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俺の兄はよく謝る
謝るなと言っても癖になってるのか中々治らない
謝らないと気が済まないのかと思うほどだ
そしてそんな兄を嫌ってる人がいた
理由は言わずもがな謝りすぎるからだ
何かある度それはもう謝る謝る
そんな兄を見て俺は謝れば嫌われるものだと思っていた
だから俺は謝ろうとしても喉の奥がつっかえて「ごめん」というたった3文字が出てこなくなる
謝れば謝るほど相手に嫌われるというのを頭が覚えてしまったらしい
前に1度そのことを友達の話と称して話した
友達には兄がいて兄が謝ってばかりで嫌われてるのを見たらしく返って自分が謝れなくなってることを
そしたら兄は
「俺も謝ってばかりだからりうらもそうなってない?ごめんね」
って
どこまで馬鹿なんだと思った
自分のことだけどないくんにはあくまで友達の話と言ってるのだ
なのになんでないくんが謝るんだ
本当に馬鹿馬鹿しくて腹が立つ心の底からそう思った
こんな話をしたらないくんはきっと弱々しく笑ってごめんって謝ってくるだろう
「ごめん」「俺のせいで」「りうら嫌われてない?」「ごめんね」
ってきっと言う最初と最後にごめんをつけて
兄の癖はどこからきたのかいつからあるのか分からない
両親は俺らにべったりで母や父がたまにないくんや俺の話を嬉々として話してるのを聞いたことあるから親からはないだろう
もしかしたらないくんがいじめられでもしているのだろうか
他人には優しく虐められないように嫌われないようにってするくせにすぐ自分を盾にする いくらでも替えがきく盾みたいに
俺は兄のそんなところが大嫌い。だけど自分を犠牲にしてまで守ってくれる優しさが大好き
ないくんの大嫌いで大好きなところ