過労。
nmmn注意
り×か表現があります。
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赤 ふぅっ、やっと終わった…、
ゲーミングチェアを降りてソファーにぼふっと座り込む。
最近忙しい。編集にサムネ作り、放送に撮影に企画。最近は6人に戻ってみんな気合を入れて頑張っている。
もちろん忙しいのは嬉しいことだし、みんなも頑張っているから俺も頑張りたいと思う。でもやはりしんどい。
最近は1日2時間も寝られていない。
ブーブーッ
赤 ん、
机に置いてあるスマホが震える。
スマホの画面を見ると通話画面で、そこには「桃」という名前が表示されていた。
赤 なんだろ、
そう呟き、電話に出る。
赤 どしたのー?
なるべく明るい声で要件を尋ねる。
桃 《いやー、ちょっと赤に聞きたいことあってさ》
赤 なに〜?
桃 《最近ちゃんと休んでる?》
赤 …へ、…
『休んでる?』その言葉が俺の頭に響き渡る。
どう答えていいのかわからず、電話越しに沈黙の状態が続く。
桃 《最近お前寝てないだろ?》
赤 な、なんで…
桃 《9年の仲だぜ?俺を誤魔化せると思うなよ笑》
赤 …
赤 …ちゃんと休んでるよ?
桃 《は、?》
赤 じゃ、そろそろ切るね!!
桃 《ちょ、まっ…!!!》
止める彼の声に気づかないふりをしながら電話切った。
「なんで気づくんだよっ…、」そう思いながらベッドに横たわる。
桃くんを心配させてしまった自分への不甲斐なさを感じながら俺は意識を手放した。
赤 んん、…
目を覚ますと外が明るくなっていた。
赤 今なんじっ!?
俺は何時間ほど眠っていたのだろうか。焦りつつ、机に立ててある時計を見る。時刻は8時。俺は4時間ほど寝てしまっていたようだ。
赤 ど、どうしよう、…
4時間も時間を無駄にしてしまったことに恐怖に近い焦りを感じる。
だが、幸い今日はなんの予定もなく編集だけだったので誰かに迷惑をかけることはない。
まぁ自分が頑張ればいいだけか…、
とりあえず頭をスッキリさせようとお風呂に入ることにした。
脱衣所で服を脱ぐ。
ふと、近くにある鏡を見ると言葉を失った。
完全に痩せ細っている。腕や足はもやしのように細く、力がない。ぷらーんと垂れ下がっているようだ。
顔はげっそりしていて生きてないみたい。
腰回りを触ってみると腰も細くなっていると感じる。
自分が怖くなり、逃げるように脱衣所から浴室に移動する。
それから、なるべく自分の体を見ないようにしてシャワーを浴びた。
お風呂から上がるとスマホに一件の通知が来ていた。
黄くんからだった。
黄くんからのメッセージは一言。
《赤、最近ちゃんとご飯食べてる?》
あぁ、俺は桃くんだけじゃなく黄くんにまで心配をかけてしまっているのだろうか。
赤 …、カッター、
気づいた時にはカッター手に取っていた。
ダメだってわかってる。わかってるけどもう俺は自分を止められなかった。
薄い皮膚にスーっとカッターを滑らせる。
すると、ぷくっと鮮やかな紅色の血液玉ができる。そこからたら〜っと血が垂れてくる。
その姿がなんとも綺麗でぼーっと見つめる。
気づいた時にはとても深いところまで切ってしまっていた。「やばい、」と思い急いで手を止め、カッターをしまう。
赤 ふぅっ、…すっきりしたぁ、
これがいい方法だとは思わないが、やはり俺はこれが一番落ち着くのだ。
しばらく余韻に浸っていると近くにあるスマホが音を鳴らしながら震えた。
俺は多少驚いたがすぐに電話に出た。
黄 《もしもし?》
やわらかく、安心するふわふわした声が電話越しに響く。
赤 どうしたの?黄ちゃん
要件を尋ねる。
黄 《…家に行ってもいいですか?》
赤 へ?
赤 い、いいけど…
黄 《じゃあ向かいますね》
そのままぷつんと電話は切れた。
どうしよう、反射でいいよとは言ったもののまださっきの腕に包帯を巻いていない。と言うか家に包帯がない。
赤 まぁ、袖で隠せばいいか…
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
桃side
最近、赤がおかしい。
話しかけても反応しないことが多くて、何度か呼びかけてやっと気づくくらいだ。
それに、明らかに痩せ細った。腕周りや足周りは前の倍以上細くなっていて、顔もげっそりしている。体格的にも小さくなっていて、抱きしめたら壊れてしまいそうだ。
心配になって赤に連絡してみた。
赤は隠すように『ちゃんと休んでる』と嘘をつき、電話を切った。
これはまずいと思い黄から赤に連絡してみるよう頼んでみる。
黄 《もちろんいいですよ。僕もちょうど心配していたところでした》
どうやら黄も赤の変化に気づいていたようで快く引き受けてくれた。
桃 黄、どうだった?
黄 《一応家に行くのは了承してくれました。》
黄 《桃くんも一緒に行きますよね?》
俺は「もちろん」と即答した。
黄 《ふふ、では赤の家の近くのコンビニで合流しましょう》
黄は小さく笑みをこぼし、合流場所を伝え、電話を切った。
俺は最低限の持ち物を持ち、上着を羽織って家を飛び出した。
To Be continued_
コメント
4件
フォロー失礼しますm(_ _)m 続き楽しみです!!
神すぎます✨ブクマ失礼します(ᴗ͈ˬᴗ͈)❤︎続き楽しみにしてます( *´꒳`* )