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端正な顔立ち。カナリアのような声。金青色の瞳。色白だけど赤が少しだけ乗っている肌。そして、僕を虜にしてしまう艶のある栗色の髪。僕の前の席に座っている井野 由佳理さんは、とても美しい人だ。外見だけじゃなく、中身まで。横を通る時に見える美しい横顔も、誰よりも早く満杯のゴミ箱に気づいてゴミを捨てに行ってくれることも、友達と話している時に聞こえる可愛らしい声も、目が合ったら手を振ってくれることも、体育の時間に揺れるポニーテールも、井野さんの全部が大好きだ。ちなみに井野さんの誕生日は6月1日で、この日は麦茶の日らしい。麦茶なんて井野さんの髪に比べればなんてことない茶色だが、麦茶を飲む井野さんもさぞ美しいんだろうなぁ。あぁ…井野さん、大好きだなぁ。これからもずっとずっと好きだ。いつか、井野さんのウェディングドレス姿を近くで見られたら…なんて。
「···ろかわくーん!黒川くーん!」「…わぇ?!あ、あっ、ご、ごめん!」
い、井野さんが、僕に話しかけてくれた…美しいあの井野さんが……。可愛い声で、少し大きな声で、僕の名前を……?
うぁぁぁぁぁあああ?!あああぁぁあゆゆゆゆゆゆゆゆ夢????うぅぅぅう……信じられない……井野さんが僕の名前を覚えてるとか、呼んだとか、信じられないよ……あー!今の声録音しておけば良かったなぁ……あ、でも引かれるかもしれない……あーでも、どうしよう?今ので井野さんのこともっと好きになっちゃったよぉ……うぅぅう…こんなのが井野さんの限界オタクとか、井野さんが知ったら引いちゃうだろうなぁ…あ、でも井野さんが蔑んだ目で僕を見てくれるならこーふんしちゃうかも………最低だな自分。
あぁ、さっきの黒川くん可愛かったなぁ…蕩けた目で妄想している黒川くんも、私が話しかけたら動揺しちゃう黒川くんも、カメラに納めることができてラッキー。家に帰ったらプリントして写真集に入れて~、、、あー!帰宅が楽しみー!ずっとずっと黒川くんのこと追っかけてきたんだもん、これくらいいいよね。可愛い可愛い黒川くんは私のモノなんだよ。他の誰にも触らせない。黒川くんの全部が欲しい。寝ている時もお風呂に入っている時も全部の黒川くんをこの目で見ていたい。幸せ過ぎる生活だ。ずっとずっとずーっと可愛い黒川くんを……友人に変態って言われるけど、どうだっていいんだよ。私は、私の幸せを掴みたいだけなの。そのためなら手段を選ばない。黒川くんは私のもの。両想いって素敵じゃない?黒川くんは私に惚れているわけだし、こっちから告っても振られるわけない。万一黒川くんが他の女性を好きになったとしても、否が応でも私を、私だけを見てくれるようにする。黒川くんのことが、大好きだから。
あぁ、
だから
妄想なんかじゃなくて
私を見て