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短編集（💛右）

第6話 - 📻ANNG（💙×💛）

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2025年10月11日

#もりょき

#りょつぱ

#🍏

#nmmn

#BL

#fjsw

きぃ

久しぶりの生放送、それも2時間という長時間の現場が終わり、安堵と少しの疲れに息を吐いた。

今日も2人に助けられちゃったな、と未だ高いテンションのまま笑い合う元貴と若井に視線を向ける。

話すことは好きだけど、周りのスピードについていけないことや話に入るタイミングに失敗してしまうことがよくある。

爪痕を残せなかった、という元貴の言葉は冗談だけではないのだろう。心の中にどんよりと霧がかかり始めていた。

いつもならもう慣れて気にならないようなイジりも、今日はなぜかその言葉が思い出され、小さなトゲのように胸に刺さる。

おれの気持ちの浮き沈みが激しいのはいつものことだけど、今は落ち込んでしまうと仕事に支障が出る時期だ。明日もリハがあるし、早く帰ってとっておきのアイスでも食べて寝よう、とブース内の椅子から立ち上がった。

「お疲れ様〜、お先に〜」

まだ話をしている2人に声をかけ、マネージャーさんにタクシーで帰ると伝えると、局のスタッフさんにも挨拶をして廊下に出た。

タクシーを呼ぼうとスマホを取り出してアプリを起動していると、後ろから呼びかけられた。

「涼ちゃん」

振り返ると若井がいた。あれ？さっきまで元貴と話してたのに。元貴が居ないことを不思議に思って首を傾げる。

「元貴はまだ、置いてきた」

俺の隣に並んだ若井が自分のスマホで手早くタクシーを手配すると、おれのスマホに手を伸ばし、開いていたタクシーアプリを上にスワイプして消した。

「あっ」

「涼ちゃん、今日うちおいでよ。一緒に帰ろ」

少し声を顰めて甘く誘う声に、眉を顰めそうになってどうにか我慢する。

若井はおれの恋人だけど、今日はあまりその誘いに乗りたい気分ではなかった。

「いや〜……明日もリハあるしねぇ」

へらっと笑って誤魔化そうとしたのに、若井は気にした様子もなく俺の腕を掴んでどんどん廊下を歩いて行く。

「リハがあるのは俺も一緒じゃん、あっほらタクシー来たよ、急ご」

強引に引っ張られて、ラジオ局の裏口についていたタクシーに押し込められた。

若井が運転手さんに自宅までの道を説明し、車が動き出す。

「ちょっと、若井……」

「大丈夫、何もしないから。この頃マジで全然2人きりになれてないじゃん……」

寂しげに眉を寄せ、しょんぼりした大型犬のような雰囲気を醸し出す若井にうっと声を詰まらせる。おれがこの顔に弱いのわかっててやってるよね…。

とは言え彼の言うことは確かにそうで、何もしないならまぁいいか、と自宅に帰ることを諦めてシートに身を預けた。

いつの間にかウトウトしていたようで、車が停車した少しの揺れで目を覚ます。

「涼ちゃん、着いたよ」

若井が俺の荷物を持って先に降り、おれも運転手さんに会釈して車から降りた。

若井の後をついて部屋に入ると、眠気が込み上げる。ふぁ…とあくびが出て、慌てて手で口を押さえる。

「お風呂先にはいっといで」

「はーい」

申し出をありがたく受け、若井の部屋に置いてある着替えを持って浴室へ向かった。

おれ用に置いてあるシャンプーで頭を洗い、熱いシャワーを浴びるとさっぱりとして、落ち込んでいた気持ちが少し軽くなった。髪を乾かしてリビングに向かい、ソファに座ってスマホを見ていた若井に声をかけた。

「お先に〜」

「はーい」

俺を見た若井がキッチンに向かい、すぐに戻ってくる。手には俺の好きなアイス。あっと目が輝いた。

「はい、これ好きでしょ？食べていいよ」

「ありがと〜〜」

まさに自宅で食べようと思っていたアイスさんの登場に、おれの機嫌は一気に回復した。めちゃくちゃいいヤツだな若井。ここに来てよかった。

アイスを受け取る俺の笑みに若井がプッと笑ったのを感じたけど、いいですよ、いくらでも笑いなさい。アイスくれたからね。穏やかな気持ちで笑みを返した。入れ替わりに浴室に向かう若井を見送りながら、いそいそとアイスの箱を開けた。

「は〜、やっぱめちゃくちゃ美味しい…」

おれが食べ終わったアイスの箱を見つめてその味を思い返しながらウットリしていると、シャワーを終えた若井がリビングにやってきた。

手にはドライヤー。

「あれ、乾かしてこなかったの？」

不思議に思って聞くと、若井が真面目な顔でこちらを見る。

「いや、涼ちゃんにもドライヤーしてる時のかっこいい俺をちゃんと見せてあげようかなって思って」

「いらねーよ！」

確かに普段は洗面所で乾かすからおれが見る機会は滅多にないけど、そう嬉しくもないお心遣いに思わず笑ってしまう。

「いやほんと、彫り深くなるから見てって」

若井はドライヤーしててもしてなくてもいつもかっこいいんだけど、つまり別にドライヤーしても特に変わらないんだけど、仕方ねぇなぁと思いながら髪が乾いていく様子を見守った。

満足げな若井がドライヤーを洗面所に片付けに行ったから、おれもついて行って歯を磨く。

「明日何時だっけ…」

「昼にスタジオだから、ちゃんと午前中に起きないとダメだよ？ほんと若井、あの目覚まし変えた方がいいよ」

放送中にも思わず文句を言ってしまった、癒し系な音がする目覚ましを思い出して苦い顔をする。目覚ましをかけてもほんとに起きないから、結果いつもおれが必死に起こす羽目になるんだからさー。

「うーん、あの音が好きなんだけどなぁ」

話しながら寝室に向かい、キングサイズのベッドに横になる。はぁ、今日もやっと終わるね。

「おやすみ〜」

隣に寝転がった若井に声をかける。目を閉じるとすぐに訪れる睡魔にひたひたと身を沈めて揺蕩っていると、違和感のある気配を感じた。

落ちそうな意識を引きずりあげ薄く目を開けると、おれに跨るようにして顔を覗き込む若井がいた。

おれが驚いて目を開くと、目の前の綺麗な顔がにへ、と弛む。

「涼ちゃん、やっぱちょっとだけ触らせて」

「やだ、だめ。何もしないって言ったじゃん！」

慌てて逃げようとするけど、若井の両手両足が体の周りを柵のように押さえているから出られない。

「ばかだなぁ、男の『何もしない』がほんとな訳ないじゃん？…信じちゃって、可愛い」

ちゅっと音を立てて頰に唇が触れる。

これはまずい、おれはもう眠い。なんとか気を引こうと話題を変えることにした。

「……てかさ、おれはちょっと若井に怒ってるんですけど」

「え、なに。どして？」

まんまと引っかかった若井に安心しながら、彼の体の下で腕を組む。

「今日さ、元貴もだけど、ちょっとおれイジリひどかったよ？初めて聴いてくれる人もいただろうし、ビックリさせちゃうじゃん」

「う………ゴメンナサイ」

「オリジナルメンバーじゃないとかさ、バンド名決めた時にいなかったとか…もちろん間違ってはいないけど、どうしようもないことを言われると結構寂しい」

この際なので嫌だったことは言ってスッキリしてしまおう。

「ごめん……つい面白いかなと思って」

素直に謝れるところは若井のいいところだよね。ネタとして面白いのは分かっているから、謝ってくれればいいよ。

「でもさ、涼ちゃんがいない時に偶然決めたバンド名が今グリーンアップル大使とかって繋がってさ？長野出身の涼ちゃんがいるからこそのことじゃん？なんか運命感じるよね」

出た、突然出る甘い言葉！！

誤魔化されないぞ、とまだある文句を押し出す。

「まぁそれはそうだけど……あと、初対面の俺のこととかさー、もういいけど、改めて言われると微妙に傷つく」

「あーあれは元貴があのネタ好きだからな〜。でもちゃんと言ったじゃん、今は好きだよ」

ラジオブースで向けられた甘い笑顔を再現され、かっと頰が熱くなる。

「あーいうの急に言うのもやめてほしいんだよー、どう反応するかいつも焦るから！」

「全然本気にしてないって顔、上手にするよねいつも。でもほんとは恥ずかしいんだろうなーっていつもにやけそうになる」

頭に唇を落とされ、旗色が悪くなっていることに焦る。他に何か文句なかったっけと頭の中で必死に考える。

その間に若井がそういえば、と呟く。

「元貴がしれっと攻撃してこなかった？遠征先だと俺らが起きてこないって」

そうだった…！ライブが終わった後はいつも若井の部屋に連れ込まれてしまうから、翌朝2人とも起きられないことが多い。それで時々帰る時間が押しちゃって元貴に叱られることがあるけど、それをなんでわざわざ電波に乗せて言ったかな？と思い出して恥ずかしさにのたうち回りたい気分になった。

それで言うと………もっとイヤな攻撃があったのを思い出す。

「そんなことより、若井さんはたいそうおモテになったそうで」

一番ひっかかっていた大きめのトゲ。若井がモテたことなんて彼の性格や容姿を思うと当然だけど、そして今でも勿論モテるんだけど、やっぱり恋人としては面白くないのだ。嬉しそうにモテ自慢してんじゃないのよ。

怒った顔でジロッと睨んでやると、嬉しそうに目尻を下げて微笑む若井と目が合う。

「妬いてくれたの？嬉しい……」

ちゅっ、ちゅっと顔中に唇が降ってきて、やがて唇を塞がれる。柔らかな舌が割り入ってきて、上顎をくすぐられると身体が震えてしまう。

「ん、……ぅ………！ッや、わか…い…！」

キスの合間に若井の右手が俺の下肢に伸びる。やんわりと握られ、思わず声が漏れる。

「お願い、触らせて？かわいすぎて我慢できない……ね、涼架…？」

「……滉、斗」

思わず名前を呼んでしまい、しまったと思う。

満足げに微笑んだ恋人が耳元で囁く。

「俺がモテて嬉しいのは、涼架からだけだよ。他はぜんぶいらない」

だから俺に夢中になって、と囁く彼の手に触れられ、おれはあっという間に蕩けていった。

ヒーリングミュージックが聴こえる。

なんて癒されるんだろ……って違う違う、これ目覚ましだ。

慌てて起き上がると、隣の滉斗は気持ち良さそうに寝息を立てていた。ほんと、全然意味のない目覚まし！

「滉斗、起きてよ〜〜もう起きる時間だって〜〜！」

「んー……」

ゆさゆさと体を揺すったり、頬を引っ張ったり、耳元で声をかけたり、一生懸命がんばるけど、本当に起きない。

「もう！起きないと次から仕事の前の日は絶対エッチしないよ！」

突然目がパチッと開いて、上体が起こされる。

その勢いにビックリしていると、にこぉっと子供みたいに滉斗が笑う。

「おはよ涼ちゃん…今日も寝癖がめちゃくちゃキュートだね」

ちゅっと唇が触れ、髪を撫でられる。

「もー！朝から恥ずかしいことしないで！シャワー浴びてきます！」

おれは赤くなった顔を隠すように浴室に逃げ込んだ。

おれがシャワーを終えて着替えを取りに寝室に戻ると、滉斗はまだベッドに座ってスマホを手にしていた。

「まだ目が覚めない？ぼーっとしてると朝ごはん食べる時間なくなっちゃうよ〜」

おれが声を掛けるとものすごい笑顔の滉斗が手招きし、スマホを差し出す。何？と俺がベッドに片膝を乗せてスマホを覗き見ると、滉斗が画面をタップした。

『……ぁ、ひろ、とぉ……きもちぃ、……ぁ、だめぇ……ッ………』

突然部屋に響いた聞き覚えのある声に頭が真っ白になる。

「昨日最初はちゃんと大人しく寝ようと思ってたからさ、寝言アプリ起動させてたの忘れてた」

嬉しそうな笑顔で報告する彼に、おれは大きく息を吸い込んだ。

「今すぐ、消せーーー！！！！」

ANNG、めちゃくちゃ面白くて2時間あっという間でしたね！！

笑いを噛み殺しながら聞いて、寝て、起きたらまた思ってしまいました。寝言アプリ起動したまま致しちゃったらどうなるんだろうと。。。

私の記憶、寝て起きたら腐る仕様みたいです🫨

私は元々もりょき派の人間なのですが、この頃大森氏がりょちゃんにつれないのでりょつぱばっかりになってます😂明後日のコント番組に期待……！！

あ、ANNGでBABELの話題も出てワクワクしましたね！私は名古屋と福岡に行きます！

りょちゃんのビジュがこの頃ほんと良すぎるので、BABELでどうなっちゃうのか楽しみです〜☺️💛💛

この作品はいかがでしたか？

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コメント失礼致します🥹📻最高でしたね😭遠征トークのあの二人の慌てっぷり用……絶対2人で熱い夜を過ごして寝坊してるなと確信していたところにきぃさんのお話を読めたのでとっても幸せな気持ちになりました♡個人的には寝癖可愛いトークの時に💙様が最初に「たしかに」と肯定してる所がでちゃってるよ〜🫣と妄想が止まりませんでした♡

私も♥️💛の少なさに🫩なってましたが、💙💛にはキャッキャ🤭なりました🫶 キャッキャポイントを見事に回収してもらえて、幸せです😇✨ひそかにきぃさん、書いて下さらないかな👉👈と思っていたので🥹💕 ラジオ始まる前のインライの💙💛過ぎませんでしたか？！💙が💛ちゃんの腕を握った後、２人の手が椅子の背もたれに置かれて、でもすぐ💛ちゃんが手を下ろして、、、