翌朝___

高順)おはようございます

高順)みなさんお揃いですね？

全員)はい

高順)壬氏さま、全員揃っております

壬氏)ありがとう

壬氏)…長引いてしまってすまないが、最後に力を貸してくれ

馬閃)当たり前です

李白)月の君と妃のためです

兵士×2)ｳﾝｳﾝ

そう言って兵士2人も馬閃と李白の発言に深く共感している

壬氏)本当に…ありがとう

壬氏)では向かうとしよう

壬氏)…ここだな

高順)はい

壬氏)よし、行こう

全員)御意

バンッ

壬氏)ここに猫猫はいるか？

売人)…

売人)ボス、来ましたよ

ボス)来たか

壬氏)…猫猫はどこだ

ボス)…出てきていいよ

猫猫)…はい

壬氏)猫猫っ！

猫猫)壬氏さま…

壬氏)っ？！

猫猫は今にも泣きそうな顔をしてこちらを見ている

こんな顔は見たことがない

壬氏)猫猫は返してもらおうか

そう言いながら壬氏はボスを睨みつけた

ボス)簡単には返せないよね～

ボス)僕だってこの子の治療は必要だし

ボス)ん〜でも、僕と剣術で勝負してもらおうかなっ勝ったら返してあげるよ

壬氏)あぁいいだろう、受けて立つ

猫猫)壬氏さま！そんな無茶な…

壬氏)…(無茶…？)

あぁ、そうか、猫猫は俺が朝一で剣術をしていることを知らない

長く一緒にいたのにどうしてだって？

言うタイミングというのがあるだろう

そのタイミングがなかったんだ

壬氏)大丈夫だ、猫猫は必ず取り戻すからな

猫猫)壬氏さま…

猫猫)(くそ…こんなことになるならあいつの粥に動きが鈍くなる薬を入れるんだった…)

猫猫はひどく後悔していた、が

猫猫)なんだ…この剣術は…

壬氏の身体能力は異常に高かった

壬氏)ふぅ…もう終わりか？

ボス)ぼ、僕の、負け…だ…

ボス)約…束通り、妃は返す…

猫猫)…すぐに決着が着いてしまった

壬氏)猫猫っ！！

壬氏は猫猫に向かって一直線で走り出し、抱きついた

壬氏)猫猫っ…すまない…俺のせいで…

壬氏)怖い思いをさせたな…体調も悪かっただろう？キツかったよな…本当にすまない…

猫猫)壬氏さま…私はもう大丈夫です

猫猫)必ず助けに来てくれると思ってましたから

猫猫)私と…お腹の子も

壬氏)…腹の子…？

高順)腹の子…

馬閃)…腹の子

李白)…腹の子？！

兵士)えぇえ？！！

すぐに後宮へ戻り、壬氏は羅門や水蓮から事情を聞いた

猫猫の体調が良くなかったのは、妊娠していたかららしい

猫猫の妊娠を知った壬氏は水蓮たちが思った通り、猫猫に更に尽くすようになったのであった

それから数ヶ月後、元気な男子が生まれ、壬氏は号泣、猫猫は胎盤胎盤と言っていた

羅門や水蓮、高順などたくさんの人が喜んでくれたのであった

羅漢や羅半も走って来たとか来てないとか…