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ぅワオいいねぇ~~ syu彡は許されるのか、やっぱし諦めないrm彡の執着心がすこーし見れて大満足です☆
生暖かい風が頬を撫でる。潮の匂いが鼻をくすぐる。視界いっぱいに広がる黒々とした海。崖の下にはトゲトゲした岩が連なっている。岩に波が打ち付けられザバンッと音を立てている。
辺りはすっかり日が沈み、暗くなっていた。
城下町の皆んなにいつもの冷たい目線を送られながらこの場所に来た。
ここは城下町からは少し離れていて、周りより少し高く孤立した崖だ。辺り全体が海で海をぼーっと眺めるのがちょっと好きだ。悩みや悲しいことがある時、ついついここに来てしまう
syu「……」
崖の淵に座り、ぼーっとする。
つもりだったけど、頭から離れないことがある
やめて、ください
声を震わせて言っていた。
身体も少し震えていて、下に俯いていた。
布団をぎゅっと握りしめ、身体を震わせ涙を流すあいつを見た。
傷つけちゃった。
そう思った。
何かしてはいけないことをしたと後から気づいた。分からなかった。あの時、少し意識がはっきりしていない状態で、ぼーっとしていたから、操られていたような。そういう状態が最近よく続いている。気づいた時にはもう傷つけてしまった状態だった。
syu「…こんなんだから、皆んなにも呆れられるんだろうな、」
こんな酷くて、冷たくて、無情な奴だから 。
ぼそっと貯めていたことを吐く。
涙。あいつ、あの、勇者が流した涙が頭から離れない。
初めてだった。
“好きなんだッ!”
“側近、として隣に…置いてくれないか、?”
“あっ、ごめんなさい”
こんな俺を好きだって、本当に思ってくれている人はいなかった。嬉しかった。
心がぽかぽかした。
“わかりました!魔王サマ♡”
“俺の名前は_____•____!
_____って呼んでくれ!”
あれ、?あいつの名前、なんだっけ、
また忘れちゃった。
“やめて、ください”
syu「……」
最低。
足を抱え込む。まるで、か弱い子供のようで。
柔らかい髪が風で靡いて目元をちらつかせる。
真っ黒な海を写している瞳は光を失っていて、ぼんやりとしている。
謝りたいな。
その背中はあまりにも、小さく、孤独に感じられる。
rm「魔王ッさま!」
あいつの声が聞こえた。気のせいじゃない。脳内から離れない、あの、泣いていた声にそっくりな声。
振り向くと、こちらに走ってきており森を通って来たのか、所々に葉っぱや切り傷が作られていた。
syu「!!!」
なんで。どうして。あんな酷いことしたのに。君の気持ちを無下にしたのに。
rm「やっと、見つけた。」
はぁ、はぁ
少し息を乱しながら言う。俺より大きい手で額の汗を拭い赤と青の瞳がこちらを見る。
rm「魔王、さま
syu「なに、しにきたの。」
りもこんの言葉を遮りしゅうとは言い放った。
しゅうとを見下ろす瞳は、僅かだが揺れている。心配。不安。恐怖。安堵。様々な感情が入り混じっている。それはしゅうとも同じでなんで酷いことしたのに、自分の所へ来たのか。自分の所へ来てくれたということは、と淡い期待が頭の中で反発しあっている。
rm「俺、魔王様のこと…好き、だよ。」
どくり。
鼓動が少し速くなる。思わず目を見開いてしまう。りもこんはそのまま続ける。
rm「でも、魔王様は多分、俺のこと好きじゃない。」
“人間のことなんてどうでもいいって思ってるんでしょ。”
自嘲するようにりもこんは言う。
潮風が吹き、水色の髪を靡かせる。
rm「あの白髪野郎のとこに幼い子供を連れてって、酷いことされてて、そんなことさせる魔王様なんだって思った。」
rm「酷いことをしても心が痛まない、そんな魔族だと思ってた。」
rm「でも、」
りもこんは魔王と同じ目線になるように地面に跪く。りもこんの方が背が高いので、目線は合わないがりもこんが手を魔王の頬に添えりもこんの方へと向かせる。
rm「全然、そんなことないみたいだね。」
ぽとり
目の縁から溢れたものがりもこんの手に伝っていく。アメジストの瞳を潤わせている。瞳には空の星々とりもこんが綺麗に反射しており、潤わせているのできらきらと輝く瞳から流れる涙はとても綺麗に思えた。目元が赤くなっており、、…何故か顔全体も少し赤い気がするが..
普段真っ白な肌に血色の良い赤が広げられていて良く映えた。
潮風が赤い髪を揺らし月明かりで髪の艶、柔らかさを際立てせる。
魔王は薄い唇を震わせ、言う。
syu「ごめんなさッ、」
syu「ごめんなさいっ、ッ、っひぐ」
どんどん涙が溢れてくる。それはそれは宝石のようで、美しい。
少し嗚咽を交えながら謝る。
そして魔王は自身の頬に添えられている手を両手で包み込むように掴む。魔族は体温が高いのだろうか。人間の俺より少し高く、熱く感じられる小さい手。魔族は人間より体温が低いと聞くが。潮風に晒され冷たくなった手が魔王によって温められる。
syu「ずっと、あやまり、たかった、ッぅ、」
syu「ひどいことっ、して、きずつけた、」
syu「城下町の、みんなもそう、ッ、きみにも、っっ、」
syu「ごめんっ。、ごめんなしゃいっ、ッ」
途切れ途切れに言葉を繋げて吐き出すようにして言った。
rm「…..」
魔王サマって泣けるんだ。めっちゃ泣いちゃってるし。可愛い。
場違いなことを考えている間にも魔王サマは大きな涙粒がぽろぽろと綺麗な目から流している。
rm「魔王サマさ、」
俺はできるだけ優しい声色で、話す。
魔王サマは俺の呼びかけに反応し、潤んだ瞳をこちらにむける。上目遣いだ。可愛い。
rm「一緒に謝りにいこ。城下町のみんなに。」
rm「なんか言われるかもしんないけど、大丈夫。俺が守ってあげる。」
syu「……へ、」
頬に添えている親指で涙を拭う。その後、頬を撫でる。愛おしい。大丈夫。安心してほしい。そういった保護欲がどんどん溢れ出してくる。それが伝わったのか魔王サマは顔が赤いのにもっと真っ赤にして硬直した。
トマトみたい…。
rm「魔王サマ?」
syu「うぅっ..//、あ、ありがと、 」
照れたように、眉尻を下げえへっと微笑む魔王サマは、とても可愛くって。魔族なのに天使のような気がしてきた。
rm「やっぱ好きだわぁ。」
syu「….心の声出てるよ。//」
魔王はりもこんに呆れつつ、頬に添えられている手を両手で掴み胸の前でぎゅっと握る。
syu「、ほんとにありがとね。」
じゃあ、今日は一旦戻ろっか。
そう言って魔王サマは俺の手を繋いで城へと歩き出す。 勿論、普通の繋ぎ方で。
とりあえずは、魔王サマと仲直り?したからちゃんと側近ってことでいいのかな。
この繋ぎ方を絶対に恋人繋ぎにしてやる。
そんな決意を胸にしまって、俺は魔王の隣で歩みを進めた。
【3月1日】