テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
仕事が終わり、私は女将に追い立てられるように店を出る。
そういえばどうやって深山さんと連絡取ろう、と今更思っていたら、裏口の従業員入り口から出たとたんに、薔薇の花束を差し出される。
「やっと出てきたな」
あの日、私を連れ出した時と同じセリフで、彼が笑う。
「お花……私に?」
「口説くっていっただろ?」
恥ずかしげもなくこういう行動ができるのは外国育ちだからかしら。
「グイグイ来ますね」
「少しは効いてる?」
「さあどうでしょう」
「つれないな。まあいい。落とし甲斐があるってもんだ」
もうとっくに、私の気持ちはあなたのものだけど、それを伝えるのはもう少しだけ後にしよう。
だって、久しぶりの再会だもの。
恋がヒートアップする前に、したい話がたくさんあるから。
【Fin.】
コメント
1件
第50話、完結おめでとうございます!✨ 裏口で薔薇の花束を差し出されて「やっと出てきたな」──あの日と同じセリフで笑う深山さん、かっこよすぎます…! 口説くって言って本当に行動で示してくれるギャップに胸がときめきました。それに「もうとっくに、私の気持ちはあなたのものだけど」という主人公の内心。伝えるのは後にするところにじれったくて素敵な駆け引きを感じます。久しぶりの再会だからこそ、焦らず話をしたいっていう気持ち、よくわかります。素敵なラストシーンでした🌸
鷹槻れん

33,848
鷹槻れん

17,098
#年の差
水無月 京
84
#大人の恋
月詠 涼
1,024