナミが怒る。
ウミ「気持ちいいぞ?ナミもやってみろよ。」
ナミ「あのねぇ、私はアンタみたいにガキじゃないんだから!ていうかアンタ能力者のくせに力入らないんじゃないの!?」
ウミ「ファ?」
ウミがキョトンとしている。
ナミ「ファ?じゃないわよ!」
エールとロビンは2人の様子を見て微笑んでいる。
エール「ウミちゃん。」
エールがウミの名を呼ぶ。
ウミ「ウミでいいよ。んでどした?」
エール「じゃあ、ウミ。貴女はお母さんのこと恨んだりしてないの?」
ウミ「なんで母ちゃんを恨むんだ?」
エール「だって、ウミとルフィを置いて出て行ったじゃない。嫌いじゃないの?」
エールが不安そうな表情で尋ねた。
ウミ「母ちゃんの事はよく知らねぇけどよ、でも一瞬たりとも母ちゃんを恨んだことも嫌ったこともねえよ。」
エールが目を見開く。
エール「。。。どうして…?」
ウミ「母ちゃんが好きで私達を置いて出ていったわけじゃねぇって知ってるし、母ちゃんにはやらなきゃダメな事があったんだ。母ちゃんがやろうと思ってやったことだ。私はそれを責めたりしねぇよ」
ウミが笑顔で言う。
エール「!!!!!」
ドラゴン『ソナタがやろうと思ってやったことだ。私はそれを責めはしない。』
エールが涙目になる。
エール「貴女のお母さんは幸せ者ね」
ウミ「そうなのかな?でも私は母ちゃんも父ちゃんもみんな大好きだ!」
ウミはニカッと笑う。