TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

「お前らー、しゃべってないで早く決めてくれ」

「はいはい」

いかにも面倒くさそうな声で三田さんが答える。

「⋯⋯難しい」

何やらノートに名前候補を書いてくれていたらしい。

───────

・ 虚ろ漂う青煙の花

・ 遥か目指せば必ず

・ 思う念力岩をも通す

・ 不触有動

・ 千里手中

・ リモートリー・ハンド

───────

「⋯⋯我ながら、厨二臭い⋯⋯⋯⋯ごめんなさい」

俯くささみさん。

「いやいや、むしろ手伝ってくれてるんですから謝ることないですよ⋯⋯それに──」

「?」

顔を上げたささみさんの機嫌は、割と治っていることが見て取れた。意外と単純な人なのかもしれない。

「僕、この千里手中っていうの割と気に入ってますよ」

「そう? ⋯⋯それ、一番ないなと思ってたのだけれど」

「え」

まずった。気に入ってるのは本当なのだけど。

「でも、そう言われるといいかも」

なんて、穏やかな顔でノートを見ている。

「ちょっとー。おれを仲間外れにしないでよね」

ぶーぶー、と三田さんがひょっこり顔を出す。

「そんなの適当でいいんだから早くしてくれ」

正直、ナディア先生のその言葉には納得出来なかったが、

「まあ⋯⋯ダサくもないしいいんじゃん?」

という空気になってきたので、結局そのまま「千里手中」に決まった。


「おし、今から能力開発⋯⋯すなわち、能力テストを始める」

「先生、私それ三回目」

「あれから結構経ったからまあいいだろ。再テストだよ」

確か授業の初めに、終わったら能力開発だと言っていた気がする。まあそれはいいとして、なぜにこの暑い時期にグラウンドに出るのか。

いや、でも、考えてみれば当然か。三田さんは天気を操る能力だと聞いた。それなら屋外の方が都合がいい。

「では、各々プログラムがあるのでその通りにやってこい」

と渡されたプリントには、印刷の字でつらつらとテストの内容が記されていた。



次回、テスト回です

この作品はいかがでしたか?

0

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚