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『消えた歌、響く声』

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『消えた歌、響く声』

30 - 第30話 涙の再起動、ミィコ覚醒の瞬間

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2025年05月31日

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コメント欄は静まり返っていた。空気が重い。

けれどその中で、ミィコが震える声で、ぽつりと呟く。


「……みんな、いつもありがとう。」


言葉はかすれていた。けれど、その本気の感謝は確かに届いた。

──その瞬間だった。


ヨミ姐のコメントが、まるで号令のように画面に走った。


「子供たち、ミィコちゃんを信じてるよ。私たちは、絶対に負けない!」


続いて、ナナシくんの声が熱く弾ける。


「そうだよ!! 俺たちずっとミィコちゃんの味方だからな!」


きぃちゃんが明るく重ねる。


「ミィコちゃん、大好き! 毎日、癒してもらってるんだから!」


そして、カクカクさんが静かに締めくくった。


「ミィコの誠実さは変わらない。俺は、信じてる。」


──その四連撃が引き金になった。


沈黙していたリスナーたちが、一斉に動き出す。

普段はROM専だったアイコンたちが、勇気を出して声を上げていく。


「ミィコちゃん、負けないで!」

「私も、ずっと応援してるよ!」

「ミィコちゃんが一番だ!!」


コメント欄は、まるで春の野に咲き乱れる花のように、温かい言葉で埋め尽くされていった。


目に見える“愛”が、画面いっぱいに咲いている。


ミィコはそれを見つめ、言葉にならない想いを抱えたまま、ぽろりと涙をこぼした。

そして、震える声で、心の奥からの言葉を紡いだ。


「みんな……ありがとう……!」


その涙は、敗北のものではなかった。

くすぶっていた希望の火が、胸の中でいま、勢いよく燃え上がっている。

──これは、再起動の涙。


そして、ミィコは静かに、確かに覚醒し始めていた。


#ミィコ覚醒 #リスナーの奇跡 #涙の再起動 #コメント欄の花畑 #ファミリーの絆 #配信者の逆転劇 #信じる力 #ありがとうの重み #ROM専の声 #温もりは画面越しに届く


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