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「イブ、俺結構本気で──」
『黙れ』
「黙れマーー!?!?」
さっきからずっとこの調子だ。一回告ってきたと思ったら、どれだけ本気なのか、どこが好きなのかについてずっとあーだこーだ言ってくる。
「ちょ、イブイブイブ、一回聞いて?」
『やだ』
「聞くのも無理マジか…」
「受け入れなくていいから、気持ちだけ聞いて?」
『……しつこいって、』
調子狂う。誰か来てくんないかな。来てくんないと耐えれんって。
俺の手を両手で包んで真剣な眼差しを向けて、愛を語ってくる友人。どんな顔して聞いて、どんな感想を持つべきなのか、正解が分からない。
思いが通じたのか、ガチャリとドアが開く。多分時間的に、くろなんが終わったくらいだから──
『葛葉、叶さん、!』
「イブラヒムじゃん、ローレンも」
「……お前ら何してんの?(引」
「やっほ~、イブちゃん、ロレ、」
「どういう状況なの?それは、笑」
怪訝そうな顔で見てくる葛葉と、面白いものを見る目で見てくる叶さん。
未だに手を握ってるろれ。
『ろれがさぁ、薬のせいでおかしく「おかしくなってない」
『食い気味に入ってくんのやめて?』
「薬って…、何盛られたんだよ」
「?……甘い匂いするのも薬の匂いかな、」
甘い匂い。これやばいやつじゃね?
首を傾げる叶さん。デジャブ。いやこれフラグすぎん?
嫌な汗が滲んでくる。
「……ねぇイブ?考え事すんのもいいんだけどさ、」
「そろそろ俺の告白聞いて?」
『だからやだって』
ろれを適当にあしらっていれば、目を見開いてこちらを見ているくろのわが視界の端に写った。あ、2人はこれまだ聞いてないんだっけ。
「……はぁぁ!?告白ぅ!?おかしいってそういう感じかよ!?」
「薬って、惚れ薬飲んだの?ロレ」
『ぁー、いや…、ろれが飲んだんじゃなくて…』
「というか、抜けがけじゃない?」
『……ん?』
「僕だってイブちゃんのこと『ちょっ!ちょ待っ、待って!一旦待って!』
「なぁに?」
『か、なえさん…?』
「うん、どうしたの?イブちゃん」
あ、だめだ。叶さんろれと同じ目してるわ。
「これイブラヒムが原因か、マジぃ?どんな薬だよ」
『なんで普通なんだよお前』
「知らね、人間にしか効かねぇとか?」
何故か効かなかった葛葉に安堵しつつも、叶さんに顔を寄せられて現実に引き戻される。
「イブちゃん、葛葉とは話すんだ?」
拗ねたような、不満気な顔。うん、まぁ…可愛いけどね?
俺が女だったら喜べたかもしれんけど、男だし、俺。
そんなことを考えていればまた廊下から足音が近づいてきた。これ以上人来んな、さっきとは真逆のことを願った。
#ib愛され
紫音
96
#青春恋愛