帰って来た

負けなかった。強い人。最後には負けなかったけど、それまで、弱っていく。痩せていく。

約束は、破るためにあるのか？何度も何度も、渡辺ばかりが苦しめられる。普段から温厚で落ち着いていて、怒ることのない目黒でさえ、腹が立つ。

目黒ー会ってくる。翔太くんに関わらない約束したんじゃないか。聞いてくる。どういうつもりか。

渡辺ーやめろ。放っておけ。

目黒ー食べれないくせに、何言ってるの！

渡辺ーいいんだ。ホントのことだし、娘には興味ないし。

目黒ーまた、侮辱されたんだね。で、娘と付き合えって？

渡辺ー・・お風呂入ろう？

目黒ー用意する。

渡辺は毛布に埋もれソファで丸くなっている。

目黒が、ソファにやってくる。

渡辺の頬を撫でる。薄っすら笑う。

目黒の手にキスをする。

ソファに、かがみ込んで目黒が渡辺にキスをする。 首に渡辺の腕が絡んでくる。熱いキス。目黒が毛布を剥ぎ取り、渡辺の服を脱がしていく。

渡辺ー風呂してるんだろ？

目黒ーこうしたかったから、まだしてない。

渡辺ーふふふ。

目黒ーやっと笑った。

渡辺ー気持ちいいことして？

目黒ーいいの？

渡辺ー忘れたい。

目黒ーん。

渡辺ーいい・・気持ちいい。

渡辺ーあっ、ここまで。

目黒ー何で？

渡辺ー・・。

目黒ー翔太くん？

渡辺ーいつまでも、男に股開いてないで、うちの娘と、付き合わないかって。

目黒ー気にしない。愛して愛されて、その形がどうであれ、俺は綺麗だと思う。

渡辺ー俺、ちゃんと男だよな？

目黒ーん、俺の大事な人。

渡辺ー愛して？

目黒ーいくらでも。

綺麗な渡辺ばかりが、侮辱される。

女の人の代わりなんかじゃない。目黒は、「鬼」に会ってこようと思う。渡辺を侮辱するのは許さない。

渡辺ー余計なこと、考えるな？

目黒ーん、愛してる。

渡辺ーあぁ・・はやく・・ほしい。

渡辺ーんっ・・いい・・上になる。

目黒ー自分から言うの、珍しい。

渡辺ーいっぱいほしいから。

渡辺ーんっ・・ふかっ・・いい・・俺いい？・・あっ・・。

目黒ー翔太がいい。

渡辺ーあっ・・あっ・・はぁ・・っ・・もっと・・。

身体が震えてくる。いつもより激しい今夜は、限界が早い。

渡辺ーはぁはぁ・・だめ・・イク・・キスして？

目黒ー・・んっ・・。

渡辺ーんっ・・はぁ・・はぁはぁ・・イク・・イ・・ク・・はぁはぁ。

目黒ー翔太・・。

意識を手放した渡辺を抱きしめる。

きっと女扱いされたんだ。渡辺を綺麗にして、風呂の準備をしながら、岩本に電話する。社長が部長として、帰ってくる。渡辺は早速、呼び出され侮辱された。明日、会いに行く。と言う。岩本が、いつまでもうちのグループに関わらないでくださいと言いに行く。一緒に行こうと言い、2人は明日、「鬼」に会いに行く。

目黒は渡辺と風呂で遊び、温かい毛布に包まれキスしながら、眠りにつく。明日のことは渡辺には、軽く挨拶しにいくと言ってある。

岩本が一緒だとは言ってない。渡辺を守るため、グループのメインボーカルを守るため2人は「鬼」と闘う。

負ける気などない、2人。

部長室のドアを叩く。

完