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丸くて白い君と生きる、鋭利で深い俺へ。
Attention
青 × 白
🐇 Side
青)あ、初兎!
白)まろちゃん!
高校2年生の春。
クラスに転校してきたまろちゃん。
その整った顔に、高身長、ハイスペックだったから、転校当初は大騒ぎで、僕のクラスは学校中の生徒であふれ返っていた。
そんな中、イケメンにも高身長にも興味がなかった俺は、その転校生に話しかけられて、
仲良くなって、今に至る。
今でも、いふ様〜、って言って追いかけてる親衛隊みたいなのがあるみたいだけど、まろちゃんは気にしてないし、僕も別に関わりがあるわけでもないから、よく知らない。
青)なぁ、初兎〜、
白)んー?
青)別に何もない〜
まろちゃんは偶に、すっごい遠い目をして僕のことを呼ぶ。
それはまるで、何処かに飛んでいってしまいそうなほど儚くて。
白)まろちゃん、
青)ん?
白)ずっと、“友達” でいてな?
青)…、おん。
少しの間が気になって。
鈴木)おーい、猫宮〜?
青)ん?
鈴木)お前、放課後俺らと遊ばねー?
青)んー、ごめん。俺先約あるから。
同じクラスの鈴木。すごく陽キャ。
茶髪だし、ピアスあいてるし、
陽キャだし。
白)僕となんか、いつでも遊べるから行ってきたら?
青)俺は初兎が一番だから。
いつもこう言って、クラスメイトの誘いを断る。
俺なんか家も近いんだからすぐ会えるのに。
いっつもいっつも断ってばっかだから心配になってくる。
青)ほんとに、俺は初兎が優先だからね?
考えを読まれたように念を押される。
そんな深い青の吸い込まれるような瞳に迫られたら、僕は頷くしかできなくて。
白)…コクッ
青)ん、初兎 放課後なんかあんの?
白)んーんー、ない。
青)そ、じゃあ こないだお前が言ってたクレープでも食べ行く?
白)ッ!!ええの!?
青)初兎がいいなら。
白)勿論いい!いく!いきたい!
青)はいはい、じゃあ帰ろ、
白)うん!
へへ、と笑うと、微笑み返してくれるまろちゃん。その笑顔に少し安心すると同時に、
僕なんかが隣にいて、笑ってていいのだろうか、と不安になる。
でも、好きだから。
ずっと一緒にいてよ?
『友達』として。