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「近寄るな」「汚らわしい」「邪魔なんだよ」「お荷物」
「早く何処かに行ってくれないかしら」「いらない存在」「厄災」「災い人」「無価値」
いつも聴いている罵詈雑言
小さい頃はその言葉を聞くたびに心細くなり泣いていた
けど今はもう慣れただって俺には災禍を招く力があるのだから
俺が近くにいると良くないことが起きてしまう
俺の親もそんな俺を育ててくれた義父も俺のせいで死んだ
だから俺は迷惑をかけないように離れで1人で暮らし、呼び出されたら出向く
そしてその方たちのために仕え、ひたすら仕事をこなす
それが終わればまた離れに戻って与えられた仕事をする
それが自分の性であるとわかってるから悔いることはなかった それに鬱憤の捌け口にされないだけいいと思う
一度されかけたことはあるが襲ってきた次の日そいつが雷に打たれ死んだと言う話が出回り俺は必要以上に関わられなくなった
そんな日々を過ごしていたある日村長直々に呼び出しを受けた
今回はなんの命だろうかと考えながら御屋敷への向かった
「失礼致しま「うるさい いつ喋っていいと言った?」
あぁ…タイミングを間違えたらしい そういう時は黙って頭を下げる
「フン 役に立たないクズが まぁいい 今日お前を呼び出したのはお前を供物にすることが決まったからだ」
供物_
不作や飢饉、疫病などの災いが襲った時この村がある山の頂上の神社に供物としてそこに行き神のお怒りを収める
昔、この村が疫病に襲われた1人の人間が神社に自分の身を捧げるとピタリと止まったことが確か始まりだったはずだ
そして今回は飢饉の恐れが出てきているからそれ
を起こらせないように先に供物を捧げるのだろう
「他にも候補は居たがお前が1番適任と言う話になってな 今までの恩義を返せる良い場でもあるだろう?」
「身に余るお役目を任命していただきありがとう御座います 喜んで努めさせていただきます」
「明日の日が昇る前に使いをよこす それまでに身辺を片付けておけ いいな?」
「はい」
供物になれたことが少し嬉しく感じた
この村の為になると思えば価値があるように感じたから
いつもならただ無色な帰る道が少し彩って見えた
ダンッダンッ
乱暴に腐りかけている扉を叩く音で目を覚ました
ある程度身支度をし何の意味もないが辺りを見回す
昨日の内に両親と義父の墓参りはしたし元々ものが少なかった家だが必要最低限に置いていたものも捨てた為に今はガランとしている
まるで元々人など住んでいなかったように
あまり待たせてはいけないと思い扉を開ける
嫌そうな顔をした男二人が立っていた 見たことがある顔なので村長の側近だろう
一応近くまで連れて行ってもらうのでお辞儀をすると嫌そうなため息と舌打ちが返ってきた
いつものことなので気にしない
近くにある人が歩けるように整備されていない山道を淡々と登る
初めてのことなので少し新鮮さも感じながら
道中と「なんでこんな奴のために」とか聞こえてきたがあえて聞こえていないふりをするそのほうが都合がいいからだ
そうこうしていると神社の鳥居前まで着いた
それを確認するとこちらに一瞥もなくさっさと去っていった 余程嫌だったのだろう
ここからは長い長い階段を登り本殿まで1人で向かう
いつも仕事でたくさんのことをやっている為体力はある方だと思うがそれでもなかなかにしんどい
それと登っていくと空気が変わっていくのがわかった 上に向かっているため空地が薄くなりしんどくなるはずなのに 1段1段登るごとに澄んだ空気を感じたし息がしやすくも感じた
そして最後の一段を登りきり見上げるとそこには
話で伝わっているような豪華で神聖な本殿はなくただ人気のないがらんとした威厳を感じない古い建物が建っていた
本当にここなのだろうか、と不安になっていると
「おい てめぇなんの用だ」
後ろから声をかけられた 急いで振り返るとそこには
小柄な男が1人立っていた 前髪が長くこちらを向く視線に合わせることができない ただすごく警戒されているのを感じ 自分がここにいる理由をを話そうとすると
視界がグラリと揺らいだ それが自分が倒れたからだと気づくのに少し時間を要した 前に立っていた小柄な男の気配が揺れたように感じ 何故だろうかと考えながら 静かに意識を失った
設定
一ノ瀬 四季
17ぐらい
親族はなし 最後に居たのは十歳
自分に関わる人が不幸になるため人と最低限の関わりしか持たない
本来は喜怒哀楽がコロコロと出る明るい少年だったがだんだんと見せなくなっていった
けど心根は変わっておらず人が困っていたりすると自分を後回しにして助けに行くお人好し
???
四季の後ろから声をかけた人物
何者かはまだわからない