テラーノベル
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教室は少しざわめいていた。
昨日のUSJ襲撃での戦闘――雷の無表情で正確な動き、勝利の確信時に見せたほんの一瞬の笑み――
それを、クラスメイトたちはまだ心の中で思い返していた。
お茶子が隣の友達に小さな声で言う。
「昨日の雷君、かっこよかったわあ」
「そうそう、無表情なのに、あの時ニコッてして……!」
別の生徒も顔を輝かせる。
雷は端の席に座ったまま、無表情でノートに目を落とす。
爆豪が隣に来て、少し照れくさそうに言った。
「お前が感情見せてくれて、嬉しかった………」
雷の心の中で、そっと思う。
(爆豪になら、俺のこと話してもいいかな。)
そして、無表情のまま、一瞬ニコッと笑う。
その横には電気もいて、雷の微かな笑みを見逃さない。
教室のざわめきの中で、雷は表情を戻し、またノートに視線を戻す。
だが、爆豪と電気だけには、少しだけ心を見せられた――
そんな静かな距離感が、雷にとっての小さな一歩だった。
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