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「千葉、お前すげーな!」
岡島の大きな声が教室に響く
「また当てたのかよ!」
「すげぇなぁ。」
周りも感心している
だが当の本人は小さく「別に」と返しただけだった
昼休み
E組はいつものように暗殺訓練をしていた
山の上からの長距離狙撃
千葉の得意分野だ
今日も殺せんせーをあと一歩まで追い詰めた
もっとも
相手が殺せんせーである以上、結果は失敗だったが
「ヌルフフフ!千葉くんの腕は本当に素晴らしいですねぇ!」
殺せんせーが嬉しそうに触手を振る
「プロ顔負けですよ!」
「そうですか。」
短い返事
それだけ
殺せんせーは少し困ったように笑った
「もう少し喜んでもいいんですよ?」
「別に。」
周囲から苦笑が漏れる
いつものことだった
⸻
だが
千葉は知っていた
自分があまり目立たないことを
カルマみたいに頭がいいわけじゃない
渚みたいに特別な才能があるわけじゃない
前原みたいに人気者でもない
クラスの中心にはなれない
みんなに嫌われているわけじゃない
ただ
目立たない
それだけだった
⸻
放課後
誰もいない教室
千葉は忘れ物を取りに戻っていた
机の中に手を入れる
その瞬間
違和感を覚えた
紙
見覚えのない封筒
眉をひそめながら取り出す
中には手紙が一枚
そこには黒い文字でこう書かれていた
『お前は影だ』
千葉の動きが止まる
続きがあった
『誰も本当のお前を見ていない』
『誰もお前が消えても気づかない』
教室が静まり返る
時計の音だけが響いている
いたずらだ
そう思う
なのに
なぜか胸がざわついた
図星だったからかもしれない
⸻
翌日
また手紙が届いていた
今度はロッカーの中
『試してみろ』
『一日消えてみろ』
『誰も気づかない』
千葉は手紙を握り潰した
馬鹿らしい
そう思った
だが
その日の帰り道
ふと考えてしまう
本当にそうだろうか
もし自分がいなくなったら
みんなはどれくらいで気づくんだろう
⸻
そして数日後
千葉龍之介は
誰にも何も言わずに学校へ来なくなった
最初の一時間
誰も気づかなかった
二時間目
まだ気づかなかった
昼休み
ようやく岡島が言った
「あれ?千葉いなくね?」
その瞬間
速水の顔色が変わる
嫌な予感がした
なぜなら
昨日
千葉の机の上には
誰にも見せていない封筒が置かれていたからだ
コメント
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続き楽しみ。結構口調捉えてる気がするけどなー