side w
ちゅんちゅんという音で目が覚める。
少し開いたカーテンから覗く光が眩しくて重くなるまぶたをなんとか開く。
目の前にはすやすやと気持ち良さそうに眠っている元貴。
あ、そっか。
僕元貴と付き合ったんだ。
おそらく昨日は付き合えたことが嬉しくて結局元貴に抱き抱えられながら寝落ちしてしまったのだろう。
取り乱してて恥ずかしい。
けれどその事実がどうしようもなく嬉しくて、心がじわじわ温まる。
気を抜くとずっとニマニマしてしまいそうだったから元貴を起こさないよう、すっと布団から出て朝ごはんを作ることにした。
昨日は結局ご飯を食べずに寝てしまったためお腹がぺこぺこだった。
朝ごはんはトーストにスクランブルエッグ、サラダを作ってみる。もちろん元貴の分も
普段は冷蔵庫にあるものをぱっと食べることが多いが心に余裕があるからか少し豪華だ。
いい感じ…!
あとはドレッシングを出すだけだな
ふんふんと鼻歌を歌いながら冷蔵庫の方に向かおうとすると後ろから誰かに抱きつかれる。
誰かとは言っても元貴しか有り得ないんだけど…笑
「おはょ、ひろと」
寝起きだからかいつもより少し低い声に思わずドキッとしてしまう。
おはようと返すとニコッと微笑み
「ご飯作ってくれたの?ありがと」
っと言ってくれた。
スパダリだなーなんてぼけーっと考えてるともう既に元貴がドレッシングを取ってきてくれている。
2人で食べるご飯は久しぶりですごく幸せな時間だった。
せっかくの連休なので2人でどこか出かけようかということになり、服を着替える。
元貴は昨日買ったという新しい服を着ていた。
涼ちゃんに選んでもらったらしい。
似合ってるな〜
俺が選んだ服も着てみて欲しいな。
なんて思いながら用意を済ませた。
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
side m
ふと時計を見るともういい時間だ。
解散しようと何度か思ったが名残惜しくて長引いた結果かなり遅くになってしまった。
心配だから送っていくよと言うとと
「なら今日も泊まっていきなよ」
と言われたのでそのお言葉に甘えて今日も若井の家に行くことになった。
家に着くともう日付が回りそうな時刻で、
「時間かかるから一緒にお風呂入ろ〜よ」
と半分冗談で提案すると顔を真っ赤にしながら
「恥ずかしいからやだ」
と言われる。
さすがに可愛い
若井より先にぱぱっと風呂を済ませて髪を乾かし終わる頃に若井もお風呂から上がってきたらしくリビングに出てきた。
ちょうどいいと思い
ソファの目の前に座らせて若井の髪の毛を乾かす。
サラサラとなびく髪の下にちらちら見える白い首が温まったからか少しピンク色になっているのが酷く官能的で思わず唇を落とす。
「ッ!!…びっくりした!」
───シャッと威嚇するように離れてこちらを見る。
ほんとに猫みたい。
「んふふ、ごめんね。ひろぱちゃん」
そう言うと少し警戒したようにしながらもこちらに近づいてくる。ちょろいとこもかわいい。
「はい。終わったよ」
「あ、ありがとう。じゃあ次乾かしたげる」
𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄 𓐄
side w
ブォー
というドライヤーの無機質な音が部屋に響く。
元貴、髪伸びたな…
襟足長い。
ちらっと見えた項に
ふと、さっき元貴に首にキスされたことを思い出して、仕返しに同じことをしてやろうと思い立った。
襟足をサラッと退けて唇を落とす。
こんなことをするのは初めてでなんだか小っ恥ずかしい。
自分の顔が少し赤くなるのを感じた。
はっと思い出し元貴の方を見るとゆっくりとこちらを見てにやりと笑っている。
いたずらっ子の顔。やらかした
「ねぇ、若井。煽ってるってわかってんやってんの?」
「え」
俺はただ仕返しをしただけのつもりだったのに。
顔を近づけられてそのまま舌を押し入れられる。
「ん…、ふ、んぅ」
深いキスで頭がふわふわして心地いい。
手持ち無沙汰になった手を何となく伸ばして元貴の首に回す。
「あぁもう。いちいち可愛いことしてくんの」
──若井が悪いよね。と言う声が聞こえたような気がするもなんのことか分からない。
頭に?を浮かべていると
「自覚無しなの。まぁいいやベッドいこ」
と手首を引っ張られ寝室に連れていかれる。
すみません。一旦ここまでです。
こちらもいいとこで止めてしまいすみません。
理由はもう一個の方に書いた通りです。
みなさんなんであんなに上手にかけるんでしょう?!
コメント
2件
煽れ煽れ〜無自覚✨ ワタワタ感が可愛いです⤴️