♫ ガラライキュ!♫
目黒ー亮くん、また見てる。
阿部ーだって、めめが可愛い。
目黒ー亮くんが可愛いよ。
2人は「大晦日ライブ」のユニットシャッフルGPを見ている。
阿部と目黒と岩本は「ガラライキュ!」を天使の格好で唄った。
阿部は、目黒の天使が気に入っている。
普段は男らしい目黒が、可愛い天使。笑いながら見ている。
よほど気に入っているみたいだ。
何度も「可愛い」と言いながら見ている。
穏やかな午後、コーヒーを飲みながら楽しい時間を過ごす2人。
翌日、阿部は事務所に呼ばれた。
何だろうと思いながら出かけて行く。
蝋人形館・・世界の偉人たちの蝋人形を展示している。
歴史に興味ございましたら、一度でいいからお越し下さい。
との案内状だった。
阿部は、興味を惹かれ目黒に行ってみたいと言う。
5月末までだから、行ける日が限られている。
2人とも夕方終わる仕事がある。
その日に行こうと約束した。
閉館は19時。
余裕を持って行けそうだ。
ところが、目黒の仕事が遅くなり館に着いたのは18時半。
30分だけでもいいから見たいと阿部が言う。
中に入ると、照明が薄暗い。
それでも2人は、端から見て行った。
知ってる名前を見つけると、足を止めてじっくりと見る。
ガシャン。
入り口のドアが閉まった。
阿部ー大変!
目黒ー俺たちまだいるの見えなかったのかな?
阿部ー係りの人探そう?
目黒ーそうだね。
話してるところに、部屋の奥の扉から黒のスーツに黒眼鏡の女性が出て来た。
阿部ーすみません、出るの遅くなって入り口閉まっちゃったんですけど。
女ー大丈夫です。お2人の貸し切りにしようと入り口を閉めました。
阿部ーそんな、悪いです。僕ら帰りますから。
女ーいえ、全部見ていってください。
阿部ーめめ、どうする?
目黒ー亮くん、見たいでしょ?
阿部ー興味はある。
目黒ーじゃあ、見せてもらおうよ。
阿部ーいいですか?
女ーどうぞ。
阿部と目黒は続きを見始めた。
後、10体ほどだ。
急に阿部が目黒の腕を掴む。
目黒ーどうしたの?
阿部ーこ、これ、蝋人形じゃない。
目黒ーどういうこと?
阿部ー人間だよ。
目黒ー亮くん、何言ってるの?
阿部ーよく出来た人形だなぁと見てたんだけど、人間だよ。
目黒ーそんなバカな。
阿部ーホント、どうやったか知らないけどミイラだよ。
目黒ーミイラ?
女ーよく分かったわね。
阿部ー誰が作ったんですか?
女ー秘密よ、それにあなた達も。
目黒ーミイラにする気?
女ー頭の回転の速い人って好きよ。
阿部ー何、冗談言ってるんですか?
女ー本気よ。だからあなたに案内状送ったのよ。
もう1人、オマケが付いてくるとは思わなかったけど。
目黒ー俺がオマケなら、目的は阿部?
女ーそう、頭が良くて、顔が良くて、唄えて、踊れて、この館に飾るに相応しい。
阿部ー冗談でしょ。僕くらいの人間ならいくらでもいます。
女ーお嬢様が気に入ったの。
目黒ーお嬢様?
女ーこの館のご主人様よ。
阿部は目黒の腕を掴む力が強くなった。
自分をミイラにする?
入り口を見ると、デカい男が立ち塞がっている。
女ーお嬢様は大変頭が良くこの人形をお作りになりました。
阿部ー人形じゃなくて、ミイラでしょ!
続く
コメント
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また新しい切り口❣️続きが気になり過ぎます💚🖤