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本当はただ貴方に


馬鹿は嫌いだ。


察しの悪いガキは大嫌いだ。


学力の話じゃなくて、


人間性の話である。


年上なのに年下より出来ないのは


もっぱら論外。


ほんとうに情けなく思う。


人生経験が少ないのか?三年も違うのに。


おかしい話である。


ガキは嫌いだ。


メンタルが弱いやつも嫌いだ。


ルールを守れないやつはもっと嫌いだ。




もうすこし、その柔らかいメンタルを


硬くしてから人と話せないのかな?


決まりを守れないなら、来るな。


暖かいお家へさっさと帰れ。





…そんなことを思いながら、


私は今日も、重い足を引きずって学校に行く。



つまらないな。


人生は山あり谷あり、そう言うけれど


まったくそんなことはない。



あぁ、誰か運命を変えてくれる人に出会いたい


・・・それが、私の夢である。



○○ : 「あ、茜来た!」


?? : 「来た…?」


茜  : 「おはよ〜、!」


二人とも : 「おはよー!」



…茜。そう、私は茜。


宮川茜。そこら辺に居るような名前だ。



友達と軽く挨拶を交わし、カバンを片付けて、


早速一限目の用意をする。


一限目の始まりのチャイムがなる。


みなが席に座り、先生が教室に入ってくる。


茜   :  「つまんな………」


そう、心の声を呟いてみる。


誰かに聞こえたこだろうか、視線を感じた。



先生 : 「宮川、寝てんじゃない、起きろ!」



先生にそう怒鳴られる。


机に突っ伏してただけじゃん………


そう思いながらも、”へーい”と軽く返事をする。


机に突っ伏したまま、目を瞑る。



チャイムがなった。どうやら寝ていたらしい。


教室を見渡すと、もう誰もいない。


外の景色はいつのまにかオレンジ色に染まり、


起きたばかりの私の耳に夕暮れの音が流れる。



しばらくぼーっとしていた、足音が聞こえたと


思えば、聞きなれた声が耳に響く。



??  :  「茜、また一日中寝てたのか?」


 茜    :  「眠いんだからしゃーないじゃん?」


時涅 :  「そういう問題じゃないだろ?w」


寂しかった気持ちは一瞬で吹き飛び、顔に自然に


笑みが零れる。


 茜   :   「いや、そういう問題、!w」


時涅優斗(ときねゆうと)。いい名前だなぁ……


時涅 :   「はいはい、いいから早く帰れ。」


 茜   :   「え〜、?はぁーい。」



その日は、優ちゃんのことを考えながら、


大人しく家に帰った。



家の前に着くと、また絶望が押し寄せる。


扉の中からは、物音と、泣き叫ぶ声が聞こえる。



また喧嘩してんの、?


そう思う。勇気を出して家の扉を開けた。


??  :  「茜……..!帰ったのね、!」


母さん、どうして私の前では笑顔で居るの?


どうして私の前では傷を隠すの?


もう、耐えられないでしょ、ならなんで……?



〇〇  :  「誰だ、!なんだ。茜か…….」



父さん、母さん、喧嘩すれば怪我が出る。



どうして、父さん。どうしてなの。



溢れ出す涙を隠すため、急いで部屋に駆け込む。


布団に潜り込むと、安心感からか、


目から涙が零れ落ちてくる。



もう、こんな生活いやだ、疲れた。



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