テラーノベル
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ふわっと香る大森先輩のいい匂い。
酒の匂いと混じって余計に香りに深みが出ていた。
大森先輩のスーツは着崩れしていて、暑くなって緩めたのか、ネクタイが乱れに乱れていた。
胸元がやけに露出しているように感じるのは気のせいだろうか。
タクシーは俺の見覚えのある道を辿っていた。
(もう少しで家着くなぁ、)
そう思って大森先輩を呼び起こす。
「大森先輩、俺の家もうすぐ着きますから、起きましょ」
ぽんぽんと肩を叩く。一向に起きる気配は無し。
仕方ないので肩をぶんぶんと揺らす。
すると可愛く唸り声をあげて抵抗してきた。
「ん〜じゃないです。起きてください。」
「わか”って”る…うるさいぃ”…」
少しエッジの聞いた低音でイラついた態度を取るもんだから少し調子に乗ってこちらも対抗してみる。
「わかってないじゃないですか、ほら、さっさと起きてください。もう着きましたよ、」
タクシー代を運転手さんにわたし、
大森先輩の肩を持ち、自分もタクシーから出て、大森先輩を支えるようにして歩く。タクシーが走り去ったのを見送ってから覚束無い足取りの大森先輩を支え、自分のマンションへと急いだ。
玄関の鍵を開けて扉を開く。
そこには落ち着く空間が広がっていた。
短い廊下があり、その横には小さいキッチン。そして冷蔵庫。廊下から少し見えるのはリビングだ。
いつもなら靴を脱ぎ捨ててリビングに直行するのだが、今回はそうはいかない。
なんてったって今日は大森先輩を連れてきているからだ。
大森先輩は流石に目は覚めたらしく、ぽやっとしていて、酒がもっと回ってきたのか、心做しか大森先輩を支えている方の腕が暖かい。
先に自分の靴を脱いで家に上がる。
大森先輩はフラフラしているので手を差し伸べながら靴を脱ぐよう促した。
「らいじょうぶ、ひとりでぬげるよ」
回らない舌で何とか喋るその姿が妙に魅力的で、興奮してしまう。
(…俺はなんだ?変態か?)
大森先輩が靴を脱ぎ終わったタイミングで、
大森先輩の腰を支えてリビングへと歩く。
リビングはテレビとソファ、テーブルがある。
とりあえずソファに座らせることにした。
「ここに座ってください。水持ってくるんで、待っててくださいね」
「あぁ、ごめん…あいがと」
キッチンに戻って食洗機からコップを取り出す。蛇口を捻ってコップに水を注いだ。
またリビングに行って、大森先輩が座っているソファとセットで置かれたテーブルにコトっとコップを置いた。
「飲んでください。俺、着替えてきますから」
そう言って、俺は寝室のクローゼットに足を運んだ。
なんだろう。文章書くの下手くそすぎるのやめてもらっていいですか。
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