【 必読 】
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※自分が九州育ちのため関西弁と九州弁が混ざっているかもしれません。エセ関西弁注意です
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※主の妄想です。他所に持ち出さないでください💪🏻
※rffw未満。kgfw要素あり。
※エセ関西弁注意
※モブのお名前が出てきます。モブの登場は名前だけです。
START
kgm_side
突然ですが皆様、目の前の彼、やっぱり私には理解不能でした。
遡ること数十分前。ろふまお塾の収録のため、控え室には、お馴染みのメンバーが集まっていた。一見適当に見える彼だが、約束事やルールはしっかり守るタイプだ。けれど、そんな彼は本日、どうやら遅刻みたいで。
9時開始を予定していた収録だが、現在時刻は9時15分。
遅刻なら、前もって連絡くらいしてくれてもよくないか?
そんな疑問が脳内を駆け回っている。そして控え室の扉が少しだけ開かれた。少ししてから、いつもより弱々しいが、とても良く知っている声が耳に届いた。
「すんません、開けてもらっていいすか?あっ…いや、遅刻してすんません!」
甲斐田さんが扉を開いてやれば、そこには、申し訳なさそうな表情をした不破さん。そして、バツの悪そうな表情をして、両腕に大量の紙袋をぶら下げていた。扉を開けなかった理由はこれだろうな…と、全員が察した。
「不破っち……はぁ…なにそれ?」
「あー…バレンタインチョコ?笑…媚判定どうすかね?」
「は?」
「んやぁ!何でもないっす!」
いつものようにふにゃりと笑って、遅刻した身にも関わらず、おちゃらけている不破さんと、心底不愉快そうな表情をした剣持さん。
「不破さん、まだバレンタインにしては早いような気がするのですが…」
「あー、バレンタインは、コッチの仕事入ってるんで!最後の出勤が昨日だったから、みんな合わせてくれたんすよ!」
「それで、そのまま職場から直行してきたってこと?」
「お察しの通りで!」
「不破さん!連絡くらいしてよ!心配するじゃないですか!」
「いや、見てわかるやろ?両手塞がってんねん!」
そんな会話をしながら、丁寧で優しい手つきで袋を下ろしていく。たったそれだけの動作でも、お客様のことを大切に思っていることが伝わってきて、少しだけ嬉しくなった。ホストといえば、お客様をただ利用する道具としてしか見ていない…的な、どうしても、そんなドラマや映画のようなものを連想してしまうから。やっぱり不破さんは、不破さんなのだと。リスナーさんだけでなく、そっちのお客様のことも大事にされているんだなと。そんな私とは対照的に、剣持さんは睨みつけているし、甲斐田さんも妬みや嫉妬の眼差しがすごい。彼だって十分モテているだろうに。
「あ、そういえば先ほど、スタッフさんから、機材トラブルで開始時刻を30分ほど遅らせる…とのことでしたよ」
「んぇ〜…じゃあこの遅刻はノーカンってことっすね!」
「んなわけないだろ!僕が遅刻してきたときは、散々言ってきたくせに!」
「んはは、まぁまぁ落ち着けって!チョコあげるからさ?」
そう言って、幾つかある袋の一つを机に置いて、中から取り出し、可愛くラッピングされているものたちを丁寧に並べる不破さん。初めてA型らしい一面を見た気がする…なんて。
「え!?それ、不破さん宛ですよね!?」
「ん〜、でも食べ切れんし。食べられへんのが1番可哀想ちゃう?」
「た、確かに…」
「な?ほら、好きなの取って?社長ともちさんも!」
甲斐田さんが端に寄せられていたものへ手を伸ばした瞬間だった。
「あ、それはあかんで、甲斐田」
「え?」
そう言って不破さんは、それをさらに端へ寄せた。
甲斐田さんが不思議そうに、その動作を目で追う。
「なに、太客のとか?」
「ん〜?なにもちさん、気になるん?」
と、不破さんが挑発的な笑みと声色で剣持さんの顔をのぞき込んだ。
「は?いや…僕はっ!…甲斐田君のほうが気になるみたいだけど?」
「え!?甲斐田はっ…!……気になります…」
「にゃは、素直やな〜!まぁ特別な?今回だけやで!あーでも……社長、これだめだなぁ…って感じたら、もちさんのこと頼みます!」
楽しそうにしていた彼が、何か考えるように左上を見たあと、私を捉えた。笑ったままだが、それでも真剣な眼差しで言ってくるものだから、思わず背筋を伸ばした。
「わ…かりました…」
「ん、じゃあ見せたる!えーっと?開封の儀があーだこーだで……よし、おーぷぅーんっ!」
ニコニコと楽しそうに開封していく様子が、いつもよりさらにふわふわしていて、まさかこの人、まだ酔いが残っているのでは?…と今になって思った。
「っ……え?な、にこれ?」
楽しそうな雰囲気に反した、予想外の甲斐田さんの言葉に、思考を止めて箱の中を覗く。
「あ…」
私は咄嗟に剣持さんの目元を片手で覆った。
「え?あ…っ……」
一歩、私が遅かったようで、剣持さんも戸惑いの、声にならないものを口から漏らす。
「あーやっぱり……アユカちゃん、こーいうところあるんよなぁ…ふはっ」
彼だけが唯一、未だに楽しそうに笑っていた。
「えっと…つ、爪?…血?だよね、これ…うわっ!髪の毛!?」
「んははっ!ええ反応するやん、甲斐田ぁ!」
「いや!え?…てか、こういうのってまじであるの!?いや待って!せめてチョコに入れろよ!そのままはグロいって!いや、チョコに入ってても無理だけど!!」
「あの、盛り上がってる?ところ申し訳ないのですが…仕舞ってもらってもよろしいですか?剣持さんが…」
「んぁ〜すんません!」
不破さんは中身を見たあとも、それを丁寧に、大事そうに…まるで子供がベッドに並べるお人形みたいに扱っている。
「片した!すんません、もちさん!大丈夫っすか?」
「いや…うん、大丈夫だけど…あのさ不破っち…毎年、その……あーなの?」
「んぇ?あー…にゃはは、諸説あるっすね!」
「はぁ…誤魔化すなよ。てかなんで開ける前から、これはだめってわかってたの?」
不破さんは、さも当然のように
「あの子、そーいう子なんでね〜」
と、一言だけ。それ以降は、どうやら話す気はないらしく、誰とも目を合わせてくれなかった。気を取り直して、再び甲斐田さんが手を伸ばす。
「あ、それもあかん。お前、悪趣味やな〜?なんでそんなんばっか選ぶん?笑…はい、こっちに分けたやつはええよ」
「いや僕だって、不本意なんだけど!!」
不破さんが「こっちはだめ」と端に寄せた数個は、多数側と同様に可愛らしいラッピングで、一見普通のバレンタインチョコに見えるが、不破さんが駄目だと言ったのだから駄目なのだろう。
「ねぇ、不破さん、なんで開けてもないのにわかるんすか?」
「なんや甲斐田、疑っとるんか?」
「いや!違うって!さっき確認したら、確かにそういう匂いしたし…」
甲斐田さんは、どうやら故郷の方で授かった力で確認していたらしい。そういう…というのは、血のことだろうか?
「……なん勝手に調査してんねん。まぁ…ええけど」
「で?なんで?」
剣持さんに返答を急かされた不破さんは、チョコを頬張りながら、焦らず己のペースで答える。
「ん〜?なんやろ…そういう子ってなんか…わかるんよな〜」
「なんかって…」
「え?不破さんもしかして、この数十個……どれが誰からのか、全部覚えてんの!?」
「は?当たり前やん。みんな俺のこと想って作ってくれてんだぞ!」
「いやいや!でも、血!!爪も!髪の毛も!入ってたじゃん!さっきの!」
「不破さん、まさか食べてないですよね?お二人の言う、そういうの、を」
私は、いたって真剣に、いや大真面目に聞いたのだが…。本人はいつも通りケロっとしていて。
「んぇ?ふははっ…どうやろ?」
その瞬間、私達があまりにも酷い表情をしていたのか、不破さんは少しだけ焦ったように訂正した。
「うそうそ!じょーだんっすよ!気持ちだけ貰って、ポイっすよ!」
「貴方の冗談は洒落にならないので、二度と言わないでください」
「アニキなら、食べててもおかしくないって……まぁじで…心臓止まるかと思ったっすよ!」
「不破っち、山と海どっちがいいですか?」
「ちょ、待ってや!怖いんやけど笑」
少数側のチョコレートを袋へ仕舞って、空気も落ち着いてきた頃、再び爆弾発言をこぼした不破さんに、もうため息すら出なかった。
「まぁでも、可愛ええもんやけどなぁ…そんなことしちゃうくらいには、俺のこと好きで好きでたまんないって…ねぇ?」
「そんな言葉、不破っちから聞きたくないです。ホストムーブやめろ!」
「ミナトにならないで!不破さん!」
「ふはっ!ちょっとまだ余韻抜けなくてぇ…ごめんね?もちさん?」
「だからそれをやめろって!」
あんなものを見ても、あんな空気になっても、一瞬でいつもの空気になる。あんな空気にしたのは不破さん。そして、空気を戻したのも不破さん。
本当に敵わないなぁ…。
「来月のお返し、考えとかんとなぁ」
そう言って、液晶画面とにらめっこしている不破さんが嬉しそうで。もう何でもいいか、と思えてしまう。否、良くないのだが。
「お返しって…数十個、これ全員分ですか?」
「ん〜?当たり前やろ〜?」
彼が彼の職業を天職だと言うのを、いつも無理していないか、と考えてしまい、信じきれていなかった。けれど、お返しを考える彼が心底楽しそうで、彼の言葉は本当にその通りだと思えた。
それなのに…。
やっぱり、私には、不破湊という人間を理解することは到底無理そうだ。
7本撮りを終え、甲斐田さんと剣持さんが先にお帰りになられたあと、机の端に残された、駄目な方、のものに気がつく。
「不破さん、これなんですか?」
そう言って彼に突き出したのは、先ほど、彼本人が駄目な方へ振り分けたものと、ひどく似ているもの。
「このラッピングのものは、先ほど貴方が駄目だと、ご自分で仰ったはずでは?」
「あー…加賀美さん、二人には、しーっ…でお願いします」
そう言う彼は、人差し指を立てて唇に当てた。そしてニヒルに笑う。そんな彼から、通常衣装のはずなのに、収録前に着ていたホスト衣装がチラついた。
「っ…!?やっぱり……本当に貴方は、何を考えているのですか?…こんな物を口にするなんて…正気じゃないですよ。まさかまだ酔ってます?」
そう、殻だったのだ。
「いや!違うんすよ!これさっきのやなくて!似てるだけで…ここ来る前に食べたやつで!……いや作った子は同じなんやけど…」
「なら、違くないですよね?どのあたりが違うと思ったんですか?」
「んぇ〜?だって、姫が『私が見てるとこで食べて〜』って言うからぁ…!」
元々高い地声をさらに高くして、その、姫…と呼ばれている方を真似る不破さんがあまりにも通常運転で。
「ほんっとうに…何を考えてるんだ!貴方は!」
「えぇ?でも、喜んどったで?」
「っ…はぁ……次そんな真似したら、私の血を飲ませますよ?」
これもまた予想外の反応で。
「うぇ〜?ん〜…加賀美さんの血なら、チョコレートになんかしなくても、甘いんやない?試してみよっかぁ?にゃはは」
こんな時にばかり呼ばれる名前と、普段より増えるタメ口を、少しも嫌だと思えない時点で、私もこの男の手の内で弄ばれているのだろう。少しも反省していないのが見てわかる。それでも何か、本能に刺さるものがあって。この男に自らの何かを含ませたくなるのも、わからなくはないと、不覚にも思ってしまったのだ。
やっぱり、この男、理解不能。
皆様、お久しぶりです。
あけましておめでとうございます。
プロフに辞めてません。なんて書いておきながら、なんと最後の投稿から四ヶ月以上経ってます。寝てました。
コメ欄荒れたり、無断転載だったりと、正直やる気なくすことばかりで、+スリープ気味だったのですが、fwの復帰と同時にやる気がMAXに。一晩で仕上げてしまいました。
何気に初めてのkgfwです。個人的にkgfwはすごく大人なイメージがあって、今まで私が書いてきたlrfwとは違い、甘々にはしませんでした。期待外れでしたら申し訳ない。
ちょうどバレンタインの季節ということで、バレンタインネタにしてみたのですが、偏ってしまい、あまりcp要素がなくて…ほんとすみません。最後に無理やりねじ込みました。
低浮上の期間も、フォローやいいね、コメントが励みになっておりました。ありがとうございます。
そして毎度毎度、深夜投稿ですみません。
Xのテラーノベル専用垢作りました。
@ leanarea94 です。
テラーでの更新頻度 が終わってるので、Xで軽いネタでも書けたらなと。
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