テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
グスッ
背を向けて離れてゆく若井
寂しい、悲しい。
元「ズビッ
ぃかないでえっ…泣」
って言ってももう遅い。
後悔した。
なんであんなこと言っちゃったんだろ、
震える手で携帯を取り出し、
呼吸が荒くなりがらもLINEで若井に
「行かないで」
既読がついた。
何を言われるかが怖くて、しばらく開けなくて。
既読無視だった。
元「ぅわぁあんッ゙(泣」
ついに声を抑えきれなくなった
どうしてあんなことを口にしてしまったのかな。
明日、謝らないと
朝イチで教室に向かう。
案の定一番乗りで、
若井が来るのを待っていた。
若井が来た。
素通りスルー
これだけでも涙が出そうだった。
でも、いざ若井が来ると怖くて
何か言われると思うと、怯えちゃって
泣いたらどうしよう
きっと”嫌われる”
はぁ…はぁ…
LINEで言った
しばらくしたら来た、
若井を見るだけでぼろぼろになりそうで
元「わかぃっ…」
若「……何」
嫌われているって分かっていても
どうしてもこの思いは伝えたくて
元「昨日はっ…ごめん…」
若「なにが」
元「その…
若井を傷つけて、…」
若「別に傷ついてない」
元「えっ、ぁっ…その……」
成り立たない会話が続く
若「別にいいよ
元貴は反省してるんでしょ?」
こくこくと頷くことしかできなかった
言葉にならない思いをぶつける場所が
見つからなくて、若井にぶつけてしまって
正直、あのときは若井にもいらっとしてたし
先のことなんて考えてなかった。
若井も若井で本当に頑張ってると思う。
でも僕も僕なりに頑張ってるという事を
忘れて欲しくなかった。
元「僕っ…
なんでこんな事言って…」
若「きっとその時は
脳が追いつけてなかったんだよ」
元「グスンッ」
ねぇ、
なんで若井は
こんな僕にそんな優しくしてくれる
の…?
元「みっともなぃ…」