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※プリ小説で投稿しているやつです
※数日経ったらプリ小説限定公開にさせていただきます
knhbです
ご本人様には関係ありません
『マッサージ?』
「そう!ネットでマッサージの仕方見てさ〜雲雀にやってやろって思って」
『俺を実験台かなんかだと思ってんだろ!』
「いやいやそーんーなー訳!ね、ちょっとやっていい?一回だけ」
『…んーー、別にいいけど、』
「やった〜じゃ、そこ寝転がって」
『ん』
________
「どー?ひば。きもちいい?」
『ん、丁度いい』
奏斗の手が、滑るようにして俺の肌を撫でていく。足首から太腿をマッサージされている
微妙な力加減で痛くも弱くもない。普通にきもちいい
「次腰するね」
『分かった』
奏斗の手が、俺の腰に触れる
くすぐったくて思わず声が漏れてしまった
『っん、……くすぐったい、』
「腰って感じる人多いからねえ、我慢できる?」
『…おう』
少しくすぐったいだけだから、大丈夫だろう
____ツーー…
腰の周りを優しく撫でられる
『あッ、……ん、ぅ…』
「ちょっと雲雀?やらしい声出すな!」
『お、まえが変な触り方するからだろっ、!//』
「はあー?そんな触り方してないしー!」
奏斗は俺の発言にイラついたのか、必要以上に腰を攻めてくる。別にそういう、えっち、な事とかしてないのに俺の身体は何故か熱くなっていくばかりで
『んッ…ゃ、あ、…』
『っ…、//』
「………、//ほんと、やめてほしいんだけど、」
『ぅっ…さい!俺だって出したくて出してる訳じゃッ、!ぁ、ひッ、…っ//』
口を手で抑え、唇を噛み締める
…やば、
_________ム、ラムラ…してきた
『も、…いい!もう、いいから!十分!』
奏斗の腕を手で抑える。
これ以上やられたら気が気ではないし、それにこの勃っているモノを見られたら色々終わる。
「もー、ほんと変な声出すなお前」
『いやそれはお前が悪いだろ、!…ちょっと俺トイレ行ってくるから、』
なるべく悟られないように、勃ったそれを隠しながら静かに立つ。奏斗の視線が俺の下半身に向けられている気がするが、気にしない気にしない。
多分、見えてないはずだし
「雲雀。」
奏斗に名前を呼ばれ、無意識に体がピクリと固まる
その声は心なしか、いつもより数オクターブ低い
『なに、なんかあったん…?』
「俺が抜いてあげようか。それ」
『………は?』
奏斗の発言に、世界の時が止まったかのような感覚に襲われる。何を言ってるんだコイツは…?
抜いてあげようかって、なにを?
____いや、俺の…ヤツしかないやろ
いや、でもなんで?
____知らん。そんなの俺が聞きたい
「だーかーら、僕がそれ抜いてあげようかって言ってんの」
『い、や、……いやいやいやいや!なんでだよ!意味わかんねえ!』
全力で首を横に振るが、奏斗はお構いなしに俺に近づいてくる。
なんで奏斗がそういうことを言うのかも分かんないし、他の人に俺のちんこ触れるとかそれは論外だ。しかも相棒の奏斗に?…ダメだ、信じられない
「いいから、早く終わらせたほうが楽でしょ」
『いや、楽やけど、っお前に抜かれるのは話が違うだろ!』
必死に説得しようとするが奏斗にはどれも届かないようで、あっという間に壁際に追いやられた。
『ほ、ほんとやめろって!俺達がこんなことしたらッ、』
「別に良くない?だって抜くだけでしょ。そこに恋愛感情なんてないし、ただのじゃれあい!ね」
____じゃれあい、?
抜くのが??…何言ってんだコイツ
てか、抜くだけってなんだよ。
奏斗は俺以外にも、そういう…こんなコトしてるってこと、だよな
____俺以外にも
『……1人で抜けるし』
「いやでもさ、一回くらいいーじゃん」
『嫌だ!』
思わず声を荒げる。
なんで、俺こんな焦ってんだろ____
いや、もう気が動転してんのかな
だってこんなこと言ってくるのもおかしいし
俺達は仕事仲間で相棒なだけで、恋愛感情とかはない訳だし
別に俺じゃなくても____
「…はあ、うっさいな」
『_________え、』
その瞬間、グルリと視界が揺れた
固いベットの感触と、衝撃で痛む背中
そして俺を真っ直ぐ見つめている青い瞳
____俺、奏斗に押し倒された?
「はは、びっくりしてんだ」
『は、?いや…は??待って、お前、マジでおかしいって、!』
下から退こうとするも奏斗に抑えつけられて動けない。この馬鹿力はどこから出ているんだ
「そんな嫌がらないで興奮する」
『____ッ、ぁ…っ』
奏斗の指が、ゆっくりと俺のモノを撫でた。服の上からでも感触は伝わってき既に勃っていた俺のモノはずくずくとまた大きくなった
「んは、こんなガチガチにしちゃってキツそー」
『ん”っ…ゃ、あっ、…な、ぞらんで!だめ、っ」
「ダメ?…こんな気持ちよさそーにしてるのに?」
『ぁッ…は、ぁん、…』
奏斗のいやらしい手つきに思わず息が上がり、声が漏れる。頬が熱くなっているのが嫌でも分かる
なんで俺、奏斗に喘がされてんだよ意味分かんねえ
考えれば考えるほどにイラついてきて、奏斗の腕を強く掴んで動きを止める
『ッ、やめろってば!________』
『っん、!?____…っ、ん”、んん!!』
唇を塞がれた
そう、____奏斗からキスをされた
はあ?マジでコイツ、何考えてんだよ!?
ファーストキス…ではねえけど、これって、ダメなやつだろ
仕事仲間で、相棒で、戦友で、____なのに
こんなのって
『っん、…ぁ…っふ、…っ、っ!』
「は、かわい」
『っぷは、ッ、お、まえ!…んぅッ、』
唇を離されたと思えば、また塞がれる。
その瞬間、口の中に生暖かい何かが侵入してきた
『(はッ!?)』
そう、それは紛れもなく奏斗の舌で
それから逃げようと自分の舌を動かすも、すぐに捕まえられ濃厚に絡まられていく。
上顎を舐められ、舌を吸われ、俺は感じたことのない快感にぴくりと腰を揺らした
『…っふ、ん、んぅ…は、ふ、ぁふ…ッ、
ッん”!?』
耳を触られ、思わず大袈裟に反応してしまった。奏斗は、ギラリと目を輝かせ必要以上に耳を責めていく
耳をなぞるように触られ、思わず目をぎゅっと瞑る。
ああ、ダメだ完全に奏斗のペースに呑まれている
『…っ、…ゃ、あッ、ん、っ…んん』
奏斗の手がゆっくり、俺のベルトを外していく
『ッんん!』
必死に抵抗しようとするが、キスをされていて力が入らない。深いキスなんて初めてで頭がフワフワする
____なんで俺、奏斗にキスされてんだっけ
分かんない。もう何が何だか分からなくなってきた
「…触るね」
『ぅひッ!?♡』
奏斗の声と共に、俺の陰茎が奏斗の手によって包まれた。その瞬間グリグリと亀頭を押されて、ビクンと体が跳ねる
『っあッ、ぅ、は、ぅぅッ、♡や、やめッ…ぁ”♡』
「は、可愛い声。お前、めっちゃ可愛いよね」
奏斗の声が、耳元で響く。いつも俺より声高いくせに、なんでこんな時に限って低いんだよ、
___興奮、しちゃうやん
「…あれ、興奮してる?」
『は、!?』
「その反応図星じゃん。…ほら、ここ」
『ぅ”んッ//』
亀頭を撫でられ、ジリジリと刺激が腰に走る
「我慢汁垂れてきてるけど」
『…っ、!!…や、やだ、みんなばか!!』
奏斗の目を手で塞ぎ、服を下に引っ張って自分の完勃ちしてるそれを隠す
「ちょっと見えないんだけど。」
『見なくていいんだよ!っズボン返せ!』
奏斗の側にあるズボンをひったくるようにして取ろうとした瞬間、耳を舐められた。
思わず声が漏れる、その瞬間服の中に手を入れられまた押し倒されてしまった
『っな、…も、押し倒すなって!!』
「雲雀って乳首とか感じる?」
『は、へ?や、てかどけ!!』
「ねえ、感じるかって聞いてんの」
その瞬間、乳首を指でピンと跳ねられ思わず腰が揺れる。乳首なんて触った事ないし分かるわけない
『か、感じねえってば、!』
「…ちぇ、感じると思ったのに」
『馬鹿かよ、感じるわけねーじゃん!』
乳首で感じるなんて、女の人じゃあるまいし。
その瞬間、また奏斗の手が俺の乳首に触れた。さっきみたいに、乱暴じゃなくて、優しく触れる感じの
『っ……、、ちょ、…触んなっ!』
「あれれー?雲雀くん。感じてないー?」
こしょばゆくて思わず体を捻る。なんか、やだ、この触り方
「…なんか気持ち良さそーだけど」
『き、気持ちよくないってば、!』
すりっ、♡
『っぅ、♡……ッ』
乳首を優しく摘まれ、思わず声が漏れた。
「…かわい、」
おかしい。なんで、?さっきまで感じなかったのに
『な、なんで…ッ。』
「雲雀って、もしかして感じやすい?」
『感じやすくねえ!…俺、そんなびんかん?じゃ、ねえし』
「ふーん?…そっかぁー、じゃ、一回出しとこ」
『え?』
奏斗の声と共に、また手コキが始まった。
グリグリと先程よりも強い力で亀頭を押され、我慢汁が漏れる
『あッ、あっあぁッ!!♡♡…や、も、いややって!ぅ”あ♡、はぁ、んッ、い”くっ、』
「いーよ。いっちゃえ」
『っは、くぅッ____ッ、♡♡♡』
堪えきれなくなり、精液が飛び出す。
「おー、凄い量」
『は、…っは、…♡』
はふはふと、肩で息をする。
その瞬間奏斗の手が俺の頬に触れた
「かーわい。ほんとお前、」
『…っは、…ぁ、ん…っ、マジで、お前…目おかしいって、』
最悪だ、…他の人の手で抜かされるなんて、
よりによって奏斗だし
ほんと最悪
『……、おまえ、さ』
「なに?」
奏斗は手についた精子をティッシュで拭き取りながら返事をした
『…誰にでもこんなことしてんの』
「…………は?」
奏斗の低い声が聞こえてきて、思わず体が強張る
「…ほんとさあ、お前って……」
ゆっくりと奏斗の顔が近づいてくる
『んだよ、』
「…あ分かった。拗ねてんだ」
『っはぁ!?!?』
「あれ図星?」
『っ、んなわけねーだろ!!』
「ほんと?」
いや、ほんと意味わかんねえコイツ
嫉妬とか、奏斗に?
するわけねえし…
するわけ、
「…好き。雲雀」
『え』
「…可愛いし、カッコいいし、優しいし、…ほんとに好きだよ」
『な、…いや、…えっと』
「…なーんてね」
「嘘だようーそ。好きになるわけないじゃん」
『……は?』
「もー、ひばってば馬鹿だなあ。だから簡単にこうやって流されるんだよ」
『…っ、………』
「あれ、怒っちゃった?」
『…ッお前なんてだいっきらい!!!!』
…やっぱ、嫌いだ。奏斗なんて
___ほんとは、好きなのに
______
「…たらい?…おーい、たらい」
『っえ?ぁ、ごめん!聞いてなかった』
「大丈夫ですか?この頃やけにボーッとしてますけど」
アキラの問いに、顔が引き攣る。
___あのマッサージの時から数日
奏斗はいつも通りで、みんなもいつも通りに過ごしているのに俺だけ取り残されているようにあの日のことが頭から離れなくなってしまった
そう、奏斗を変に意識するようになってしまったのだ。
決してそれは恋愛感情ようなものではなく、気まずい。という思いや複雑な思いで出来たもので
相棒に抜かれるなんて初めての経験すぎて自分でも脳が処理しきれていないのだろう
___眠りも浅くなってきたし、本当に最悪だ
奏斗があんなこと言わなければ、
「あ、そういえば奏斗が」
『ッへ!?!?』
「え…なんですか。」
『あ、いや、…な、なんもない!!で、奏斗がどしたん?』
思わず反応して声を上げてしまった。アキラは眉を八の字にして俺を凝視している
奏斗の名前聞いただけで驚くなんて重症だろ、ほんとに
「……奏斗が、今日の飲み会は来れないと。予定が入ったらしいです」
『あ、あー…おけ!分かった!』
いつも通りを装い返事をすると、さっきよりも眉を八の字にして俺を睨むようにして凝視された。
アキラに何かを言われる前に、中身も何もない言い訳を並べてその場を去ろうとすると
後ろから誰かの声が聞こえた。
「あーーひばとアキラじゃーん!」
と、言っても
この喋り方といえテンションといえ、一人しかいないわけで
「奏斗じゃないですか、どうしたんですか?」
「いやー見かけたから来ただけ」
そういうとアキラの肩に手を回して、仲良さそうに話し始めた。いつもなら会話に入ったりするが気まずいこともあって、思わず口をつぐむ
『あーーごめん!俺、ちょっとセラおに用事あったんだわ』
「え?ちょっ、あなたさっきはそんなこと」
『じゃあな!!』
半ば強引に話を切り、二人から駆け足で離れる
後ろから奏斗の声が聞こえた気がしたが気にしない事にした
____________
___knt side
「…あからさまに避けられてますね。」
『えーー?そーかな』
「お前の目は節穴か」
たらいになにしたんですか。と不機嫌そうな顔で聞かれた
何したってそりゃあ、
『マッサージしただけ〜…で、ひばの抜いた』
「ッは!?!!?!?!?」
真横で大声を出され、キーンと耳鳴りが鳴る
『っうっるさー!!急に大声出すな!!』
「いや、誰でも大声出すだろこれは!!」
アキラは顔を真っ赤にして怒っているようで。僕が不機嫌そうな顔をすると、アキラは眉を顰めて僕の額にデコピンしてきた
『ぃったい!!』
「ッそれは避けられるに決まってるだろうが!」
『いやだって勃ってたから?抜いてあげようって思っただけ』
「はあ…?ほんと、…はあ、」
アキラは言おうとした言葉を飲み込んで頭を押さえた。言いたい事が多すぎて何を言えばいいか分からなくなったのか、普通に引いて言葉が出てこないのか知らないがどうでもいいけど。
『…まあこうでもしないと雲雀意識してくれないしね』
「………ん?」
「まて、今なんて…?」
『んー?なんのこと?』
「まてまてまて!!今なんて言った!?」
『えぇー?何言ってんのアキラ』
「分かってるだろうが!さ、さっきの」
『あっ、ごめん僕用事あったんだった!じゃ、またね』
「ちょ、逃げるな!!詳しく話を___」
__________________
_________
現在、時刻19時
今から雲雀達は飲み会らしいが
『…あのー、雲雀サン?』
「なに」
何故か横にいる。
『…飲み行くんじゃないの?アキラ達と』
「いく、けど」
「……けど、」
雲雀は口をモゴモゴさせて何かを言おうとしている。さっぱり何を言いたいか分からない
___てか僕も予定あるし、早く行かないとなんだけど
『ひばー、僕用事あるから行っていい?』
「あっ…___ちょっ!ちょっとだけ待って!」
ばっと顔を上げて僕の腕を掴む
___今日の雲雀はちょっと変だ。
まあ、可愛いからいいんだけど
「予定って、その…なんなん?」
『え予定?…それはー』
『いや言わないけどね』
「なっ…教えてくれたっていいやん!」
『えーなんかひば変なことしそうだしやだ』
『てかもうすぐ時間だから行かんと。ひばも飲み会遅れんなよー』
「おん、分かった…」
あまり納得してない表情で、あっさりと腕を離してくれた。
そんな寂しそうな顔しちゃってさ、
僕のこと好きじゃないくせに。ほんと、可愛いやつ、
________________
____________
カランカラン
お洒落なベルの音を聞きながら、バーに足を進める。
「…あら、奏斗くん来たんだ」
カウンターの向こう側には綺麗な女の人
この人は行きつけバーのオーナーだ。
いつものように特定の椅子に座り、適当なカクテルの名前を言う
『アプリコットフィズ一つ』
「…最近そればっかね」
オーナーは少し苦い顔をして、「甘酸っぱいわね。ほんと」と鼻で笑われた。
カクテル言葉は
___振り向いてください
まあ、笑われるのも仕方ないか
数分待っていると、目の前にコトンとグラスが置かれた
「ありがとう」と呟いてそれを口に含む
「早く告白したら?その子と仲良いんでしょ」
『…いや、もうその手は使えないんですよね』
「どういう意味?」
『告白、したんですけど「好きなわけないじゃん」って思わず言っちゃったんですよ。怖くなって』
その時の雲雀の顔が思い浮かぶ
告白した時に___あ、これは俺のこと意識してなかったな。って思ったら
思わず口に出ていた
「はあー?奏斗って意外と馬鹿なのね。人扱いは気持ち悪いくらい上手いくせに」
『ん?なんか聞き捨てならないんですけど』
「ふふ、嘘よ。」
オーナーは少し笑った後、他の客の接客をしに行った。カクテルを飲みながら、することもなく携帯を開く
トークアプリを開き、一番上に表示されている雲雀のアイコンをタップしてトーク画面を開く
あのマッサージ以来から、一つもメッセージが来ていない画面を見ながらため息をつく。
流石にあの日はやりすぎてしまったなあ、と頭の隅で思いながら顔を桃色に染めて可愛らしい嬌声を溢す雲雀を見れたから良かったか。と意味が分からない事を考えた
まあ、でもあの日からあからさまに避けられているし
きっと雲雀は俺のこと警戒してるんだろうな
あー、やんなきゃ良かったな
『……ほんと…なんでいつもこうなんだろ』
自分の馬鹿さに半分失望しながらも残りのカクテルを強引に喉に押し込んだ
その時、オーナーが戻ってきて
俺の顔を見ると渋い顔をして口を開いた
「今日はもう帰りなさい。顔、酷いわよ」
その瞬間、とんとんと顔を指差される。
オーナーは優しく微笑むと「若いって大変ねえ」と楽しそうに呟いていた。
『…ほんと、…よくできてる人ですよね。あんた』
「あらほんと?ありがとう」
その瞬間、カランカランとまたベルの音が鳴った
他の客が入ってきたみたいだ
『…じゃ、僕帰りますね』
「ええ、気をつけなさいよ」
会計を済ませ、オーナーに会釈をして
店を出ようとした
そう、出ようとしていたのだ
___蜂蜜色の瞳と目が合わなければ
__________________
__________________
hbr side
奏斗が部屋を出て行った後、
胸の奥がぎゅうと、締め付けられるような感覚に襲われた。
結局、どこ行くか聞けんかったし
なんで俺に隠すのかも分かんないし
『…はぁ、』
どうしようもないため息が口から漏れる。
このまま行ってもアキラ達に「なにがあった」って言われることが目に見えている。
待ち合わせ場所も今からじゃ間に合わないだろう
今日は、もう行けないって伝えるしかないか
スマホを開いてアキラに電話をかける
数回、コール音が鳴るとアキラの声が聞こえてきた
「”…たらい?どうしたんですか”」
『…アキラごめん、飲み会今日行けんかも』
「”え、大丈夫ですか?何かトラブルでも?”」
『いや本当にそんなんやなくて、』
『…ただ、』
「”奏斗がどこに行ったか知りたい。とか”」
アキラの言葉に、
息が漏れる
電話越しのはずなのに、胸がドクンドクンとうるさくて「なんで分かったんだ」と聞こうと思ったのに口は動かなかった
「”……この頃バーに行ってる。と、言ってましたよ。”」
「”バーの場所はまたスマホに送っときます。…あんまり考えすぎてもダメだぞ”」
『………あ、りがと。アキラ』
「”仲間のためだったら容易いですよ。じゃ、切りますね”」
電話が切れた。
その瞬間、アキラから奏斗が行ったと思われるバーの名前と地図が送られてきた
『…ほんとすげえな、アイツ…』
アキラにお礼のメッセージを送り、地図を開く。
別に奏斗がどうしてようが俺にはどうでもいいのに
『…どうでもいいはずだったのになあ、』
スマホを握りしめる。
馬鹿奏斗、
お前があんなことしなければ
俺はまだ、お前への恋心に気付かずに済んだのに
________
『…こ、こ…だよな?』
夜の街の中にそのお店はあった。
お洒落な雰囲気の外見に、店の中から微かに漏れる洋楽の音楽
自分が場違いな気がして、思わず数歩店から離れる
___奏斗は、こんなところに来ているのか
『……誰と、…』
来てるんやろ、
もしかしたらバーで知り合った綺麗な女性に会いに行くため。とか
こんなお洒落なお店やったら綺麗な人もたくさん来そうやし、奏斗だって顔の造形も整ってるしカッコいいし、もしかしたら狙ってる人もいるかもしれんもんな
『……やっぱ、帰ろうかな、』
臆病になった自分が顔を出す。
でもきっと今帰ったら、後悔することは分かっていた
でも___でも、
_________あ”ーー!もう!
『何悩んでんだ、!!行くって決めたら行く!!』
うじうじ悩んでいても暇がない。
ドアを開けて、奏斗がいないか確認するだけ
いなかったら帰ればいい
息を吸って吐く
少し震える手でドアを開けた
_________
「…じゃ、僕帰りますね」
「えぇ、気をつけなさいよ」
その瞬間、丁度奏斗とオーナーらしき人が話しているところが目に入った。
その女性は凄く綺麗な人で大人の雰囲気が漂っていて、奏斗はその人に会釈をするとふわりと笑って女性から目を背けた
____なんか、嫌だな
奏斗ってそんな顔で笑ったりするんや
俺、知らんかった
その瞬間
綺麗な青色の瞳と目があった
__________________
__________________
___knt side
数秒、時が止まる
目の前の光景が信じられなくて瞬きを数回繰り返すも、景色は変わってくれなくて自分の目の前には雲雀が立っていた
『…な、んでここに…』
自然と口から疑問が飛び出る。雲雀は俺の顔を見たと思ったら悲しそうに眉を下げた
「えと、…ごめん。奏斗がどこに行ったか気になって、その」
___カランカラン
するとバーの扉が開き、また新しい客が入ってきた。ここは入り口のど真ん中。流石に人の邪魔になると思い、雲雀と一緒に店から出る
その間も雲雀は言葉を探しているようで、下を向きながら必死に次の言葉を紡ごうとしていた
『…聞きたい事は山ほどあるんだけど、なんでこの場所が分かったの』
「それは…アキラ、から聞いた。あ、俺がアキラに聞いたからアキラはなんも悪くないんよ!?」
『んー、なんとなく分かったけど、なんで雲雀はアキラに僕の居場所聞いたの。』
『今日なんも用事なかったし、雲雀にとってはどうでもいいことじゃん』
聞き方がずるいな。
と自分自身でも思う
雲雀は焦っているようで あの、や、その、など次の言葉を一生懸命探しているようだった
「…か、奏斗が、」
『僕が?』
「…ど、どこに行ったか、知りたくて、…その、……心配になって、」
雲雀は視線を下に向けながらそう言った
『はあー?僕のことお爺ちゃんかなんかだと思ってるだろ』
「違う!!…ただ、その」
『なに?』
急かすようにそう聞くと、ひばは意を決したように口を開いた
「ッ奏斗が他の人に会ってるって考えたら嫌だったの!!」
急な雲雀の大声に耳が壊れそうになる。
当の本人は顔を真っ赤にしてそう僕に向かって叫んだ
___他の人に会ってるのが嫌?
ほんとにこの相棒は何を言っているんだ。告白みたいなセリフになっていることを本人は気づいているのだろうか、いや、気づいてないなこりゃ
『どんな考えに陥ったか分かんないけど、それじゃ俺のこと好きって聞こえ方になるけど』
天然タラシもほどほどに
そう呟こうとした瞬間、
『っぅわ!?』
「っだから、奏斗のことがすきなんだってば!!!!」
雲雀が僕の胸ぐらを掴んでそう言い放った
『…は??』
急な展開すぎて、頭の処理が追いつかない。
え?なんて?___僕のことが好き?
いや、あの鈍感天然タラシの雲雀が
僕のことを……
いや、考えられないんですけど
マッサージの時とか「全然意識してなかったですよー」みたいな反応してたあのヒバが?
流石に都合のいい夢の可能性出てきたぞ
てかこれ夢かも知れないかも
それはそれで嫌だけど
考えれば考えるほどズキズキと頭が痛みを持ち出す
はぁ、とため息をつくと、顔を真っ赤にしていた雲雀の表情がみるみる悪いものに変わっていった
「…ぇ、…あ、、、…」
「ご、…ごめん奏斗、急に、俺、お前のこと、好き、とか」
「ごめ、っ…」
その瞬間
堪えきれなくなったのか雲雀の目からぶわりと涙が溢れ出した
「っ…、だから、言いたくなかったのに、…、
奏斗に、嫌われたくなかったから、ッ…」
まるで僕に振られたみたいな言い方に思わず口を開く
『雲雀』
「っ、…ぃや、分かっとる!奏斗が俺のこと、好きやないって事ちゃんと分かってるから…」
「ぉ、俺、帰るわ、ごめん、」
『いやちょっと待て!』
勝手に物語を自己完結させている男の腕を掴む。
俺の顔を見るや否や、苦しそうに顔を歪めてまた涙をこぼし始めた
『ちょっと、どんだけ泣くのさ』
「いや、だって俺、おれ、」
ひぐ、ひぐとキツそうに呼吸をし目が真っ赤に腫れてしまった雲雀の頬を優しく撫でる
その行動によほど驚いたのか肩を跳ねさせ、僕から数歩距離を取った
「なっ、え?」
『…ひば。僕まだ返事してないんだけど』
「いや、でもお前…ため息、ついて、」
『…あのさぁひばって…ほんと、…もー、』
自己完結が早すぎやしないか、
ため息つかれただけで振られたって考えになる雲雀かわいすぎ…
じゃなくて、
『雲雀。ちゃーんと聞いて』
「……ぅ、」
『こら、耳を塞がない!』
「ぁ、…いやだってぇ…っ、」
ふにゃふにゃになっている雲雀の手を掴み、耳から離す。
『……なんで目逸らしてんの』
未だに目を合わせようとしない雲雀の顎を掴み、目を合わせる。
ひばはまだ目線を彷徨わせ、観念したようにそろそろと僕と目を合わせた
『…僕も好きだよ。雲雀のこと』
出来るだけ甘い声で、囁くように伝えると、
雲雀の動きが止まった
「………………き、」
『ん?』
「嘘つき」
「それも嘘だろ。…前も同じこと言って、結局違かったやん」
『違う。違うに決まってんじゃん本当に好き』
「嘘だ、絶対俺のこと揶揄ってるだけやろッ、!」
『だから違うって!』
ああ、だめだ
ひば全然信じてない
「嘘つき!!変態!!!!!!!!」
『だーかーら違うってば!!!好きなの!愛してんの!』
『抱きたいとも思ってんだよ!』
_________
hbr side
「抱きたいとも思ってんだよ!」
街中に奏斗の声が響く
奏斗の大声に、みるみる顔が熱くなっていくのが分かる
『なっ、…ば、ばか!!声がでけえよ!』
奏斗の口を手で塞ぐ
どうしよう、周りに絶対変な目で見られてる。
早く移動しないと
「あ、わかった」
『は?なにが…ってか、まずこっから離れんと_________』
「抱けばいいんだ」
『…………………は?』
__________________
__________________
_______knt side
『ひーばーりー。信じてくれた?』
ぱちゅんッ♡ぐりゅ♡
「ひゃッ…は、ふ…ぅ、んぅあッ♡!…ッあ”、ぅ”ぅ〜〜ッ♡♡」
そこら辺にあったラブホに雲雀を無理矢理引き連れて、約2時間
予想以上に感度が良く、どこを突いても快楽を拾ってしまうらしい。
腰を打ち付けるたびに雲雀の口から甘い吐息が漏れ、ぴゅっぴゅっともう薄くなってしまった精液が飛び出ている
『ねー、聞こえてる?信じてくれた?ッッ!♡』
___バチュンッ♡♡
「う”ああああああッッ♡♡!?…ひゅ、はひゅッ…ぅ、うん、ッ〜!も、わかっ…分かったからぁ”ッ♡」
『あーよかったぁ、ひばが信じてなかったらどうしようかと思った』
「…っあ”ぅッ!♡はうッ♡ん、ん”んん〜〜〜ッ!!」
びくんっと雲雀の体が跳ね、また精子が飛び出る。どうやらまたイってしまったみたいだ
『あれまたイッた?…ひば弱すぎじゃない』
「も、ッも、やめ!!♡♡ッん”ッえ”ぅぅ♡こ、腰っとめ、ッ!!!あ”うぅ♡♡」
「っは、ッ♡♡また、いっちゃう”ッ!!!♡い”く、でるでるでるッ♡♡いっ…くぅ”〜〜〜〜ッッッ♡♡♡♡♡♡」
___プシャッ♡ぷしッ♡
『あちゃ〜、塩吹いちゃったね。かーわいッ♡』
「はふ、はふッ♡」
雲雀はとろんと瞳を溶けさせ、肩で一生懸命息をしていた。雲雀のモノはもう限界なのだろう、へたりと倒れていた。
そのモノを優しく撫で、上下に擦る
『じゃあ、もーちょっと頑張ろっか』
「んひゃっ♡…あッ、ま、まてッ____」
___ばちゅッ♡!!
「や”あああッッ♡♡♡♡♡」
___シュコッシュコ♡バチュンッ♡ぱちゅッ♡
卑猥な音が部屋に鳴り響く
「あ”ッ、!♡あ”ぁぁ〜〜ッ……ぅ”♡、ひ”ぃ、♡あ”ぁっ、♡」
『…っ、はぁ〜♡♡かわい、…可愛いひば♡だいすき、』
「あ”っ…ん”ぅ”ッ、え”ぅ、、あ”ッ♡♡お、れ”も”ッ、♡…かあとの、ことッッッ〜〜〜〜ッ”?”!!♡♡」
『まーたイッたの?♡…っふ、は、ッ、♡』
___バチュンッ♡パチュっ♡
ラストスパートのように腰を打ち付けるスピードをどんどんと早めていく。徐々に陰茎に熱が集まっていくのを感じる
「えぁッ…”?…ふ、あぅ”……♡♡、ひゅッ、ふぁ…♡」
『ん、ッいく、ッ♡…!♡♡』
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『は〜…きもちよかったぁ、……あれ、雲雀?』
「っう、……………」
『あちゃ、寝ちゃったか』
汚れた体を拭きながら、雲雀の頬を優しく撫でる
___今度はちゃんとマッサージしよ
コメント
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神作品ッッ!!