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月夜に愛ふたつ / 第一章

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月夜に愛ふたつ / 第一章

15 - 15話.9月15日,最初で最後の愛を呟いて

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2024年09月15日

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15話.9月15日,最初で最後の愛を呟いて



王妃「さとみ…恋愛をするなと言ったでしょう?」


桃「…はい、承知の上です」


突然現れた王妃様は、さとみさんのお母様らしい。


王妃「ふん。…で、貴方は?」


黄「ぇッ、?」


王妃「さとみの恋人なんでしょう?名前は?」


黄「…る、るぅとです」


おずおずと名前を言うと、ビックリしたように口元に手を置いた。


王妃「なッ、オトコ…?!」


桃「はッ、?」


王妃「ま、まさか…うそ、そんなはず…」


ううんと考え始めた王妃様を他所にさとみさんはむすっとして、僕に近ずいた。


桃「こいつはオトコだ。」


王妃「…そう、なのね。てっきりオンナかと…。」

「…でも、そう。案外仲が良いようだし、認めるわ」


桃黄「えッ、!?」


にやっとした王妃様は、僕の手を掴んだ。


王妃「さとみと結婚したら、私の孫を是非見せてちょうだいね。王子と結婚した人は性別関係なく子供を産むことが出来るから」


ぺらぺらしゃべる王妃様はなんだか楽しそうで。

内容はちょっと恋愛はぶな僕には理解し難かったけど、認めてくれたなら嬉しい。


王妃「…じゃあ、お邪魔したわね。」

「…でも、私が認めたところで、全てが上手くいくとは限らないわよ。今日が終わったら、さとみもこっちに来るのだし…。あとは、自分たちで幸せを掴みなさい」


そんな言葉を残して去っていった王妃様をじっと見届けていると、さとみさんが僕のほっぺにキスをした。


桃「…ごめん。今日で最後なのに。」


つきん、胸が痛んだ。


そうだ、初日に約束してしまったことを破る訳にはいかない。


きっと、そういう運命なのだから。


桃「…なぁ、最後だけ、名前の呼び方変えてくれよ。」


黄「…さとみくん?」


桃「ッ、…ああ。」


今にも泣き出しそうな表情をするさとみくんの頬をそっと撫で、抱きしめた。


黄「…さよならの前にさとみくんでいっぱいにしてください」


桃「ッ、!?///」

「な、何言ってッ、…!///」


黄「…ねぇ、いいでしょ?///」


桃「ッ、手加減しねぇからな」


この日、初めて僕たちは身体を重ねたのだった。





赤「…王妃様、これで良かったのですか?」


王妃「…あとは、自分たちで幸せを掴みなさいと言ったんだから、あの子たちに任せるしかないわ」


青「王妃様って、親バカですよね」


王妃「…クビにされたいのかしら?」


青「ひぃッ、すみませんんッ、!!」



𝐍𝐞𝐱𝐭…🧸𓈒 𓏸



明日から、二十日までお休みします。

ちなみにこの物語は、ここまでで第1章です。


第2章は、後日。

この作品はいかがでしたか?

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コメント

2

ユーザー

今日もさいこーだった🥹 第2章もたのしみ !✨️

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