僕にしては珍しい🔞じゃないやつです。
※太宰side
※だざむの一人称は僕派なんですよね、つまり年齢とかあんま考えてないっす
※唯の自己満。弱ってるだざむ書きたかっただけという理由で生み出された駄作。
※ストブリに書いてある事軽く混ぜてある。
※嘔吐表現🐜
※首領のお母さん感が凄い
※ほんと長いんで時間ある時にどうぞ
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太「…うげ……」
トイレで小さく気だるそうな声をあげる。
最近碌に睡眠も取れておらず、時々2、3時間の仮眠をとる程度。幹部というものはこんなにも忙しいのかと悪態をつく。
そして其のほんの少しの睡眠から目覚めたら下腹部に軽い痛みと気持ち悪さ。
前回迄の周期を考えると答えは明白だった。
太「あぁもう…何なの…ほんとさいあく……」
其の儘執務室に戻った処でもう一度眠れるとも思えなかった為、森さんの所へ向かう。
軽くノックをしてから首領執務室の扉を開ける。
森「…おや、太宰くん?何か用?」
太「………。」
其の問いには応えず、不貞腐れた様に目線は斜め下を向く。
其の仕草だけで森は理解した様で。
森「…嗚呼、成程ねぇ…君の其の苛立ち様からして…きたのかい?」
太「…くすり、」
森「はいはい…そういや、前にあげたのはもう無いのかい?」
太「んー…有ると思うけど失くした」
森さんは大きく溜息を付くけれど、此の状態の僕に何を云っても無駄だという事は理解しているからか、何も云い返してこない。
森「はい、これ今回の分ね」
太「……何か少なくない?」
森「だって君直ぐに失くすじゃない。だから此の一週間分だけ。薬だって無料(タダ)じゃないんだよ」
小さく舌打ちをする。これだから此の人は……。
大体、今は昔と違って薬を少しでもケチらなければいけない程の貧乏組織じゃない癖に、
森「それで?今日はどうするのだい?」
太「此所で寝るに決まってるでしょ」
森「之でも私は忙しいのだけどねぇ…」
首領執務室の近くに位置している森鴎外の自室へ向かい、二人で寝具に入る。
森「ねぇ…いつも思うのだけど、こんなにくっつかなくても良くない?折角広い寝具なんだからさぁ、」
太「…ん……」
森「此の瞬間だけは可愛いねぇ…普段あれだけ冷たいオーラを身にまとっている君が嘘みたいだ」
五月蝿いと反論したつもりだったが、其れは全て寝言へと成り代わった。
生理になると毎回こうだ。1〜3日目は特に多い。湯たんぽやカイロよりも、人の体温や一定の心音が心地良いのでこうして貰っている。
だけど多分、一番の理由は、不本意だが森鴎外に対しては気を許してしまっているからだろう。
太宰が生理なのを知っているのは森鴎外のみ。そしてその上幹部という立場で頼れる人はそう多くない。
適切な薬を持っている上、己の体質に理解も有る。太宰が此処迄心を許すのも納得だ。
起きると隣に居た筈の森さんは居なくて、代わりにかなりの大きさの抱き枕へと変わっていた。
そして下腹部からのどろっ、という主張はもう無視できなくなってしまった。
トイレに行こうと寝具から降りるも、ナプキンを部屋に忘れて来た事に気付いて、貰う次いでに森さんの執務室を尋ねる。
森「太宰くん、おはよう」
太「なんでどっかいくんですか…」
森「あはは、御免ね。でも君、全然起きなそうだし、何より幸せそうに寝てたからさ」
太「……あと、森さん…あれ、ちょうだい、」
森「嗚呼、はいはい……えっ、と…何処に有るのだっけ…」
森さんが色々な場所を漁っていると、急に執務室の扉がノックされた。
そしてしっかりした声で中原です。と聞こえる。
げ……と思い、身を隠そうとしたが、中也が先に執務室へ入る方が早かった。
中「やっぱりこんなとこにいやがったな手前ッ!!💢」
太「は?僕が何処で何をしていようと僕の勝手でしょ」
生理中だからかつい強めに云い返してしまう。だが、蛞蝓にとってはいつもと余り変わらない様で気にしている素振りは無い。
中「任務だって云われてただろうがッ!!💢」
太「任務?いつ…」
すると此処まで口を挟まなかった森さんが口を開いた。
森「○○組織との商談後、返答次第で其の組織の壊滅」
太「うわっ、めんどくさ、」
森「そんなこと云わないの」
太「…森さん、此の状態の僕を行かせるのー?」
此の状態というのは、二日目ということで、一番症状が重く、量も多い最もキツい日。
森「行かせるね、……○○組織は割と大きめの組織で、手の内に入れたら利益になる。だが、其れも相手次第だね。此方の利益次第で切り捨てても構わない相手だ。其の判断を君に頼みたい。中也くんは云わずもがな、太宰くんの護衛兼いざとなった時の壊滅役ね」
太「はいはい、行きますよ、行けば良いんでしょ全く……」
中「ごちゃごちゃ云うなッ💢」
中也と共に首領執務室を出て、昇降機に入る。
中「…おい」
太「何?」
中「手前真逆、其の儘の格好で行くつもりじゃねぇだろうな」
太「は?」
自分の服装を見ると、襟衣の儘寝てしまったからか、あちこちに皺(シワ)が出来ている。
太「あ〜……僕の執務室寄るから、それから出発ね」
中「おう、」
自分の執務室で着替えようと中へ入ると、中也も着いてくる。
太「は…?いやいやいや、何で入ってくるのさ」
中「あ?一人で廊下突っ立ってんの嫌だっただけだわ。別に手前の着替えなんざ1ミリも興味無ぇし、覗く趣味も無ぇからさっさと着替えろ」
太「はぁ……ほんともう…はぁ…?」
その非常識さに言葉を失う。だが時間も迫っているので、諦めて中也から見えない様に懐に隠したナプキンと共にトイレに行く事にした。
太「…トイレ行ってくるから」
中「早くしろよ」
太「ん…」
個室トイレに入り、慣れた手付きでナプキンを変える。それから用を足すから思ったよりも時間が掛かってしまう。
中「んだよ、遅かったじゃねぇか。腹でも下したか?笑」
太「其方の方がマシだよ……」
小声で呟く。
中「どうでもいいが早くしろよ。商談に遅刻は御法度だぞ?」
太「そんな判りきった事を云わないでくれる?」
中「あーそうかよ💢判ってんなら早くしろ」
着ていた襟衣をその辺に脱ぎ捨て、新たな襟衣に腕を通し、釦を留める。
中也はというと無意識かどうか判らないが、脱ぎ捨てられた襟衣を拾い、軽く畳む。
太「…お母さんみたい……」
中「は?💢手前が遅いから手伝ってやってんだよ…💢……それより手前、この襟衣血ィ付いてるけどどっか怪我してんのか?」
太「は…?」
怪我なんかじゃない。位置的にも完全に……。
太「なッ…!か、返して!!」
中也から襟衣をぶん取る。
中「は?んだよ…」
太「も、もういいでしょ!?行くよ…!」
中也と共に正面玄関に待たせていた黒服の車に乗り込む。其の車は生憎小さめの車で、前の席は運転手で助手席には荷物が置いてある為、後ろの席に中也と並んで座るしか無かった。
腹痛を悟られない様、出来るだけ身動きは取らない様にしているつもりだが、其れでも腹痛に対して無抵抗なのはかなりキツい。気休め程度に腹をさする。
中「……手前マジで腹痛ぇのかよ、」
太「…は?そんな訳無いでしょ」
中「否、だって…」
太「煩い。いいから黙っててよ…」
中也は苛付き乍らも運転手に何かを耳打ちした様。口の動きから考えるに少しスピードを落とせあたりだろう。僕の事を気にしているつもりなのだろうか。
……本気で僕の事を気にしているなら数分に一度は身動きを取る其の癖を直して欲しい。視界の端でチラついて邪魔。じっとしてられないとか何なの、狗なの?
痛みに耐える為、目を瞑ってそんな思考を巡らせる。だが気付けば疲れからか寝てしまった様で。
中「__宰、おい、」
乱暴に肩を揺さぶられる。ほんと雑。
中「おい!!起きろ糞太宰!」
無駄にでかい声が頭痛までも呼び起こす。
太「…五月蝿いなぁ…何?」
中「着いたぞ」
太「嗚呼…判った、」
中也がさっさと車から降りる。僕も其れに遅れて降りるが、椅子から立ち上がるとどろっ、と移動中溜まっていたものが一気に落ちてきた感覚を覚える。
其の不快感からか少し動けずにいると、中也が僕を呼ぶ。
中「…おい糞太宰、体調悪ぃんなら帰れよ」
少々言葉遣いが乱暴だが、之は彼なりの優しさだと判る。云い換えると、見た感じ体調悪そうだから無理すんなよ的な事を云いたいんだろうな。
…そんな事は判った上で応える。
太「森さんも云ってたでしょ?現場に僕の頭脳が必要なの。中也の脳みそレベルじゃ足りないからね〜」
中也に対して少し煽りを入れ、僕が体調悪そうだという事を中也の頭から消し、今の煽りに盛大にムカついて貰う。
中「あ゙ぁ゙!?💢💢」
予想通りの反応。
太「ほ〜らさっさと行くよ…」
小洒落た部屋に通され、椅子に座る。
「お連れ様の椅子もお持ちしますね」
中「どうm_」
太「嗚呼、いえ結構です。」
「そうですか。社長がいらっしゃる迄もう暫くお待ちください」
頭の中で今回の商談で相手に何割求めるか、其れを断られた際の妥協案等様々な案を再確認していると、中也が小さく話しかける。
中「…おい糞太宰」
太「何?」
中「俺に椅子を寄越さねぇのは手前のいつもの嫌がらせか?💢」
太「まぁ、理由の半分は其れだね。」
中「もう半分は?」
太「其れくらい自分で考えなよ。だからいつまで経っても君は頭も身体も成長しないんだよ」
中「あ゙?💢」
太「はい静かに。来たみたいだから」
頭に血が上りかけて扉の向こうの足音に気付かない中也を宥(ナダ)める。
そして扉が開いた。見た目は4、50代のおじさん。眼鏡をかけていて、所々白髪もある。
「お待たせしてすみません、」
太「いえ、お気になさらず」
いつもの得意の営業スマイルでそう返す。
「お詫びと云っては何ですが、此方をどうぞ」
右手側に高級そうなワインが置かれる。
「良ければお連れ様にも…」
太「彼には結構です。酒に弱い上、余り好きではないらしいので」
何かが入っている可能性を考え、念の為中也にはあげていないが、其の代わりに背後からの怨む様な視線が鬱陶しい。
一口飲むと、ワインに何かが入っているのは判った。しかし殆どの毒物が効かない為、らしくないが油断していたのかもしれない。
開始から一時間が経過した。お互い当たり障り無い様な会話をしつつ、時々重要な事を会話に交ぜる。其れを聞き逃せば此方の不利益になる事は目に見えているので一秒足りとも気が抜けない。
……しかし、片方の集中力は大分鈍ってきていて…
「ーーーして、ーーーーーというのはどうです?」
太「………、」
「太宰様?聞いておられますか?」
太「…嗚呼、…否、其方がーーーーなら、此方はーーーーーーという対応をしなければならないが…」
「嗚呼、それならーーーーーで、」
…頭痛、吐き気、目眩、腹痛、震え。身体の不調をあげるとキリが無い。今直ぐにでも倒れたい。だが、此の商談も終盤。此処で大事な情報を聞き逃す訳にはいかない。
……しかし、結論はもう決まっている。後は何時其れを切り出すか。
「それでですね、太宰様。」
太「もういい。」
「…え、?」
太「もう決めました。ポートマフィアは貴方達とは組まない。」
「…は、!?何でですか!?其方にだって利益がありますよ、!?」
太「そうですね。しかし貴方は隙あらば自らの組織の利益になる様内容の変更をさり気なく交ぜた。そういう人は今後裏切る可能性が高いと踏みました。」
「っ…!!そうですか、しかし幹部の貴方を人質にすれば、今此処で話し合った事を白紙に戻し、此方の利益になる様に出来るのでは無いでしょうか。ねぇ太宰様?」
太「そんな状況にしない様、後ろの彼が居るのですよ」
「チッ…向こうはたったの二人だ!!!さっさとやってしまえ!!」
其の言葉を合図に、部屋に隠れて居た相手の部下達が銃を構える。
……が、もう既に跳躍を始めている中也の方が早い。一人ずつ確実に重力で地面にめり込ませている。そして十秒程経てば、部屋に残っているのは僕と中也と相手の社長だけになった。
中「終わりだぜ?社長」
「くッ…良いのか!?じ、実は先刻のワインには毒が入っていた!!其の解毒剤が欲しくないのか!?欲しいなら其の銃を下ろせ!!」
中「別に要らねぇよ」
「…は、?」
中「毒が入ってる事くらい此奴は承知の上で飲んでるだろうからな」
「待っ…待ってくれ!!頼む!!命だけは…!!」
パァンッ!
…短い銃声が鳴り響き、死体が又一つ増えた。
中「…で?手前は大丈夫なのか…って、は、?」
太「大丈夫、だから…早く、帰…」
一歩目を踏み出した脚がもつれて派手に転ぶ。
……と思ったが、痛みが全く無い。誰かに、支えられて…?
中「…やっぱ解毒剤貰っといた方が良かったか?」
太「いい、要らない…」
中「んな事云ったって手前、顔色最悪で…」
太「いい、!ほっといて…」
少し大きな声を出した反動なのか、急に頭痛が激しくなる。先刻から目眩も凄くて、腹痛の波も来てて。もう立ってる事すら適(カナ)わない。
遂にしゃがみこんでしまい、左手は頭に、右手は腹に添える。しかし目眩や辺りの血の匂いの所為で吐き気も誘発されてしまい、頭に添えて合った手を口元に持ってくる。でもそうすると視界がぐらぐら揺れて。何処に手を置けば良いのかとか、もう何も判らなくなって。周りの声すら聞こえていない。
辛うじて耳を傾けると、中也が戸惑い乍らも本気で心配してくれていた。今は誰かと電話している。恐らく森さん。
中「…はい、○○組織は潰しました。太宰の判断です。しかし其の太宰が毒で………はい、一応意識は有ります……え、太宰にですか、?はい…少し、待って下さい、」
通話が終了した。
中「なぁ太宰、首領が電話代われるか、って…」
太「…ッ、ぅ、」
中「…太宰、?おい、!?」
誘発された吐き気がもう限界で口まで胃酸が逆流してきているが外へは出さない。口内に胃酸が溜まる。しかしだからといって胃酸の逆流は終わらない。口の中が気持ち悪い。生理的な涙も出てくる。
中「何だ、どうしたッ、!?」
どうしたと聞かれても口の中が胃酸でいっぱいだから応えられない。中也も其の異様な雰囲気を感じ取った様で。
中「手前口の中に溜めてるだろ。開けろ、全部出しちまえ」
ぶんぶんと首を振り意思表示をする。
中「あ゙ー面倒くせぇな、ほら、誰も気にしねぇから、」
背中を撫でられ、更に吐き気が誘発される。もう口の中のキャパは限界を迎えていた。
太「…ぅ、え゙、お゙ぇ…」
びちゃ、びちゃと胃酸が少しずつ口の端から漏れる。
中「コラ、汚れるから手で抑えんな。」
もう既に汚れているから意味は無いのに手首を掴まれ、顔の横辺りで固定される。
太「…ぅ、うぅ゙〜〜……」
中「この期に及んで我慢してんじゃねぇよ。全部出せっつってんだろ」
何で判るのさ…と心の中で悪態をつく。
太「うぇ、え゙……っけほ、」
中「おーおー全部出たか?」
太「ぅ……うぅ〜〜、」
中「ッ、ちょ、おいおい、泣くなって…そんな辛ぇのか、?」
中也の前でみっともない所を見せたのが何とも虚しくて自然に涙が出る。
中「ほら帰るぞ、立てるか?」
無言で首を振る。吐いて少し楽になったものの、目眩や頭痛が治まった訳では無い。此の状態でまともに歩くなんて到底無理。
中「……今日だけだからな、」
目の前で中也がしゃがみ込む。之は背中に乗れという事だろうか。
中「勘違いすんじゃねぇよッ!!手前が此所で野垂れ死のうがどうでもいいが、首領が連れ帰れと云ったから…!」
普段だったら、え〜中也が珍しく優しい!明日は槍が降るね!等と憎まれ口を叩いていたが、もうそんな気力も無い。ありがと…と小さく呟いて素直に中也の背中に乗る。
暖かい其の背中と歩く度の振動が心地良い。成る可く僕に刺激がいかない様、ゆっくり歩いてくれるのが判る。
…時間的にもう直ぐ迎えに来させた部下の車が有る場所に着くだろう。此の儘車に乗ると酔いそうなので、其れ迄に眠りにつきたかったが、其れは心配無さそうだった。
中「……こりゃ相当弱ってんな…」
目覚めたら白い天井だけが目の前にあった。
未だ覚醒しきっていない眼で周りを見ると、其所が病室だということは容易に想像出来た。
そして近くにスラスラと報告書を書く中也が居た。
太「ち…けほッ、!ごほ、っ、」
中「ッだざ…!」
胃酸で喉が焼けた状態の儘眠ったから喉が酷く痛み、カスカスの声しか出せない。
太「ちゅ、や…みず、」
中「あ、嗚呼…ほら、」
赤子の様にこくこく、とコップの水を飲み干す。
中「首領呼んでくる」
中也が出て行ったのを確認してから、腕に刺さっている邪魔な点滴を抜こうとする。
中「あ、云い忘れてた…」
扉が開いた。
中「首領が点滴外すなよ、って…」
太「…げ、」
中「手前ッ!!云った瞬間に抜いてんじゃねぇッ!!」
森「はいはいそれ迄…」
中「首領!!今、呼びに行こうと…」
森「うん、ありがとうね、」
中「いえ…!」
森「それよりも!太宰く〜ん?^^*」
目だけが笑っている笑み。此の人は睨むよりも此方の方が何倍も怖いと思う。
森「全くもう!点滴は抜いたら駄目だといつも云っているんだけど…」
太「ぁ……ね、森、さん…中也だけ、どっか、行かせて…」
中「あ?何で…」
森「あーー…ねぇ太宰くん?之を機に中也くんだけでも話したらどうだい?」
太「なッッ、!絶っっっ対嫌!!」
森「しかしねぇ…中也くんとは共同任務の事が多いし、知って貰えてるだけで大分楽になると思うけれど…」
太「嫌です」
森「太宰くん^^*」
太「…一寸待って、真逆…!!」
猛烈に嫌な予感がする。そして、何とも悲しい事にこういう時の予感は大抵当たる。
森「太宰くんね、今生理なのだよ。二日目。だから敵の毒にもいつもより身体が過剰に反応した」
中「………は、?」
今の中也の顔は正に鳩が豆鉄砲を食った様な顔で、こんな状況じゃなければ間違いなく写真を撮って今週の負け惜しみ中也として発行していた。
森「まぁ、急に云われても信じられないよね。…ちゃんと証拠があるから安心して」
太「…待って、ほんとに、其れだけは…!」
森「太宰くん。君には少しお仕置が必要だ」
そう云って森さんは僕から布団を奪い取る。するとシーツの股の辺りが紅く滲んでいる。商談が正午から始まり、現在の時刻は18時42分。6時間以上同じナプキンを使用していれば流石に吸収の限界は訪れる。
中「手前…え、なんっ…おん、な…?」
森「あはは、太宰くんはちゃんとした男の子だよ。まぁ、太宰くんの体質は珍しいものでね、生理男子って云って、男の子でも生理がくる」
太「森さんのばか、嫌い、もう云う事聞かない、」
森「ふふ、私が唯君へと嫌がらせとして中也くんに話したと思うかい?」
太「むしろそうでしか無いでしょう…」
森「中也くんってね、こう見えて優しいのだよね。部下には勿論、太宰くんにも」
太「僕は優しくされた事なんかありません…」
森「なら、君はどうやって此所迄帰って来れたんだい?……そう。中也くんが君をおぶって運んでくれたんだよ。しかも、顔にこそ余り出ていないが、かなり焦っていた。普段余裕そうな君が倒れて心配していたのかな」
中「…首領、お願いですからもう其の辺に…」
森「君ももう判っているのだろう?君が普段あれだけ彼をおちょくっていて、彼自身も君の事がどれだけ嫌いであったとしても、君が本気で助けを求めていたら、ちゃんと手を差し伸べてくれる。そんな優しい子だよ」
信じられない、という様に森さんを見る。
森「ふふ、この後判るだろうから。着替えを持ってくるよ」
太「えっ…なっ、!」
有り得ない。今中也と二人きりにするとか性根が腐ってる。
そんな思いも届かずに森さんが病室から出て行く。
太「………。」
中「………。」
はぁ……気まずい………
中也が遠くに放ってあった布団を持ってかけてくれる。そして布団の中に手を入れ、
太「えッ、ちょ、な…っ、」
腹の辺りを優しく撫でられた。
太「え……」
中「…暖めんのと、腹撫でんの…楽になるって、昔«羊»の奴らが…」
太「……下手くそ」
中「あ゙ぁ゙!?💢」
太「もう一寸、下…」
中「此処か?」
太「…う、ん……そう…」
中「眠ぃなら寝ちまえよ。どうせ最近録に寝れてねぇんだろ」
其の言葉を合図に、意識を失う様に眠りについた。
再び目が覚めると、今度は知らない天井。
中「…お、起きてる」
太「は………?」
中「今丁度飯出来てるけど食うか?」
太「え、?否、うん、食べるよ?食べるんだけど…何で君が此所に居るの」
中「はぁ?…此所、俺ん家だからな」
太「な…っ、何で僕が君の家に居るの、!?」
中「それは首領が…」
”首領”という単語を聞いた瞬間、又彼の人の所為か…と心底イラつき乍らも電話をかける。
太「一寸森さん!?何で僕が中也の家に居るのさ!?」
森『だってねぇ…ほら、君の自宅ってアレ(コンテナ)じゃない?流石に君一人を彼処に置いておく訳にもいかないし…』
太「別にいいです、置いといて下さいよ…」
森『君が商談で盛られた毒の正体もよく判っていないのだろう?後に症状が出るかもしれない。其れに生理の時は誰かが居ると安心すると云っていたじゃない』
太「そんな事云った覚えは有りません…」
森『君の表情がそう云ってたよ。そんな訳だから、中也くんが最適という訳だね。少なくとも一ヶ月は一緒に住んでもらう様中也くんには既に云ってある。それじゃあ、私は忙しいから』
一方的に通話が切られる。忙しいといったってどうせエリス嬢と気持ち悪い戯れをするだけだろうに。
太「はぁ〜〜〜、そういう訳だから中也、今日から一ヶ月君の家に居候する訳だけど…」
中「あ゙?だから何だよ」
太「家事は一切やらないからね」
中「チッ、其れくらいやれよって云いたい所だが…手前に任せると絶対ェ録な事にならないのは目に見えてんだよ…💢」
太「うん♡そうなるねー♡」
中「気色悪ぃ声出すんじゃねぇ」
中也が寝室を出て行ったので着いて行く。出て行く直前に此方を一瞬見たので、之は着いて来いという合図なので素直に着いて行く。
既に食卓には食事が並べられていた。未だ暖かそうで少し湯気が立っている。
太「わぁ何これ〜美味しそう」
中「夜も遅ぇし、唯の素うどんだよ……後、暖めるのが良いんだろ?…その、アレはよ、」
太「…うん、ありがとね中也」
中「……ん、」
太「ところで中也ぁ、之ってもしかして同棲なんじゃ…とか思っt、」
其処迄云うと、目の前に箸が二本セットで飛んできていたので当たる直前でキャッチする。
中「五月蝿ぇッ!!💢///」
太「お行儀が悪いよ中也」
中「誰の所為だと思って…💢」
太「中也、之美味しいよ」
中「……そーかよ、」
太「中也って照れると急に口数減るよね。之だから単細胞は嘘つけない」
中「あ゙ぁ゙!?チッ、手前なんかと一ヶ月も一緒に住まなきゃなんねぇのかよ…💢」
太「嬉しい?^^*」
中「其の真反対だ糞鯖。一ヶ月経ったら直ぐに出てけよ」
太「云われなくても出てくよ〜」
等と云いつつ、中也が家事を全てやってくれ、おまけに三食毎回美味しいものが出てくる此の生活が中々心地良いので、一ヶ月経った後も同棲を続けているのは又別の話…。
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皆さん一度は思いましたよね、
なっっっっっっっっっっっっっが、と。
文字数確認しましょ、
( ˘ω˘ )スゥッッッ、ほぼ、1万文字で、ございます、
結構前から書き始めてたのが漸く完成した感じですね、
こういう弱ってる系大好きなんだよねぇぇぇぇ、そしてマフィア時代のね、冷酷だざむが弱ってるのがまたいいよねぇ、
これ授業中机に突っ伏してうわあああお腹痛い生理きもいむりぃぃぃ、ってなってたら急にこれだざむにやらせたいな(?)っていう謎思考で生み出されたやつです、
座った状態から急に立つとこう…どばってなんのとか共感してくれる人居ないかな🥺
コメント
54件
ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ッッッ!!!初コメ失礼します、!!! 最高だぁぁ…生i理男子という性癖に刺さるッッッ!!!
待って、、ゆうたいりだつしそう、、_:( _* ́ཫ`):_😇
尊すぎて口から血を吐きました…う"っ…😇 弱ってるとこ新鮮でめッッッッッちゃ可愛くてよきです!!!そしてそれを書いた空気さんも神😇✨️✨️